骨粗鬆症治療薬クロドロン酸が慢性疼痛に効く! 作用メカニズムを世界で初めて解明
2017.07.19
岡山大学プレスリリース
詳細は、リンクを参照して下さい。
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岡山大学自然生命科学研究支援センター
の加藤百合特任助教、宮地孝明准教授と
大学院医歯薬学総合研究科、
松本歯科大学、
久留米大学、
東北大学、
九州大学、
東京農業大学、
味の素株式会社の共同研究グループは、
骨粗鬆症治療薬クロドロン酸が
分泌小胞内にATPを運ぶ輸送体(VNUT)を
阻害することで、
神経因性疼痛(とうつう)や炎症性疼痛、
さらには慢性炎症を改善できることを
世界で初めて突き止めました。
本研究成果は7月18日米国時間:正午、
『米国科学アカデミー紀要(PNAS)』
電子版に掲載されます。
慢性疼痛の罹患者は世界の人口の
20-25%であると言われていますが、
副作用の少ない効果的な鎮痛薬は
開発されていません。
本研究成果により、輸送体を標的とした
全く新しいタイプの鎮痛薬・抗炎症薬を
提案することができました。
また、クロドロン酸は欧米では
既承認医薬品であるため、
ヒトでの安全性も実証されています。
ドラッグリポジショニングにより、
開発期間の短縮・開発コストの軽減等が
可能になり、より早く研究成果が
社会還元できると期待されます。
詳しい研究内容については こちら
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既存の薬が他の疾患の治療に使える
例は意外に多いですね。
>本研究成果により、長年不明であった
>クロドロン酸の鎮痛効果の
>作用メカニズムを明らかにし、
>また、VNUT が慢性疼痛、慢性炎症の
>発症に重要な役割を担うことを
>明らかにしました。
>この治療効果は予想よりもはるかに
>大きいものであり、骨粗鬆症治療効果
>よりも低濃度で鎮痛・抗炎症効果を
>得ることができました。
素晴らしいです。大いに期待したい。
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