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2017年4月 8日 (土)

カーボンナノチューブ空気極により超高容量なリチウム空気電池を開発

2017.04.05
物質・材料研究機構
科学技術振興機構(JST)
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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1.国立研究開発法人 物質・材料研究機構
  エネルギー・環境材料研究拠点
  ナノ材料科学環境拠点 リチウム空気
  電池特別推進チームの久保 佳実
  チームリーダー、野村 晃敬 研究員
  らの研究チームは、リチウム空気電池
  の空気極材料にカーボンナノチューブ
  (CNT)を採用することにより、
  従来のリチウムイオン電池の15倍に
  相当する極めて高い蓄電容量を
  実現しました。
 
2.蓄電池は、電気自動車用電源として、
  あるいは太陽電池と組み合わせた
  家庭用分散電源として、今後急速に
  需要が拡大することが予測されます。
 
  しかし、現状のリチウムイオン電池は、
  小型で高電圧、長寿命という優れた
  特性にもかかわらず、蓄電容量に
  相当するエネルギー密度がほぼ限界に
  達しているという大きな課題が
  あります。
 
  この壁を突破する切り札として
  期待されているのがリチウム空気電池
  です。
 
  リチウム空気電池はあらゆる二次電池
  の中で最高の理論エネルギー密度を
  有する「究極の二次電池」であり、
  蓄電容量の劇的な向上と大幅な
  コストダウンが期待できます。
 
  しかしながら、従来の研究は
  少量の材料で電池反応を調べる
  基礎研究が中心であり、
  実際のセル形状において巨大容量を
  実証した例はありませんでした。
 
3.今回、本研究チームでは、現実的な
  セル形状において、単位面積当たりの
  蓄電容量として30mAh/cm2
  という極めて高い値を実現しました。
 
  この値は、従来のリチウムイオン電池
  (2mAh/cm2程度)の15倍に
  相当するものです。
 
  この成果は、空気極材料に
  カーボンナノチューブを用い、
  空気極の微細構造などを最適化する
  ことによって得られました。
 
  巨大容量の実現には、
  カーボンナノチューブの大きな表面積
  と柔軟な構造が寄与していると
  考えられます。
 
  また、このような巨大容量が得られた
  という事実は、従来の考え方では
  説明が困難であり、リチウム空気電池
  の反応機構の議論にも一石を投ずる
  可能性があります。
 
4.今後、この成果を活用し、実用的な
  レベルでの真に高容量な
  リチウム空気電池システムの開発を
  目指し、セルを積層したスタックの
  高エネルギー密度化、
  さらには空気から不純物を取り除く
  といった研究にも取り組んで
  まいります。
 
5.本研究は、JST先端的低炭素化技術
  開発・特別重点技術領域
  「次世代蓄電池」
  (ALCA-SPRING)並びに
  文部科学省委託事業
  「ナノテクノロジーを活用した
   環境技術開発プログラム
  (~平成27年度)・統合型材料開発
  プログラム(平成28年度~)」の
  支援を受けて行われました。
 
   また、研究の一部は、池谷科学技術振興
  財団H27年度研究助成の支援を
  受けて行われました。
 
6.本研究成果は、Scientific Reports誌
  にて英国時間2017年4月5日
  午前10時に掲載されます。
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 何年か後にはリチウム空気電池が製品化
されるかもしれません。
 
 安価であればリチウムイオン電池に
置き換わるかも?
 
 
>今後、この成果を活用し、実用的な
>レベルでの真に高容量な
>リチウム空気電池システムの開発を
>目指し、セルを積層したスタックの
>高エネルギー密度化、
>さらには空気から不純物を取り除く
>といった研究にも取り組んで
>まいります。
 
 大いに期待したい。

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