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2017年7月23日 (日)

世界初!金属触媒を用いない高分子の合成に成功-環境負荷の小さい高分子材料や半導体ポリマーの製造にも期待-

2017年07月13日
名古屋工業大学プレスリリース
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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発表のポイント
 
○金属触媒ではなく、有機分子触媒(注1)
 を用いたポリビニルエーテルの合成に
 世界で初めて成功しました。
 
○有機分子触媒、開始剤、反応温度を
 系統的に調査し、金属触媒に匹敵する
 合成成果が得られる最適条件を
 決定しました。
 
○今回用いた有機分子触媒は分離回収が
 容易であり、再利用も可能と
 考えられます。
 
○微生物によって分解される性質をもつ
 高分子や半導体ポリマーの製造にも
 期待されます。
 
 
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研究の概要
 
 高分子の中でも、ビニルエーテルを
モノマーとした重合で得られる
ポリビニルエーテルは、身近な塗料や
接着剤にも利用されるため、
より効率的で高性能、かつ環境負荷の
小さい重合が国内外で古くから研究されて
きました。
 
 一般的な手法として、電子対を受取る
金属ルイス酸を触媒に用いた
精密カチオン重合(注2)が数多く
報告されています。
 
 しかし、使用した金属触媒を高分子内
から完全に取り除くことは難しく、
利用用途によっては、高分子内に残った
金属が反応を起こし、時間経過とともに
高分子の着色や機能低下につながる
恐れがあることから、金属触媒を
完全に取除く方法、もしくは金属触媒を
使用しない精密重合が求められています。
 
 今回、名古屋工業大学大学院の
高木幸治准教授らは、金属ルイス酸触媒に
かわり、同様に電子対を受取る性質を
有したハロゲン元素によるハロゲン結合を
利用し、金属触媒を用いない
ビニルエーテルの精密カチオン重合に
世界で初めて成功しました(図2)。
 
 ビニルエーテルの一種である
イソブチルビニルエーテルを
モノマーとして金属触媒に匹敵する
重合成果が得られる最適条件を
決定しました。
 
 その結果、反応溶媒にCH2Cl2
(ジクロロメタン)を用いて、
冷却下で重合を行う必要があるなど、
実用化までに残された課題は
存在するものの、安定で取扱いの容易な
触媒を用いたビニルエーテルの重合が
可能であることを
明らかにしました(図4)。
 
 なお、今回用いた有機分子触媒は、
沈殿操作による分離回収が
容易であるため、再利用も可能であると
考えられます。
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 実用化までにはまだ課題が残されて
いるようですが、素晴らしい。
 
 
>本研究成果は、Wiley社が発行する雑誌
>「Chemistry - A European Journal」に
>5月30日に掲載され、
>編集委員会が重要論文として
>ハイライトするHot Paperに
>選出されました。
 
 
 良いですね。大いに期待したい。

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