2017年5月 1日 (月)

脳梗塞の炎症が収束するメカニズムを解明~白血病治療薬による脳梗塞の悪化阻止を確認~

平成29年4月11日
科学技術振興機構(JST)
慶應義塾大学 医学部
筑波大学
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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ポイント
 
○脳梗塞のように病原体が関与しない
 炎症の収束メカニズムは解明されて
 いなかった。
 
○炎症を起こした脳組織で産生される
 炎症惹起因子を排除する遺伝子群を
 発見した。
 
○炎症の収束を早め、脳梗塞などの病態を
 改善する治療法の開発につながると
 期待される。
 
 
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 JST 戦略的創造研究推進事業
において、慶應義塾大学 医学部の
七田 崇 講師(非常勤)、
吉村 昭彦 教授、
筑波大学 医学医療系の高橋 智 教授
らは、脳梗塞後の炎症反応を収束させる
遺伝子群を新たに発見し、
これらの遺伝子群を制御することで
炎症を早く収束させて、
神経症状を改善できることを
動物実験で明らかにしました。
 
 脳梗塞は寝たきり状態や重篤な後遺症の
主な要因ですが、有効な治療法は
限られています。
 
 脳梗塞後に起こる炎症は、
脳浮腫注1)や神経症状の悪化の原因
となるため、炎症を早く収束させる
治療法の開発が期待されていますが、
炎症収束のメカニズムは明らかでは
ありませんでした。
 
 本研究グループは、炎症の収束に関わる
遺伝子群
(Msr1、Marco、Mafb)の
発見に成功し、これらの遺伝子群が、
壊死した脳組織で産生された
炎症惹起因子注2)を効率的に排除する
ことを発見しました。
 
 さらに白血病治療薬の
タミバロテン注3)が、これらの
遺伝子群の発現を増加させることを
見いだしました。
 
 脳梗塞を起こしたマウスに
タミバロテンを投与すると炎症の収束が
早まり、神経症状が改善されました。
 
 本研究によって、脳梗塞のような
病原体が関与しない無菌性炎症注4)を
収束させるメカニズムが解明されました。
 
 脳梗塞発症後の治療開始可能時間を
広げる治療法の開発につながり、
脳卒中医療に役立つことが期待されます。
 
 本研究は、東京大学の児玉 龍彦 教授
の協力を得て行われました。
 
 本研究成果は、2017年4月10日
(英国時間)に英国科学誌
「Nature Medicine」の
オンライン速報版で公開されます。
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 Good News !
 白血病治療薬のタミバロテンが有効で
あることを発見したのは素晴らしい。
 
 
 関連リンクです。
2017.01.27
ガジェット通信
 
 こちらは再生医療ですが、
こちらも期待大です。
 
 
>本研究によって、病原体が関与せずに
>発生する脳梗塞後の炎症が収束する
>メカニズムが解明されました(図6)。
 
>さまざまな炎症性の病態では、
>炎症を抑制すると修復効果をも抑制する
>可能性が懸念されており、
>本研究のように炎症の収束を早める
>治療法の開発に期待が高まっています。
 
>また、脳梗塞など脳卒中の発症後の
>治療開始可能時間を広げる治療法に
>応用されることが期待されます。
 
 この研究も大いに期待したい。

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世界初・染色体の新しい構造ユニットの特殊な立体構造を解明 癌をターゲットとした創薬研究に重要な基盤情報を提供

Fri, 14 Apr 2017
早稲田大学トピック
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 早稲田大学理工学術院の胡桃坂仁志
(くるみざかひとし)教授の研究グループ
は、広島大学、横浜市立大学、九州大学、
量子科学技術研究開発機構、京都大学と
共同で、染色体の新規の構造ユニット
「オーバーラッピングダイヌクレオソーム」
の特殊な立体構造を世界で初めて
明らかにしました。
 
