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2017年7月30日 (日)

高機能抗体のデザイン技術 -多様な機能性を持つ抗体「Variabody」が作製可能に-

2017年7月21日
理化学研究所
60秒でわかるプレスリリース
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 「抗体医薬」とは、タンパク質の一種
である抗体を有効成分とし、
免疫反応における抗体が抗原を認識する
仕組みを利用した医薬品です。
 
 標的分子のみを認識して狙い撃ちする
ため、薬効が高く副作用が少ない
というメリットがあります。
 
 例えば、乳がんの抗体医薬の
トラスツズマブ(Trastuzumab)は、
がん細胞の表面に高発現するタンパク質
HER2に結合することで、その増殖を止める
働きがあります。
 
 また近年ではタンパク質を化学的に
修飾する技術を利用して、抗体に薬剤を
結合した「武装抗体」や、
一つの抗体で二つの標的分子に結合する
「二重特異性抗体」など、
抗体を高機能化する医薬開発が
進められています。
 
 今回、理研を中心とした
共同研究グループは、高機能化抗体を
自由にデザインする際に重要となる、
化学修飾に適した部位の網羅的な探索を
試みました。
 
 これは、理研で開発した人工アミノ酸を
効率良く導入できる大腸菌RFゼロ株
を用い、抗体のさまざまな部位に
人工アミノ酸o-Az-Z-Lysを導入することで
実現したものです。
 
 o-Az-Z-Lysは化学反応性に優れており、
これを導入したトラスツズマブの
Fab抗体(Tra-Fab抗体)は、
多数の最適な部位にさまざまな化学修飾を
施すことが可能となります(図参照)。
 
 例えば、抗がん剤を結合させた
Tra-Fab武装抗体を作製したところ、
修飾していないTra-Fab抗体よりも
高い抗がん作用があることが
確かめられました。
 
 また、二つのTra-Fab抗体をさまざまな
組み合わせで連結させた
二量体Tra-Fab抗体を作製したところ、
その中には、乳がん細胞の増殖を抑制する
のではなく、逆に促進するものが
ありました。
 
 すなわち、2分子の抗体が連結の仕方
によってアンタゴニスト(拮抗作用)から
アゴニスト(動作作用)に転換できる
という抗体を高機能化する手法が
検証できたことを示しています。
 
 共同研究グループは、この連結技術
および作製された抗体を「Variabody」と
名付けました。
 
 今後、Variabodyは抗体の
医薬・産業応用をより広げる新しい形式
として、抗体医薬の開発に貢献するもの
と期待できます。
 
 
報道発表資料は こちら
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 今回の研究成果から、より良い抗体医薬
が開発出来そうですね。
 
 
>Tra-Fab抗体の化学修飾に適した
>人工アミノ酸導入部位を複数同定した
>ことにより、武装抗体をデザインする
>ことが容易になると考えられます。
 
>また、この部位を利用して
>2分子の抗体を連結させる
>「Variabody」は
>今後、抗体の医療・産業応用を
>広げる新しい抗体の形式として、
>抗体医薬の開発に貢献するものと
>期待できます。
 
 
 大いに期待したい。

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