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2017年5月29日 (月)

腎臓の難病に対する新しい治療薬の費用対効果

2017/05/25
東京大学医学系研究科・医学部
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 東京大学大学院医学系研究科の
田倉智之特任教授らの研究グループは、
難病であり、むくみなどの主要な症状が
みられるネフローゼ症候群の治療法
として、治療薬リツキシマブ
(抗CD20モノクローナル抗体)を導入した
場合の費用対効果を検討した結果、
リツキシマブの導入は
従来の治療法と比べて医療経済性に
優れている可能性があることを
示しました。
 
 ネフローゼ症候群は、腎臓の機能に
障害が生じることによってむくみなどの
症状がみられる難病です。
 
 ネフローゼ症候群の標準的な治療は
ステロイド製剤(及び免疫抑制剤)
による治療です。
 
 この標準的な治療法によって
完全に回復する患者がいる一方で、
再発を繰り返す患者
(頻回再発型ネフローゼ症候群)や
ステロイドを治療の初期の段階から
減らすことができない患者
(ステロイド依存性ネフローゼ症候群)が
少なからず存在し、ステロイド製剤を
長期にわたって使用することによる
副作用が問題となっています。
 
 こういった難治性ステロイド症候群
に対して、リツキシマブの有効性が
報告されてきていますが、
特定の分子を標的として治療を試みる
分子標的治療薬は一般に高額であるため、
その普及には医療経済的な議論は
避けられません。
 
 今回、研究グループは
ネフローゼ症候群の患者に
リツキシマブを投与し、
導入前後2年間における
ネフローゼの再発回数及び総医療費を
比較しました。
 
 その結果、再発回数は投与前
4.30±2.76回から投与後0.27±0.52回へ、
医療費は投与前302,238(円/月)から
投与後132,352(円/月)へ減少することを
認めました。
 
 この減少は、主に入院医療費の減少
によるものでした。
 
 また、尿たんぱくの減少と医療費の低下
に相関関係があることを
明らかにしました。
 
 以上から、効果や費用の両面において
リツキシマブの有用性を示しました。
 
 分子標的治療薬などの新しく開発された
治療薬は従来の治療薬と比較して
高額であることが多く、
医療財政の圧迫が問題となります。
 
 しかし、研究グループは、
新しい治療薬が患者の予後の改善
のみならず社会保障負担の軽減に
貢献する可能性を示しています。
 
 昨今、医療費の高騰が問題視されている
中で、費用対効果の高い治療薬の開発は、
社会経済の観点から今後も促進されること
が期待されます。
 
 「医学の発展にはイノベーションが
不可欠であるものの、財政負担の伸長を
伴うものが多い状況にあります。
 
 今回は、創薬の医療財政的な価値も
明らかにできました」と
研究を取りまとめた田倉特任教授は
話します。
 
 「今後はこのような成果も
踏まえながら、難病の治療を支える
医療制度の意義を論じることが
望まれます」と続けます。
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 そうですね。
 
 医療費の高騰が問題視されている中に
於いては、このような研究は評価される
べきではないかと思われます。
 
 今回の研究が示したように、
 
>難病であり、むくみなどの主要な症状が
>みられるネフローゼ症候群の治療法
>として、治療薬リツキシマブ
>(抗CD20モノクローナル抗体)
>を導入した場合の費用対効果を
>検討した結果、
>リツキシマブの導入は
>従来の治療法と比べて医療経済性に
>優れている可能性があることを
>示しました。
 というケースがあり得るはずです。
 
 
>「今後はこのような成果も
> 踏まえながら、難病の治療を
> 支える医療制度の意義を論じる
> ことが望まれます」
 そう思います。
 
 こう言った観点での研究の推進も又
推進されることを希望します。
 
 医療費高騰を防ぐ一つの方法に成ると
思います。

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