 オーバーラッピングダイヌクレオソーム
は、遺伝情報の読み取り時に形成されると
考えられます。
 
 ヒトの身体は、1つの受精卵が
様々な細胞に分化することで構成されます
(図1)。
 
 これらの細胞は、明らかな見た目の違い
があるにもかかわらず、同一の遺伝情報
(DNAの配列)を持っています。
 
 また、ヒトのDNAは2メートルもの長さが
ありますが、細胞核はわずか
数マイクロメートルしかありません。
 
 DNAを小さな細胞核内に収納するため、
生体内のDNAは幾重にも折りたたまれた
構造体(染色体)を形成しています(図2)。
 
 この「染色体の局所構造の違い」が、
読み取られる遺伝子の違いを規定し、
細胞の見た目の違いを生んでいます。
 
 染色体は、ヌクレオソームと呼ばれる
構造ユニットが連なることで構成されます
(図2)。
 
 遺伝子を読み取る際には、
読み取り開始位置付近のヌクレオソームの
位置を動かすことで、
染色体を読み取り可能な構造に変換する
という現象が起きています
(図3、2段目)。
 
 この現象が起こると、
ヌクレオソーム同士が衝突して
「オーバーラッピングダイヌクレオソーム」
と呼ばれる染色体構造ユニットが
形成されます(図3、3段目点線丸内)。
 
 本構造ユニットは、これまでも遺伝子の
読み取りを制御するために重要と
考えられていましたが、存在自体が
不確定で具体的な構造は不明なまま
でした。
 
 今回、
本研究グループは、試験管内でヒトの
オーバーラッピングダイヌクレオソームを
高純度かつ大量に精製し、結晶化する手法
を開発しました。
 
 さらにその結晶を用いて、
大型放射光施設であるスプリング8
におけるX線回折実験を行うことで、
立体構造を原子分解能で明らかに
しました。
 
 オーバーラッピングダイヌクレオソーム
の形成不全と細胞の癌化との関連を
示唆する先行研究もあり、
今回の研究成果は、癌をターゲットとした
創薬研究に対しても、重要な基盤情報を
提供しています。
 
 本研究成果は、米国科学誌『Science』に
2017年4月14日(現地時間)に
掲載されました。
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 エピジェネティクス重要ですね。
 
 もちろんDNAの解析は重要ですが、
その読み取り制御機構である
エピジェネティクスは、まだまだ
未解明部分が多のですね。
 
 どうしてこんなにも複雑な仕組み
ができあがったのか?
 
 神秘に近い。と思う。
 命の不思議だね。
 
 
>染色体の基盤であるヌクレオソームの
>立体構造は、20年前に原子分解能で
>行われましたが、それ以来、これまでに
>解析された100種類以上の
>ヌクレオソームの立体構造は、
>すべてヒストン8量体にDNAが2回転弱
>巻きついたほぼ同一の構造(通常型)
>でした。
 
>今回、本研究グループが明らかにした
>構造は、ヒストン14量体にDNAが
>約3回転巻きついた特殊な構造体で、
>通常型以外の染色体構造ユニットの存在
>を世界で初めて明らかにしたものです。
 
>さらに、実際のヒト細胞において、
>オーバーラッピングダイヌクレオソーム
>が遺伝子読み取り位置付近に
>形成されることが示唆されました。
 
>これらの発見によって、今後、
>オーバーラッピングダイヌクレオソーム
>と遺伝子発現制御との関連の研究が、
>急速に広がっていくと考えられます。
 
>また、
>オーバーラッピングダイヌクレオソーム
>を生成するヌクレオソームリモデリング
>因子の変異が、卵巣癌や膀胱癌などの
>様々な癌において見つかっています
>(参考文献1)。
 
>これらの事実は、
>オーバーラッピングダイヌクレオソーム
>の形成不全によって遺伝子の発現制御に
>異常が生じ、その結果として
>細胞のがん化が引き起こされていること
>を示唆しています。
 
>従って、
>オーバーラッピングダイヌクレオソーム
>の立体構造の解明は、
>これらの癌をターゲットとした
>創薬研究に対しても、重要な基盤情報を
>提供しています。
 
