大腸がん幹細胞を抑制する新規化合物を創出
2016年8月26日
国立がん研究センター
理化学研究所
カルナバイオサイエンス株式会社
日本医療研究開発機構
詳細は、リンクを参照して下さい。
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本研究成果のポイント
●大腸がんの90%以上でおこる遺伝子異常
を標的とした新規化合物を産学の
共同研究で創出いたしました。
●この化合物は大腸がんの根元の細胞
(がん幹細胞)の働きを抑制し、
腫瘍を作れなくすることが
分かりました。
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国立がん研究センター、理化学研究所、
カルナバイオサイエンス株式会社の
研究グループは、大腸がんの発生に必須な
シグナル伝達経路を阻害することができる
新規化合物を創出しました。
大腸がんの90%以上の方で、
このシグナル伝達経路に遺伝子異常が
おこることは以前より分かっていました
が、治療薬として実用化されたものは
ありません。
従来の抗がん剤は腫瘍を縮小することが
できましたが、薬剤が効かない
「がん幹細胞(がんの根元の細胞)」が
残ってしまい、がんが再発する原因に
なっていました。
この新規化合物はがん幹細胞が腫瘍を
再度作る働きを抑えることが動物実験で
明らかになりました。
国立がん研究センターでは、
現在、大腸がんに対する新規治療薬として
実用化を目指しています。
本研究成果は、国立研究開発法人
日本医療研究開発機構(AMED)などの
支援を受け行ったもので、
研究成果は国際学術誌
「Nature Communications」に
発表されました
(8月26日付けオンライン掲載)。
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素晴らしい成果ですね。
>今回研究グループが発見した化合物は、
>このがん幹細胞が腫瘍を形成する働きを
>抑え、「がんを根絶やし」にすることが
>期待できるものです。
>この化合物が治療薬として
>実用化されると、従来の抗がん剤が
>効かなくなった患者さんでも、
>新しい治療の機会が得られる可能性が
>あります。
>研究グループでは臨床試験の前段階
>となる非臨床試験を実施中で、
>今後、大腸がんに対する新規薬剤として
>実用化を目指していきます。
非臨床試験で良い成績が出ると
良いですね。
大いに期待しています。
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