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2016年9月30日 (金)

世界で初めての透明強磁性体の開発に成功― 新しい磁気光学効果の発見 ―

平成28年9月28日
公益財団法人電磁材料研究所
国立大学法人東北大学
国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 公益財団法人電磁材料研究所の
小林伸聖主席研究員、
国立大学法人東北大学学際科学
フロンティア研究所の増本博教授、
同金属材料研究所の高橋三郎助教
および国立研究開発法人日本原子力研究
開発機構先端基礎研究センターの
前川禎通センター長の研究グループは、
全く新しい発想による透明強磁性体の
開発に世界で初めて成功しました。
 
 開発した材料は、
ナノグラニュラー材料1、2)と呼ばれる、
ナノメートルサイズの磁性金属粒子を
誘電相中に分散させた金属と絶縁体
(誘電体)の2相からなる薄膜材料であり、
室温で大きな光透過率3)と
強磁性を示し、かつ、透明度が磁場で
制御可能な新しい磁気-光学効果4)を
示すことを見いだしました。
 
 透明な磁性体の開発は、磁性材料研究
において重要なテーマの一つです。
 
 室温で透明な強磁性体が実現すれば、
磁気・電子および光学デバイスのみならず、
様々な産業分野に多くの革新的な技術発展
をもたらすことが期待できます。
 
 これまでに、磁性半導体や磁性酸化物
において透明な磁性体の検討がされて
きましたが、室温では磁化が小さく、
また十分な透明性が得られないなど、
透明な強磁性体は実現されていません
でした。
 
 我々は、ナノメートル
(1/1000000ミリメートル)の微細複合構造
を持つナノグラニュラー磁性体の
研究開発を進め、可視光領域において
高い光透過性を持ち、かつ強磁性併せ持つ
薄膜材料の開発に成功しました。
 
 この材料は、粒径が数ナノメートルの
鉄-コバルト合金微粒子(グラニュール)が、
フッ化アルミニウム5)の媒質
(マトリックス)中に分散した構造を
有します。
 
 この構造により、鉄-コバルト合金
による強磁性とフッ化アルミニウムによる
光透過性の両方の特性を同時に発揮する
ことができます。
 
 さらに、この材料の光透過率は
磁場の大きさを変化させることによって
制御できることも見出しました。
 
 これは、過去に報告の無い新しい
磁気-光学効果であり、鉄-コバルト合金の
強磁性グラニュール間の
量子力学的トンネル効果による
スピン依存電荷振動6)に基づく
『トンネル磁気誘電効果』によって
説明されます。
 
 この新しい材料は、世界で初めて
実現した室温で透明な強磁性体であって、
かつ、透明度が磁場により自己調整できる
機能を持ちます。
 
 今後の開発の進展によって、
例えば、速度、燃料計や地図を自動車や
航空機のフロントガラス上に直接表示する
デバイスなど、次世代透明磁気デバイスや
電子機器の実現が可能となります。
 
 なお、本研究成果は、英国科学誌
「Scientific Reports
(サイエンティフィック レポート)」
(9月28日付)に掲載されます。
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 良さそうです。
 
>この新しい材料は、世界で初めて実現
>した室温で透明な強磁性体であって、
>かつ、透明度が磁場により自己調整
>できる機能を持ちます。
 素晴らしい。
 
>今後特性の一層の向上によって、
>透明磁気デバイスが可能となり、
>さらに透明電極材料と組み合わせること
>によって、透明な電気磁気光学デバイス
>が可能になるものと期待されます。
 
 大いに期待しましょう。

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