 
 素晴らしい成果ですね。
 今後の進展に大いに期待したい。

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2017年4月29日 (土)

EGFR変異陽性肺がんに対する新規耐性克服療法を発見―今後予想されるオシメルチニブ耐性の克服へ―

2017年3月13日
公益財団法人がん研究会
国立研究開発法人日本医療研究開発機構
国立大学法人京都大学
国立研究開発法人理化学研究所
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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概要
 
 肺がんは我が国において現在がんによる
死因の1位であり、さらなる増加が予測
されています。
 
 EGFR(上皮成長因子受容体)遺伝子変異
は進行非小細胞肺がんの3~4割に見つかり
EGFR阻害薬が非常に高い効果を示しますが、
1年程度で耐性を生じて再増悪してしまい
ます。
 
 この耐性のおよそ半数を占めるのが
EGFR-T790M変異ですが、
その耐性変異にも有効なEGFR阻害薬である
オシメルチニブが、日本でも処方可能
となりました。
 
 しかしさらなる耐性の出現が確認されて
おり、その原因の1つがC797S変異の追加
(EGFR-T790M/C797S)であり、
臨床応用された全てのEGFR阻害薬の効果が
なくなることが報告されています。
 
 C797S変異はオシメルチニブ使用中の
患者さんのなかで約2割に出現することが
報告されており、今後相当数の患者さんで
認められることが予想されますが、
現在この変異によって再増悪した時の
治療法は明確ではありません。
 
 がん研究会の片山量平らの研究グループ
は、C797S遺伝子変異により
オシメルチニブに耐性となった
細胞に対して、現在ALK阻害薬として
開発が進んでいるブリガチニブが
有効であることを発見しました。
 
 さらに京都大学・理化学研究所との
共同研究により、スーパーコンピュータ
「京」による構造シミュレーションを行い、
ブリガチニブの変異EGFRタンパク質
に対する結合様式ならびに、
その結合に重要な化学構造の推定に
成功しました。
 
 ブリガチニブとEGFRに対する抗体薬
(セツキシマブ、又はパニツムマブ)を
併用することで効果が増強されることを
見出し、動物実験でも十分な治療効果を
確認しました。
 
 本研究の結果は、オシメルチニブの
普及により出現が推定される
C797S遺伝子変異に対する治療開発に
貢献しうる成果であると考えられます。
 
 本研究の成果は、英国の
Nature Publishing Group
オープンアクセス誌
Nature Communicationsに
(2017年3月13日 英国時間午前10時、
日本時間午後7時)に公開されました。
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 スーパーコンピュータ「京」による
構造シミュレーション成果、素晴らしい
ですね。
 
 
>オシメルチニブがT790M変異を有する
>EGFR変異陽性肺がん患者の治療薬として
>急速に広く日常診療に浸透している
>現状から、今後C797Sによる耐性が
>出現してくることが想定されています。
 
>しかし一方で、現在C797Sを克服する
>薬剤として臨床段階まで開発が進んで
>いる薬剤は存在しません。
 
>本研究で見出したブリガチニブと
>セツキシマブ、パニツムマブの
>併用療法については、
>ブリガチニブがALK陽性肺がんに対する
>治療薬として第3相臨床試験中であり、
>セツキシマブおよびパニツムマブは
>大腸がんや頭頚部がんですでに広く
>実臨床で使用されています。
 
>そのため、全くの新しい治療薬開発
>に比べ、より早く臨床的な効果や
>安全性を検証する臨床試験へと
>繋げられることが期待できます。
 
>さらに、本研究で示された
>ブリガチニブのC797S変異をもった
>EGFRへの結合部位に関する情報と
>ブリガチニブの誘導体展開可能と
>考えられる部位に関する情報は、
>今後、より強力で特異的な治療薬の
>開発へと展開するのに重要な情報
>となる可能性があります。
 
 
 進行非小細胞肺がん患者にとって
期待出来そうな成果ですね。
 
 今後の展開に大いに期待したい。

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2017年4月25日 (火)

