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2016年11月 8日 (火)

中性子によるコンクリート内損傷の透視~非破壊検査法でインフラ利用者の安全を守る~

平成28年11月1日
理化学研究所
土木研究所
科学技術振興機構(JST)
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 理化学研究所(理研) 光量子工学研究
領域 中性子ビーム技術開発チームの
大竹 淑恵 チームリーダー、
土木研究所 構造物メンテナンス
研究センターの石田 雅博 上席研究員ら
の共同研究チーム※は
「理研小型中性子源システムRANS
(ランズ)注1」を用いて、
コンクリート内の空隙(くうげき)
および水に対する反射中性子注2)
(後方散乱中性子注2))を利用する
非破壊検査法を開発しました。
 
 コンクリートの劣化には水が
影響します。
 
 例えば、自動車や人などの荷重を
受け止める橋の床版(しょうばん)注3)
では、雨水や荷重の影響により、
アスファルト舗装の下のコンクリート上面
でひび割れや土砂化が発生し、
コンクリート塊の抜け落ちに至った
ケースも報告されています注A)。
 
 床版などは利用者を直接支える部材
であることから、第三者の被害を防ぐ
ためには、予防保全的なメンテナンスが
必要です。
 
 理研では、インフラ構造物の非破壊検査
にも利用できる小型中性子源システム
RANSを開発しています。
 
 しかし、従来想定していた透過中性子
による測定では、レントゲン撮影のように
中性子源と検出器で測定対象を挟み込む
必要があり、測定可能な状況が限られて
いました。
 
 そこで共同研究チームは、
後方散乱中性子を用いる手法を
開発しました。
 
 この手法では検出器を中性子源と
測定対象の間に設置し、入射した中性子が
検出器に戻ってくるまでの時間と量の変化
を計測することで、コンクリート内の
水分や空洞の分布を観察します。
 
 したがって中性子源と検出器で
挟み込めない道路橋の床版や、
空港の滑走路、トンネル壁の非破壊検査に
適用できます。
 
 実証実験では厚さ方向に中性子を入射し
内部構造を計測ました。
 
 その結果最大で30cm奥にある水に
見立てたアクリルブロックや空洞の位置を
二次元分布で特定しインフラ構造物の
非破壊検査法として適用できることを
実証しました。
 
 今後、インフラ構造物付近へ持ち込み
可能な「可搬型加速器中性子源」の開発と
ともに、測定時間短縮のための検出器改良
や計測の最適化を行いコンクリート内劣化
損傷の検出能力の向上を目指します。
 
 本研究成果は、土木学会鋼構造委員会の
第9回道路橋床版シンポジウム
(11月1~2日)にて発表され、
同シンポジウム発行の論文報告集に
掲載されます。
 
 本研究の一部は、内閣府総合科学技術
・イノベーション会議の戦略的
イノベーション創造プログラム
(SIP)「インフラ維持管理・更新
・マネジメント技術(藤野 陽三
 プログラムディレクター)」
(管理法人:科学技術振興機構)、
文部科学省「光・量子融合連携研究開発
プログラム」の支援を受けて
実施しました。
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 レントゲン撮影のように中性子源と
検出器で測定対象を挟み込む必要が
いらないというのが素晴らしいですね。
 
 
>本手法が舗装面下のコンクリートの
>損傷を検知する非破壊検査法の一つ
>となる可能性が示されました。
 
>この手法は、中性子源と検出器で
>挟み込めない道路橋の床版や、
>空港の滑走路、トンネル壁の
>非破壊検査に適用できます。
 
>今後、中性子源を実際の
>インフラ構造物付近へ持ち込むための
>「可搬型加速器中性子源」の開発
>とともに、測定時間短縮のための
>検出器改良や計測の最適化を行い、
>コンクリート内劣化損傷の
>検出能力の向上を目指します。
 
>続いて、社会実装開発へ向けた
>実証機開発フェーズへと進む計画です。
 
 インフラは必ず劣化します。
 しっかり実態を把握する意味でも
いち早く、実証機開発フェーズへ
進んで欲しいと思います。

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