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2016年10月 8日 (土)

青色光受容体が光合成にブレーキをかけることを発見~青い光が光合成装置を守る~

2016年09月15日 NIBB 基礎生物学研究所
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 植物は,光のエネルギーを利用して
二酸化炭素を固定し糖を合成します
(光合成)。
 
 そのため、強い光の方がより光合成を
すると考えられがちですが、
実際には強すぎる光は光合成装置を
壊してしまいます。
 
 この危険を避けるため、植物は強い光を
浴びたときには、そのエネルギーを
熱に変換してわざと逃がすガス抜きの
しくみを発達させました。
 
 qEクエンチング(*1)と呼ばれる、
このブレーキ役のしくみは、
環境が変動する中で植物が生き残るために
必要であったと考えられています。
 
 これまでqEクエンチングの詳細は
謎に包まれていましたが、
今回、これまで光合成とは直接関係ないと
思われていた青色光受容体の一つ
フォトトロピン(*2)が決定的な役割を
果たしていることが明らかになりました。
 
 その結果、これまで個別の現象と
考えられていた、青色光の受容、光合成、
光防御が実は分子レベルで繋がっている
ことになり、環境変化がおきた際の
細胞中の一連の反応の流れの全体像が
見えてきました。
 
 今後は、生育環境が整った圃場では、
より光合成を進める側に反応のバランスを
傾ける、あるいは砂漠地帯の池のような
過酷な環境でエネルギー藻類を
培養する場合は、より光合成を抑える側に
反応のバランスを傾けるなど、
光合成反応調節技術への発展が
期待されます。
 
 本研究は基礎生物学研究所の
皆川純教授、得津隆太郎助教と、
フランス国立科学研究センターの
ジョバンニ・フィナッチ博士らを
中心とした国際共同研究チームによる
成果です。
 
 本研究成果は,英国の科学誌
『Nature』の電子先行版
(2016年9月14日付)に掲載されました。
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 青色光ね~、
青色は何か特別な光らしいですね。
 
 関連投稿です。
サイエンスポータル科学ニュース
 
 
>青色光は可視光の中で最もエネルギーが
>高いので、吸収分子により最も大きな
>影響を与えることができます。
 
>本研究により、これまでそれぞれ
>別の現象であると考えられてきた、
>フォトトロピンによる青色光の受容、
>クロロフィルによる光合成、
>そしてqEクエンチングによる光防御、
>この三者が分子レベルで繋がっている
>ことがわかり、環境変化がおきた際に
>細胞中で起こる反応の流れの全体像が
>明らかになりました(図3)。
 
>今後は、生育環境が整った耕作地で
>作物を育てる場合は、
>より光合成を進める側に反応のバランス
>を傾ける、あるいは砂漠地帯の
>池のような過酷な環境でエネルギー藻類
>を培養する場合は、より光合成に
>ブレーキをかける側に反応のバランスを
>傾けるなど、光合成反応調節技術への
>発展が期待されます。
 
 これまでとは異なった見方に
なりますね。
 
 より深く、光合成の仕組みを理解し
研究がさらに深まることを期待します。

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