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2016年9月 1日 (木)

神経新生の生体イメージングに成功-うつ病診断および抗うつ薬の効果判定への応用に期待-

2016年8月30日
理化学研究所
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 理化学研究所(理研)ライフサイエンス
技術基盤研究センター細胞機能評価
研究チームの田村泰久上級研究員、
片岡洋祐チームリーダーと
健康・病態科学研究チームの
高橋佳代上級研究員、
渡邊恭良チームリーダーらの
共同研究チーム※は、
陽電子放射断層画像法(PET)[1]を
用いて、ラットにおける「神経新生」の
生体イメージングに成功しました。
 
 神経細胞のもととなる神経幹細胞[2]が、
神経細胞へと分化することを
神経新生と呼びます。
 
 ヒトを含めた哺乳類の場合、
神経新生は主に胎生期から幼年期に
みられます。
 
 一方、成体の脳には神経幹細胞は
存在せず、新たな神経細胞は産生(再生)
されないと考えられてきました。
 
 しかし成体でも、脳の限られた領域
(側脳室周囲―嗅球[3]および海馬[4])
でのみ神経新生が一生涯にわたって
起こることが、近年、明らかになりました。
 
 中でも海馬は記憶・学習に重要な領域の
一つであるため、ここでの神経新生が
記憶・学習過程に深く関わっていることが
分かっています。
 
 また、うつ病やアルツハイマー型認知症
などの精神・神経疾患において、
海馬での神経新生が低下する一方、
抗うつ薬
(選択的セロトニン再取り込み阻害剤
 :SSRI[5]など)の投与により
神経新生が回復することが知られています。
 
 したがって、生きた個体での神経新生を
生体イメージングすることができれば、
記憶・学習などの脳機能を客観的に
評価でき、さらにうつ病などの診断にも
利用できる可能性があります。
 
 しかし、これまでヒトを含めた哺乳類
での神経新生の定量的な
生体イメージング法は確立されて
いませんでした。
 
 今回、共同研究チームは、神経新生を
検出するためのPETプローブである
「[18F]FLT(フルオロチミジン)[6]」と、
[18F]FLTを脳内に効率よく到達させるための
薬剤「プロベネシド[7]」を併用すること
により、定量性に優れた神経新生の
生体イメージング法を開発しました。
 
 この手法を用いて、正常ラットと
うつ病モデルラットの海馬での神経新生の
変化を測定しました。
 
 その結果、うつ病モデルラットでは、
海馬への[18F]FLT集積が低下していること
が分かりました。
 
 さらに、うつ病モデルラットに
抗うつ薬のSSRIを投与したところ、
海馬への[18F]FLTの集積が正常レベルまで
回復することが明らかになりました。
 
 これは、PETを用いた神経新生の
生体イメージングが、うつ病診断および
抗うつ薬の治療効果判定の指標として
活用できることを示しています。
 
 本研究は、米国の科学雑誌
『The Journal of Neuroscience』に
掲載されるのに先立ち、オンライン版
(8月3日付け)に掲載されました。
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 生体イメージング技術進みましたね。
 
>これまでヒトを含めた哺乳類
>での神経新生の定量的な
>生体イメージング法は確立されて
>いませんでした。
 
 
>今回、共同研究チームは、神経新生を
>検出するためのPETプローブである
>「[18F]FLT(フルオロチミジン)[6]」
>と、[18F]FLTを脳内に効率よく
>到達させるための薬剤
>「プロベネシド[7]」を併用すること
>により、定量性に優れた神経新生の
>生体イメージング法を開発しました。
 
 今後の進展に期待したい。
 
 定量的というのがなんと言っても
 素晴らしい。

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