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2017年4月16日 (日)

関節リウマチ等の自己免疫疾患の新たな発症機構を発見~自己免疫疾患の診断薬・治療薬開発へ繋がる新たな分子機構~

平成26年2月25日
大阪大学
科学技術振興機構(JST)
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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<概要>
 
 大阪大学 免疫学フロンティア
研究センター/微生物病研究所の
荒瀬 尚 教授らの研究グループは、
自己免疫疾患で産生される自己抗体が、
異常な分子複合体
(変性蛋白質と主要組織適合抗原との
分子複合体)を認識することを発見し、
それが自己免疫疾患の発症に関与している
ことを突き止めました。
 
 
<本研究成果の意義、社会に与える影響>
 
 自己免疫疾患は、自己分子に対する
抗体(自己抗体)等が自己組織を誤って
攻撃してしまうことで生じる疾患です。
 
 しかし、なぜ自己免疫疾患で自己抗体が
産生されるかは、依然として
明らかでありません。
 
 主要組織適合抗原注1)は、
細胞内外のタンパク質が細胞内で
ペプチドに分解されたものを細胞表面に
輸送してT細胞に抗原として提示すること
で、免疫応答の中心を担っています。
 
 一方で、主要組織適合抗原は、
自己免疫疾患の罹りやすさに最も影響を
与える原因遺伝子として知られていますが、
主要組織適合抗原がどのように
自己免疫疾患を引き起こすかも
明らかでありませんでした。
 
 本研究では、通常は速やかに
分解されてしまう細胞内の変性蛋白質が、
主要組織適合抗原(MHC)によって
細胞外へ誤って輸送されてしまい、
その変性蛋白質が自己抗体の標的分子
であることを世界で初めて明らかに
しました。
 
 つまり、主要組織適合抗原が
細胞内の変性蛋白質を自己応答性の
B細胞に提示することが自己免疫疾患の
原因であると考えられました(右図)。
 
 実際に、関節リウマチ患者の血液を
解析すると、主要組織適合抗原によって
細胞外へ運ばれた変性蛋白質に対する
特異的な自己抗体が認められることが
判明しました。
 
 さらに、変性蛋白質と結合しやすい
主要組織適合抗原を持っているヒトは
持っていないヒトに比べて10倍以上も
関節リウマチになりやすいことを
発見しました。
 
 これらの結果から、主要組織適合抗原
によって細胞外へ輸送されてしまった
細胞内の変性蛋白質が、
自己免疫疾患の発症に関与していることが
判明しました。
 
 本研究によって、今まで考えられてきた
自己免疫疾患の発症機序(図1)とは
全く異なる新たな発症機序(右上図)が
明らかになり、自己免疫疾患でなぜ
自己抗体が産生されるのか、なぜ主要組織
抗原が自己免疫疾患に関わっているか
という長年の自己免疫疾患の謎を解明する
上で、非常に重要な発見です。
 
 関節リウマチに限らず、その他多くの
自己免疫疾患も同様な発症メカニズムが
考えられるため、本研究成果は、
今後、多くの自己免疫疾患の治療薬や
診断薬の開発に貢献することが
期待されます。
 
 本研究成果は、米国の科学雑誌
『米国科学アカデミー紀要』
(2月24日付け:日本時間2月25日
 午前5時)にオンライン掲載されます。
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 今回の発見は、長年の自己免疫疾患の
謎を解明する上で、非常に重要な発見
になるとのことです。
 
 多くの自己免疫疾患の治療薬や
診断薬の開発に貢献出来そうですね。
 
 
>本研究により、変性蛋白質と
>主要組織適合抗原との分子複合体が
>自己抗体の標的として、
>関節リウマチの発症に関わっていること
>が明らかになりました。
 
>他の自己免疫疾患においても同様に
>変性蛋白質と主要組織適合抗原との
>複合体が自己抗体の標的になっている
>と思われます(論文投稿中)。
 
>従って、変性蛋白質/主要組織適合
>抗原複合体は様々な自己免疫疾患の
>治療薬開発のための標的分子だと
>思われます。
 
>また、変性蛋白質/主要組織適合抗原
>複合体に特異的な自己抗体が産生される
>ことから、主要組織適合抗原と
>変性蛋白質との複合体は自己抗体の
>検出にも有用であり、
>自己免疫疾患の診断にも役立ちます。
 
>今後、様々な自己免疫疾患での
>変性蛋白質/主要組織適合抗原複合体の
>研究を進めることによって、
>自己免疫疾患の病因解明が期待されます。 
 
 今後の更なる研究に
大いに期待したいと思います。

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