長鎖ノンコーディングRNAが制御する新たな大腸がん化のメカニズム
2016年10月19日
東京大学分子細胞生物学研究所
詳細は、リンクを参照して下さい。
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発表概要
大腸がんは、APC変異がもたらす
転写因子β-cateninの大量蓄積による
Wnt経路の恒常的活性化によって生じると
考えられています。
しかし、Wnt/β-catenin経路が大腸がん
の発生・維持を行う仕組みについては
未だ明らかになっていない点が
多く残されています。
今回、東京大学分子細胞生物学研究所の
秋山徹教授、谷上賢瑞助教らの
研究グループは、大腸がんにおいて
長鎖ncRNAである ASBEL 及び転写制御因子
である TCF3 (注5) タンパク質が
β-catenin によって同時に発現を
誘導されていることを発見しました。
さらに、ASBELがTCF3と複合体を形成して
ATF3 (注6) の発現を制御することが、
大腸がんの腫瘍形成能に重要であることを
明らかにしました。
本研究結果により、Wnt/β-catenin経路
によって直接発現の制御を受け、
さらに腫瘍形成能に関わる長鎖ncRNA-転写
制御因子複合体が存在していることが
明らかになりました。
さらに、大腸がん細胞内における
ASBEL -TCF3複合体が、がん治療の重要な
標的となることが示唆されました。
ASBEL -TCF3経路を標的とした薬剤を
創製することにより、大腸がんの治療に
貢献することが期待されます。
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長鎖ncRNAもがんに関係しているらしい。
>ASBEL -TCF3経路を標的とした薬剤を
>創製することにより、大腸がんの治療に
>貢献することが期待されます。
がんの原因にはいろいろなものが
関係しているようで、難敵ですね。
更なる研究に期待しています。
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