がん組織の高い温度に反応し、ナノ微粒子が特異的に集積する仕組みを開発~副作用のないがん治療へ期待~

平成29年3月8日
科学技術振興機構(JST)
九州大学
量子科学技術研究開発機構(QST)
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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ポイント
 
○従来の薬剤分子のがん組織への集積は
 効果が不十分で時間がかかり、
 正常組織にも薬剤が働きかける
 問題があった。
 
○がん組織の隙間へ入り込み、
 温度に反応して自らサイズを大きくして
 集積するナノ微粒子を開発した。
 
○患者に副作用を与えず、低い投与量で
 効果を生み、患者への負担が少ない
 がん診断や治療に役立つことが
 期待される。
 
 
-----
 JST 戦略的創造研究推進事業
において、九州大学 大学院薬学研究院の
唐澤 悟 准教授らは、がん組織の温度に
応答して薬剤分子を集める仕組みを
開発しました。
 
 ドラッグデリバリーシステム(DDS)
注1)は体内の薬剤分布を量的、空間的、
時間的に制御する薬剤運搬技術で、
がん治療の1つとして研究が進んでいます。
 
 従来は、血管に生じる「隙間」を
利用して、数十~百ナノメートルサイズの
ナノ微粒子中に薬剤を内包させ、
がん病巣へ薬剤を集積させます。
 
 しかし、この方法では薬剤が正常な組織
にも分布するため、副作用を発症する
などの問題がありました。
 
 そのため、がん組織のみを狙う高精度な
がん集積法を持つDDS開発が
望まれていました。
 
 がん組織は、活動が活発なため
正常な組織よりも温度が高いことが
知られています。
 
 唐澤准教授らは、温度が変わると
分子が集合して形やサイズが変化する
「温度応答性ナノ微粒子」を研究し、
がん組織に分子を集めて留まる方法を
新たに開発しました。
 
 このナノ微粒子は、ヒトの体温よりも
少し高温の温度域で自ら集合して
大きなサイズになります。
 
 がんを持つマウスへ蛍光分子を
取り付けたナノ微粒子を投与したところ、
がん細胞の温度に応答してナノ微粒子が
がん組織に集積する様子が
蛍光イメージング注2)で
観察されました。
 
 この方法を利用することで、
従来のDDSが抱えていた、
がん細胞以外への副作用を解決する
だけではなく、低い投与量で負担が少ない、
新たながん診断や治療に役立つことが
期待されます。
 
 本研究は、九州大学 大学院薬学研究院
の荒木 健さん、臼井 一晃 助教、
量子科学技術開発機構の
青木 伊知男 博士、
村山 周平 博士らと共同で行ったもの
です。
 
 本研究成果は、2017年3月7日
(米国東部時間)に米国科学誌
「Nano Letters」の
オンライン速報版で公開されます。
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 Good News !
 
 有望そうな治療法としては、ご存知
だと思いますが、
免疫チェックポイント阻害剤が
ありますが、その他のものとして
下記のものが有望そうです。
 
 ただ、「近赤外線を照射して」
ということなので、身体の深部のがん
は適用出来ないと思われます。
 
 その点で今回のものは良いと
思われます。
 
>本研究では、がん細胞の隙間と高温性を
>利用し、温度応答性ナノ微粒子を用いて
>がん組織への集積を達成しました。
 
>これにより、効率的、加速的に微粒子を
>がん組織へ集積させる方法が可能
>であることが示されました。
 
>今後この基本戦略に従って、
>我々が開発した温度応答性ナノ微粒子内
>にMRI造影剤注4)やがん治療薬を
>包接させることにより、
>短時間、低投与量でのがん診察、
>副作用のないがん治療への展開を
>目指します。
 
 温度応答性の効果はどの程度、従来の
DDSと比べて良好なのでしょうか?
 
