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2017年9月 3日 (日)

筋萎縮性側索硬化症原因遺伝子産物TDP-43の新機能を発見~難治性の脳神経変性疾患などの治療薬の開発に期待~

平成29年8月9日
科学技術振興機構(JST)
東京農工大学
首都大学東京
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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ポイント
 
○筋萎縮性側索硬化症(ALS)発症の
 原因となる約20種類の遺伝子が
 同定されているが、原因遺伝子の変異が
 選択的に運動ニューロン死を誘導する
 分子機構は不明だった。
 
○TDP-43は、ミトコンドリアDNA
 から合成されるRNA産物の形成制御
 によってミトコンドリア機能を調節し、
 その異常が細胞死を誘導することを
 明らかにした。
 
○TDP-43を標的とした
 ALS治療薬の開発が期待できる。
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 大きく捉えれば、
>ミトコンドリアでのTDP-43発現量
>の異常がそのまま細胞死につながること
>がわかりました。
 ということで、詳細に言えば、
 
>この研究で特筆できる発見の1つは、
>mt-tRNAに結合しない
>TDP-43変異体は発現量を
>上昇させても細胞増殖を抑制しないこと
>です。
 
>このことは、TDP-43と
>mt-tRNAとの結合を阻害しても、
>RNA中間体の過剰な蓄積を
>抑制できれば細胞死を防ぐことが
>できること、すなわち
>TDP-43/mt-tRNA結合
>阻害剤の探索がALSの治療薬の
>開発につながる可能性を
>示唆しています。
 と言っています。
 
 さらに、
>この成果で有効性が証明された
>RNAの質量分析法を基礎とした
>研究方法が広く普及することで、
>RNAの代謝異常に起因する
>多くのヒトの疾病の発症機序に関する
>理解が進み、その予防や治療法の開発に
>つながることが期待できます。
 とのこと。
 
 
 更なる研究に大いに期待しています。

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