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2017年1月28日 (土)

わずか1日の調査で魚種の8割を検出~海水からのDNA解析法で~

平成29年1月12日
科学技術振興機構(JST)
神戸大学
京都大学
北海道大学
龍谷大学
千葉県立中央博物館
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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ポイント
 
○海の中にどんな魚が生息するかを
 明らかにするには、これまで多大な労力
 と長期間の調査、高度な専門知識が
 必要だった。
 
○海水中のDNAを解析し、わずか1日の
 調査で128種もの魚類のDNAを
 検出した。
 
○採水だけで短期間に多地点の魚類相を
 明らかにでき、外来種の侵入や分布拡大
 の調査、アクセスが難しい深海や
 危険な汚染水域、生物採集の禁止区域
 での活用が期待される。
 
 
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 JST 戦略的創造研究推進事業
において、山本 哲史 学術研究員
(神戸大学)、
益田 玲爾 准教授(京都大学)、
荒木 仁志 教授(北海道大学)、
近藤 倫生 教授(龍谷大学)、
源 利文 特命助教(神戸大学)、
宮 正樹 生態・環境研究部長
(千葉県立中央博物館)らの
研究グループは、海水中に含まれる
排泄物などのDNAから周辺に生息する
魚種を明らかにする新技術を使うことで、
目視観察よりも効率の良い魚類生物相調査
が可能なことを明らかにしました。
 
 従来、海洋での魚類生物相調査は
魚種を外見によって区別する潜水や
捕獲のような方法に頼って行われて
いましたが、多くの人手が必要な上、
魚種を区別する専門知識も必要として
いました。
 
 この問題を解決する新しい魚類生物相
調査法として「環境DNA多種同時検出法
(メタバーコーディング)注)」
と呼ばれる方法が注目されています。
 
 この新しい調査法は、魚が放出して
海水中に存在するDNA(環境DNA)を
回収・分析し、放出源となった魚種を
特定するというものです。
 
 しかし、この調査法の有効性の確認は
限定的なものでした。
 
 なぜなら、これまでは生息する魚種が
少ない場所でしか検証されていなかった
ためです。
 
 日本沿岸のように魚種の多い場所では、
従来法によって調査されたデータが
乏しく、結果を比較できないため
この環境DNAメタバーコーディング法の
有効性は未確認でした。
 
 本研究グループは、京都府北部の
舞鶴湾(図1)において、
環境DNAメタバーコーディングを
利用することで、現地調査(図2、3)を
たった1日で行い、この方法により
その海水試料から128種もの魚類の
DNAを検出することに成功しました
(図4)。
 
 この128種には2002年から
14年間、計140回の潜水目視調査
(図5、6)で観察された種の6割以上が
含まれます。
 
 ある年だけ偶然舞鶴湾へ回遊してきた
魚種を除くと、8割近くを1日の調査で
確認できたことになります(図7)。
 
 さらに、目視では確認されていない
魚種も検出できました。
 
 目視では区別しにくい仔稚魚期を
調査海域で過ごす魚種を、
本調査法で初めて検出できたと
考えています。
 
 本研究で、魚種が多い場所でも、
短期間で多地点の魚類相を
環境DNAメタバーコーディングで
調べることが可能なことが分かりました。
 
 広域にわたっての外来種の侵入や
分布拡大の調査、さらには、アクセスが
難しい深海や地底湖、危険な汚染水域や
生物の採集が禁止されている保護区でも
活用が期待されます。
 
 本研究成果は、2017年1月12日
(英国時間)発行の科学誌
「Scientific Reports」
に掲載されます。
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 「環境DNAメタバーコーディング」
良いですね。
 
 海の中にどんな魚が生息するかを
明らかにすることは重要です。
 
 出来れば、その量も測定出来れば
言うことがないのですが、
 
 将来の課題ですね。
 
 
>今回の研究で、日本近海のような
>魚類の種数が多い海域でも、
>わずか1日の採水とその後の分析で、
>14年の長期にわたる目視調査に
>匹敵する結果が得られることが
>分かりました。
 
>環境DNAメタバーコーディングを
>用いることで、「水を汲む」という
>単純作業によって
>「いつでも」「どこでも」「誰でも」
>魚類群集調査ができるようになります。
 
 
>一方、現在では全ての魚種について
>DNAデータが揃っているわけではない
>ため、DNAを検出しても、
>そのDNAがどの魚種に由来するのかが
>分からない場合があります。
 
>研究グループでは
>環境DNAメタバーコーディング解析に
>必要な魚類のDNAデータベースの
>充実化によって、より幅広い魚種が
>検出できるように今も改善を
>続けています。
 
 
 素晴らしいと思います。
 更なる改善に期待しています。

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