 期待したいと思います。
 少しでも良い治療法が開発されること
を祈っています。

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2017年4月24日 (月)

細菌感染時の白血球の分化を制御する仕組みを発見―造血幹細胞から自然免疫系の細胞を優先して作る機構―

2017年3月8日
国立研究開発法人日本医療研究開発機構
プレスリリース
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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研究のポイント
 
・細菌感染時にマクロファージが
 優先的に作られることが知られているが、
 その仕組みは不明だった。
 
・造血幹細胞や多能性前駆細胞において、
 転写因子Bach2とC/EBPβは
 お互いに抑制し合い、白血球分化の
 バランスを調節している。
 
・細菌感染時に二つの転写因子の
 バランスが変化し、造血幹細胞や
 多能性前駆細胞がマクロファージに
 分化しやすくなることが
 明らかになった。
 
 
-----
研究概要
 
 東北大学大学院医学系研究科
生物化学分野 五十嵐和彦
(いがらしかずひこ)教授、
同加齢医学研究所遺伝子導入研究分野
伊藤亜里(いとうあり)助教らの
グループは、細菌感染時に、
細菌を貪食して排除する白血球の一種
であるマクロファージが造血幹細胞から
優先的に作られる分子メカニズムを
明らかにしました。
 
 白血球分化のバランス制御の仕組みを
明らかにすることは、感染症や
様々な免疫関連疾患のより深い理解に
つながることが期待されます。
 
 本研究成果は、2017年3月7日正午
(米国東部標準時、日本時間
 3月8日午前2時)Cell Reports誌
(電子版)に掲載されます。
 
 本研究は、日本学術振興会科学研究費
補助金および国立研究開発法人
日本医療研究開発機構AMED-CRESTなどの
支援を受けて行われました
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>細菌感染時に、細菌を貪食して排除する
>白血球の一種であるマクロファージが
>造血幹細胞から優先的に作られる
>分子メカニズムを明らかにしました。
 良く出来てますね。
 
 進化論から言うと、こういう都合の良い
仕組みを持った生物は生き残る確率が
高いため、結果として、現在の生物に
存在することになったということになる。
 
 
 詳細には、
>Bach2とC/EBPβの相互抑制的な関係
>によって、マクロファージとリンパ球の
>分化のバランスが調節され、
>細菌に応答してBach2が減少し、
>C/EBPβが上昇することで、
>幹細胞や多能性前駆細胞の分化の方向が
>マクロファージに向かうと考えられます。 
>今回の発見は、細菌感染の際の
>白血球の分化の仕組みの一端を
>明らかにしたものです。
 
>白血球の分化バランスの制御の仕組み
>を明らかにすることは、
>感染症の重篤化や慢性炎症など、
>様々な免疫関連疾患の詳細な理解に
>つながることが期待されます。
 
 
 そうですね。
 更なる研究の進展に期待しています。

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2017年4月23日 (日)

腸内細菌叢の成熟化が乳幼児期の腸管感染抵抗性をもたらすことを発見-特定の腸内細菌の獲得が腸管感染症予防のカギ-

2017/04/21
慶應義塾大学プレスリリース
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 慶應義塾大学、ミシガン大学(米国)、
シカゴ大学(米国)、
は、乳幼児期の腸内細菌叢の成熟化が
腸管感染抵抗性に重要であることを
明らかにしました。
 
 これは慶應義塾大学薬学部の金 倫基
(きむ ゆんぎ)准教授(前ミシガン大学
 医学部病理学部門研究員)、
慶應義塾大学先端生命科学研究所
(山形県鶴岡市)の福田 真嗣
(ふくだ しんじ)特任准教授
(JSTさきがけ研究者)、
ミシガン大学医学部病理学部門の
Gabriel Nunez(ガブリエル ヌネッツ)
教授・坂本 啓(さかもと けい)博士
研究員、
シカゴ大学病理学部門の
Cathryn R. Nagler(キャスリン ナグラー)
教授、
を中心とする研究グループの成果です。
 
