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2017年2月 7日 (火)

ビッグバン元素合成研究に残る最後の重要核反応確率を初測定 -ビッグバン元素合成の謎がさらに深まる-

2017年02月06日 京都大学研究成果
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 川畑貴裕 理学研究科准教授、
市川真也 同修士課程学生、
越川亜美 同修士課程学生、
久保野茂 理化学研究所客員主管研究員、
岩佐直仁 東北大学准教授らの
研究チームは、ビッグバンによる
元素合成で起こる7Be+n→4He+4He反応の
断面積(量子力学的な粒子が衝突し、
散乱ないしは反応を起こす確率を表す量)
を初めて測定することに成功しました。
 
 ビッグバン元素合成で生成される元素
のうち、7Liは理論的に予測されている
よりも少ない量しか観測されていません。
 
 「宇宙リチウム問題」と呼ばれる
この問題を解く仮説の一つとして、
今回取り上げた反応が高い確率で
起こっている可能性が指摘されて
いましたが、今回の測定結果により
この仮説では説明が難しいことが
分かりました。
 
 本研究成果は、2017年2月3日午後2時に
米国の学術誌「Physical Review Letters」
に掲載されました。
 
 
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研究者からのコメント
 
川畑:理化学研究所の久保野客員主管
   研究員が発案された研究テーマを、
   本学学部学生の卒業研究として
   実施しました。
   3学年20名の学生諸君の努力が、
   世界的に注目を集める研究成果
   として結実したことを
   嬉しく思います。
   残念ながら、 「宇宙リチウム問題」
   を解決するには至りませんでしたが、
   本研究の成果は、原子核反応率の
   見直しや、標準ビッグバン模型を
   超える新しい物理の探索など、
   宇宙リチウム問題へのさらなる研究
   を動機づけることになると思います。
 
市川:学部生のうちにこれほど意義深い
   実験を行え、それが学術論文という
   形になったことがとても嬉しいです。
   大学院でも成果が出せるように、
   これからも研究に全力を尽くして
   いきます。
 
越川:学生実験の成果が論文誌に
   掲載されることになり、
   非常に嬉しく思います。
   実験のデザインからビームタイム、
   実験後のデータ解析や学内外の
   成果発表に至るまで、学生が
   主体となって取り組んできた
   こともあり、感慨もひとしおです。
   指導教員や大学院生のサポートが
   あってこそできた研究です。
   このような貴重な経験ができたこと
   に感謝します。
 
 
詳しい研究内容については こちら
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 こういう基礎研究が大事なのだと
思っています。
 
 
>7Be + n → 4He + 4He 反応の断面積は、
>これまでの推定値よりも約 10 倍小さく、
>この反応によって宇宙初期に 7Be が
>分解し、7Li 生成量が減少していたこと
>が宇宙リチウム問題の原因であった
>とする可能性は否定され、
>ビッグバン元素合成の謎はさらに深まる
>ことになりました。
 
>宇宙リチウム問題の有力な解決策が
>否定されたことにより、原子核反応率の
>見直しや、標準ビッグバン模型を超える
>新しい物理の探索など、
>宇宙リチウム問題へのさらなる研究を
>動機づけることになると期待されます。
 
 
 こういう研究に魅力を感じます。
 
 残念ながらこういうたぐいの、お金に
ならない研究予算は取りにくくなって
来るようですが、こういう基礎研究にこそ
お金を使って欲しいものです。
 
 目先の利益ばかりに目がいっている
ようでは先細りになるはずです。
 
 未来など誰も予測出来ないのです。

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