体温調節の行動には温度を「感じる」必要がないことを発見~熱中症の発症メカニズムの理解に大きな一歩~
平成29年7月10日
名古屋大学
科学技術振興機構(JST)
詳細は、リンクを参照して下さい。
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ポイント
○環境温度を意識の上で「感じる」こと
ができないラットが正常に
体温調節行動を示すことを
発見しました。
○体温調節行動の発現に必要な
温度感覚情報は外側腕傍核を通じた
神経路によって伝達されることが
分かりました。
○温度を「感じる」仕組みとは別に、
体温調節行動に必要な温度感覚情報を
伝達する神経路が存在することが
明らかとなりました。
○意識の上で暑さを感じていても、
その暑さに応じた体温調節が
行われないために熱中症に陥る
可能性があることを示唆しています。
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>「感じる」ための温度感覚と
>体温調節のための温度感覚が
>異なる仕組みで伝達されることを
>示しています。
意外です。
こんなこともまだ未知だったのですね。
だからこそ研究には継続が必須で、
今まで得られている正しいと思われている
成果も、全てが正しいと言うことは無いと
言って良いということです。
>温度を「感じる」仕組みと
>体温調節の温度感覚の仕組みが
>異なるという事実は、
>例えば、暑熱環境で「暑い」と
>意識の上で感じていても、
>その感覚に見合った体温調節反応が
>生じない可能性を意味しており、
>そのような場合には熱中症につながる
>ことが考えられます。
>今後、本研究成果をさらに発展させ、
>行動性体温調節やそれを駆動する情動を
>生み出す脳の仕組みの全貌解明を進める
>とともに、それに関連して、
>熱中症に陥るメカニズムの解明に
>貢献します。
さらに研究が進み、より真実に近づく
よう期待しています。
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