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2017年3月10日 (金)

ほどほどの炎症が大切―組織の再生と炎症の意外な関係を解明―

2017.02.28
東京工業大学ニュース
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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要点
 
・魚類はさまざまな組織を再生できる
 驚異的な能力を持つ
 
・マクロファージを欠損する
 ゼブラフィッシュ変異体は
 インターロイキン1βの亢進と
 過度の炎症によって、再生細胞が
 細胞死を起こす
 
・過剰な炎症が細胞死を起こす一方、
 炎症そのものも組織再生の開始に必要
 
・組織の炎症応答は「諸刃の剣」として、
 組織再生を制御している
 
 
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概要
 
 炎症[用語1]は、あまりありがたくない
ものと考えられてきたが、炎症と組織再生
の意外な関係が明らかになった。
 
 東京工業大学生命理工学院の
川上厚志准教授らの研究グループは、
ゼブラフィッシュを用いた解析により、
組織再生が起こるにはちょうど良いレベル
の炎症が重要であることを明らかにした。
 
 川上准教授らは以前の研究で、
マクロファージ[用語2]などの
免疫細胞を欠くゼブラフィッシュ変異体
[用語3]は再生細胞が細胞死を起こして
組織を再生できないことを発見した。
 
 今回、細胞死の誘導メカニズムを
調べたところ、再生組織での
インターロイキン1β[用語4]の
過剰な作用と炎症が原因であることが
分かった。
 
 一方で、炎症応答をなくした場合にも
正常に組織再生が起こらないことから、
炎症そのものが組織再生に必須の役割が
あることも示された。
 
 ヒトの組織再生を活性化する方法の開発
や、マクロファージの産生する
新たな抗炎症因子解明への展開が
期待される。
 
 研究成果は英国の生物医学・生命科学誌
である「イーライフ(eLife)」の
オンライン版で2月23日に公開された。
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 ほどほどの炎症ね~
 
 そもそも炎症は生体の自然な防御
反応ですよね。
 当然過剰な炎症は問題になりますが、
 
 
>今回の研究により、
>インターロイキン1βを介した炎症を
>ほどほどのレベルに制御することが、
>組織再生において重要なことが
>明らかになった。
 
>今後は哺乳類など再生できない組織
>における炎症応答を調べることや、
>マクロファージの産生する抗炎症因子の
>解明などによって、ヒトにおける
>組織再生能力を増進することに
>つながると期待される。
 
 そうですね。そう思います。
 
 組織再生能力を増進することが
出来るようになると良いですね。

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