 乳幼児は腸管病原菌に対して
感染しやすい(感受性が高い)ことが
知られていますが、
その詳細なメカニズムについては
未だ不明な点が多く残されていました。
 
 今回研究グループは、腸内細菌を
全く持たない無菌マウスを無菌環境下で
飼育し、メタボローム解析技術を
駆使することで、乳幼児の腸管感染
に対する高い感受性は、乳幼児の
腸内細菌叢が未成熟であることに
起因することを明らかにしました。
 
 また、この乳幼児の腸管病原菌感染に
対する高い感受性は、
クロストリジウム目菌群の欠如による
ことも明らかにしました。
 
 さらに、乳幼児の未成熟な腸内細菌叢
から産生される代謝物質が、
クロストリジウム目菌群の腸内での
増殖を促進することで、腸管感染抵抗性が
もたらされることも明らかにしました。
 
 本研究は、乳幼児期に腸管感染症の
感受性が高いことの一因として
腸内細菌叢が未成熟であることを
明らかにしたものであり、
今後は乳幼児の腸管感染抵抗性を
強化するために、腸内細菌叢を
ターゲットにした新たな予防・治療法開発
等の臨床応用への発展が期待されます。
 
 本研究成果は、2017年4月21日
(米国東部時間)に
国際学術誌Science電子版に掲載されます。
 
プレスリリース全文は こちら
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 腸内細菌叢についての理解がかなり
進んで来たようですね。
 
 
>乳幼児の腸管病原菌感染に対する
>高い感受性は、腸内細菌叢が未成熟
>なことに起因する。
 
>この乳幼児の腸管病原菌感染に対する
>高い感受性は、クロストリジウム目菌群
>の欠如によることも明らかにしました。
 とのこと。
 
>今後は乳幼児の腸管感染抵抗性を
>強化するために、腸内細菌叢を
>ターゲットにした新たな
>予防・治療法開発等の臨床応用への
>発展が期待されます。
 
 
 良い方向だと思います。
 大いに期待したい。

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2017年4月22日 (土)

脳内の老廃物蓄積を抑制する物質が判明  アルツハイマー病の新規治療薬開発へ

2017年4月4日
国立循環器病研究センター
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 国立循環器病研究センター
(大阪府吹田市、理事長:小川久雄、
  略称:国循)
研究所再生医療部の齊藤聡流動研究員と
病院脳神経内科の猪原匡史部長らの
研究チームは、
アルツハイマー病を発症する老廃物
「アミロイドβ(以下Aβ)」の
脳血管への蓄積を抑制する物質を
突き止めました。
 
 本研究成果は、英国の専門誌
「Acta Neuropathologica Communications」
に平成29年4月4日(日本時間)に
掲載されました。
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 アルツハイマー病発症におけるAβ仮説
は、ほぼ否定されつつあるようですが、
今回の研究はちょっと違うようです。
 
 
>これまでのアルツハイマー病研究は
>神経細胞の病態研究が中心であり、
>脳アミロイド血管症に焦点を当てた
>治療開発研究は十分になされて
>いませんでした。
 とのことで、
 
>タキシフォリンにより脳内Aβが
>減少しただけでなく認知機能障害も
>回復させられることが明らかになった
>ため、アルツハイマー病の有効な
>治療薬候補となると考えられます。
 と言っています。
 
>今後は認知症新規治療薬として
>ヒトへの効果を確認するため、
>2017年度中の治験開始と
>2025年中の臨床応用を目指します。
 とのこと。
 
 最終結果は、まだ先の話になると
思われますが、見守って行きたいと
思います。

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細胞ストレスを光で可視化できるマウスを開発

2017年4月19日
認知症ねっと
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 株式会社トランスジェニックと
学校法人金沢医科大学、
国立大学法人熊本大学の共同研究チームが、
目でみえない細胞ストレスを、
ストレスが生じた時に
ストレスが生じた部分だけ、
光によって可視化することができる
「UMAIマウス」の開発に成功しました。
 
 この共同研究成果は
「Scientific Reports」に
掲載されました。
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 細胞ストレスは、いろいろな病気の
原因になるわけで、可視化出来るように
なったことで原因と結果の研究の進展に
期待したい。
 →新薬の開発とか新規治療法に繋がる
  はず。
 
