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2017年2月27日 (月)

癌再発に深く関わる癌幹細胞が診断薬5-ALAによる検出を免れる特性を発見―癌の再発リスクを抑える診断・治療法の開発に期待―

2017.02.08
東京工業大学研究ニュース
 
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ポイント
 
○癌幹細胞は癌の進展と治療抵抗性、
 再発に深く関与する癌の責任細胞です。
 
○悪性脳腫瘍などの手術時に頻用される
 光線力学診断薬5-ALAによる
 癌幹細胞の検出を、癌幹細胞が免れる
 仕組みを備えていることを
 マウス脳内移植実験などで
 明らかにしました。
 
○鉄キレート(捕捉)作用を持つ
 既存薬DFOと5-ALAの併用で
 癌幹細胞の検出が可能になることも
 発見し、手術時に癌幹細胞を
 見逃さない手法への応用が
 期待できます。
 
○癌幹細胞の代謝特性に影響を与える物質
 として鉄やヘムを明らかにしており、
 今後これらを標的として
 癌の再発リスクを抑える
 新たな診断・治療法の開発に
 道を拓くものです。
 
 
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 東京医科歯科大学 難治疾患研究所
幹細胞制御分野の田賀哲也教授、
椨康一助教、
Wenqian Wang大学院生らの研究グループと、
東京工業大学 生命理工学院
生命理工学系の小倉俊一郎准教授らの
研究グループは共同で、難治性の癌である
悪性脳腫瘍などの術中診断薬
(腫瘍細胞検出薬)として用いられている
5-アミノレブリン酸(5-ALA)による検出
を、腫瘍再発に深く関わる癌幹細胞が
免れていることを明らかにし、
癌幹細胞の代謝特性の解析から
既存の鉄キレート剤デフェロキサミン
(DFO)との併用で癌幹細胞の検出が
可能になることを発見しました(図1)。
 
 この研究は文部科学省科学研究費
補助金新学術領域研究
「癌幹細胞を標的とする腫瘍根絶技術の
 新構築」などの支援のもとで
おこなわれたもので、その研究成果は、
国際科学誌Scientific Reports
(サイエンティフィック リポーツ)に、
2017年2月7日午前7時(英国時間)に
オンライン版で発表されました。
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 「がん」は本当に手強いですね。
 
 
>本研究成果は、現行の術中診断法で
>グリオーマの癌幹細胞が検出・摘出
>できていない可能性を指摘しており、
>臨床診断学的に意義の大きな示唆を
>与える発見です。
 
>鉄キレート剤DFOは我が国で承認済みの
>既存薬であり、
>ドラッグ・リポジショニング[用語2]を
>視野に入れた脳腫瘍診断薬への適応拡大
>も期待できます。
 
>また本研究では癌幹細胞の特性に
>影響を与える代謝関連因子として
>鉄以外にもヘムやHO-1の存在を
>明らかにしており、今後それらを
>標的とした新たな診断法と根治療法の
>開発が期待できます。
 
 大いに期待したい。

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