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2017年4月30日 (日)

アルミニウムのナノ構造体で「色」を作る-半永久的に失われず塗料より軽い「メタマテリアル・カラー」-

2017年4月26日
理化学研究所
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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要旨
 
 理化学研究所 田中メタマテリアル
研究室の田中拓男主任研究員
(光量子工学研究領域フォトン操作機能
 研究チーム チームリーダー)、
レニルクマール・ムダチャディ国際特別
研究員の研究チームは、
アルミニウム薄膜で作った
「メタマテリアル[1]」で、
可視光全域をカバーする「色」を
作り出すことに成功しました。
 
 光の波長よりも小さいナノメートル
(nm、1nmは 10億分の1m)サイズの
構造体(以下、ナノ構造)を大量に
集積化して自然界の物質では実現できない
光学特性を持たせた人工物質を
メタマテリアルと呼びます。
 
 ヒトの目は捉える光の波長の違い
によって色を区別するので、
ナノ構造の大きさや形を変えることで
メタマテリアルが吸収する光の波長を
制御すれば、さまざまな色を作り出すこと
ができます。
 
 従来のメタマテリアルでは、
吸収する光の波長が一つに限定されて
いたり、吸収する光の波長幅が広いため
パステルカラーのような彩度の低い色
しか作り出せないといった課題があり、
任意の色を自在に作ることは
できませんでした。
 
 今回、研究チームは電子ビーム
リソグラフィー法[2]と真空蒸着法[3]を
用いて、シリコン基板上に
厚さ150nmのポリメチルメタクリレート
(PMMA)レジスト材料[4]を塗布し、
PMMA上に四角形パターンを描画後、
その四角形上とそれ以外の部分に
厚さ45nmのアルミニウム薄膜を
塗布しました。
 
 この座布団形状のナノ構造を持つ
メタマテリアルにより、赤色から紫色まで
可視光全域をカバーする、さまざまな色を
作り出すことに成功しました。
 
 さらに異なる色を出す構造を混ぜると、
絵の具を混ぜたときのように色が混ざり、
黒色を作り出すこともできました。
 
 有機物質である絵の具やインクの色は、
強い光、高温、酸化により除々に
失われます。
 
 しかし、開発したメタマテリアルの
表面は比較的安定な酸化皮膜を持つ
アルミニウムで覆われているため、
ナノ構造が破壊されない限り、
半永久的に退色することはありません。
 
 また、インクなどの塗料と比較すると、
はるかに薄くて軽いという特徴もあります。
 
 研究チームが開発した
「メタマテリアル・カラー」は、
高解像度ディスプレイや
カメラのカラーフィルターとしての利用や、
光の散乱を避けたい光学機器の内壁、
大型望遠鏡内の黒色塗装などの応用が
期待できます。
 
 本研究成果は、英国のオンライン
科学雑誌『Scientific Reports』
(4月26日付け:日本時間4月26日)に
掲載されます。
 
 本研究の一部は、防衛装備庁
「安全保障技術研究推進制度」の
支援を受けて実施しました
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 「メタマテリアル・カラー」面白い
ですね。
 
 
>今回開発した「色」を自在に作り出す
>メタマテリアルの表面は、
>アルミニウム薄膜だけでできています。
 
>アルミニウムの表面は空気中で
>すぐに酸化され、厚さ数nmの
>酸化アルミニウムの被膜ができるため、
>アルミニウムはそれ以上腐食されません。
 
>すなわち、このメタマテリアルは
>比較的安定で、化学的もしくは物理的に
>破壊されない限りメタマテリアルが
>呈する色は失われません。
 
>さらに、メタマテリアルの厚みが
>200nm程度と非常に薄いことも
>この技術の特徴です。
 
>例えば、ペンキを1m角の広さに塗った
>とすると重さは約130gになりますが、
>メタマテリアルを同じ広さに作製すると
>約0.29gとなり、ペンキと比べて
>約500分の1の重さに軽減できます。
 
>そのため、極薄・超軽量で半永久的に
>色褪せない彩色が可能になります。
 
>また、軽量・高性能かつ劣化のない
>黒色塗装も可能となるため、
>光学機器の内壁だけでなく、
>ペンキ塗装では重さが問題となる
>大型望遠鏡の内壁にも、
>光の散乱を避けるための黒色塗装が
>可能になります。
 
 
 素晴らしいです。
 宇宙に打ち上げる望遠鏡などの
塗装に最適。

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