 「UMAIマウス」は
・小胞体ストレス可視化
・酸化ストレス可視化
・炎症可視化
が出来るようです。
 
 
 様々なストレスと病気との関連の
研究から始めて、どのような結果が
得られるのか、今後の展開に期待します。

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2017年4月19日 (水)

がんの超初期段階で生じる代謝変化を世界で初めて解明

2017.04.18
北海道大学プレスリリース
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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研究成果のポイント
 
・これまでブラックボックスであった,
 がん化の超初期段階で起こる現象を
 解明。
 
・「ミトコンドリア機能の低下」
 「解糖経路の亢進」という代謝変化が
 変異細胞の排除を促進。
 
・今後の「世界初のがん予防薬」の
 開発に期待。
 
 
-----
研究成果の概要
 
 独自に確立した培養細胞系と
マウスモデルを用いて,正常細胞に
囲まれた変異細胞において,
「ミトコンドリア機能の低下」と
「解糖経路の亢進」という2つの代謝変化
が生じていることを突き止めました。
 
 さらに,この代謝変化が,変異細胞の
周囲に存在する正常細胞からの影響による
ものであり,変異細胞の体外への排除に
重要な役割を果たしていることを
明らかにしました。
 
 これらの研究成果は,
これまでブラックボックスであった
がんの超初期段階で生じる現象を
明らかにするものであり,
「世界初のがん予防薬」の開発に
つながることが期待できます。
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 本当にがんの「世界初のがん予防薬」
の開発に繋がると良いですね。
 
 
>これらは,これまでブラックボックス
>であったがんの超初期段階で起こる現象
>を明らかにした研究成果であり,
>新たながん研究分野の開拓につながる
>可能性があります。
 
>この研究成果をさらに発展させること
>によって,世界初の「がん予防薬」の
>開発へつながることが期待できます。
 
 大いに期待したい。

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2017年4月18日 (火)

薬物治療がなかった急性期の脳内出血に治療薬の可能性 脳卒中の3タイプ全てにタンパク質HMGB1の関与を解明

2017.04.10
岡山大学プレスリリース
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科の
西堀正洋教授(薬理学)の研究グループは、
脳内出血による脳組織の障害メカニズムに、
血腫によって神経細胞から放出される
タンパク質High Mobility Group Box-1
(HMGB1)が関与することを明らかに
しました。
 
 研究成果は4月10日、英国の科学雑誌
「Scientific Reports」に掲載されます。
 
 脳卒中には3つのタイプとして、
脳梗塞、クモ膜下出血と脳内出血が
あります。
 
 本研究グループは、ラットで作製された
脳内出血モデルで、HMGB1の働きに注目。
 
 神経細胞から放出される
細胞核内タンパク質HMGB1が、
血液脳関門*の破綻と
炎症性サイトカイン*産生の誘導に働く
ことを明らかにしました。
 
 また、HMGB1の働きを中和する
抗HMGB1抗体は、HMGB1の放出を抑制する
とともに抗炎症作用を発揮し、
その結果、神経細胞死と麻痺症状を
抑えることがわかりました。
 
 さらに、抗HMGB1抗体の治療開始を
脳内出血後3時間で開始しても
一定の効果があることも確認されました。
 
 脳内出血は、脳卒中の中でも死亡率が
高く、後遺症も重篤です。
 
 これまで、脳内出血による神経障害を
抑制する薬物は開発されておらず、
抗HMGB1抗体による治療法は
実用化に向けた研究が期待されます。
 
 
詳しい研究内容については こちら
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>抗HMGB1抗体の治療開始を脳内出血後
>3時間で開始しても一定の効果がある
>ことも確認されました。
 良いですね。
 
 
>これまで、脳内出血による
>神経障害を抑制する薬物は開発されて
>おらず、抗HMGB1抗体による治療法は
>実用化に向けた研究が期待されます。
 
 大いに期待したい。
 
 一刻も早く臨床の場に登場出来る
ようにして貰いたい。

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