世界初!高活性かつ高化学選択性を兼ね備えたエステル合成用鉄触媒の開発に成功
2016.06.23 九州大学
詳細は、リンクを参照して下さい。
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九州大学大学院薬学研究院の
大嶋孝志教授らの研究グループは、
従来の触媒では達成困難であった
エステル合成を可能とする高活性鉄触媒の
開発に成功しました。
エステルは医薬品などの
様々な機能成分子が含まれるため
その合成法の研究が盛んに行われて
きました。
近年ではグリーンケミストリーの観点
から「触媒」を用いたエステル合成法が
多く研究されています。
しかし用いることのできる原料に制限が
あり、特に立体障害の大きなエステルの
触媒的合成法の開発が強く望まれて
いました。
今回本研究グループでは、これまで困難
であった原料を用いたエステル合成を可能
とする高活性鉄触媒の開発に成功しました。
例えば、安価なメチルエステルから
合成化学上有用なtert-ブチルエステルを
合成することが可能であり、
これは世界で初めての成功例です。
tert-ブチルエステルはペプチド合成や
ポリエステルなどの高分子材料の合成で
非常に重要です。
また私たち独自の化学選択的な反応
においても、より精密な制御が要求される
活性エステルを原料として用いることが
可能で、様々な医薬品を原料として
用いることもでき、
芳香族アミノアルコールの
水酸基選択的アシル化も
世界初となります。
本触媒は、本学薬学研究院が
推し進めているグリーンファルマ研究の
核となるもので、現在、人と地球に優しい
医薬品合成に取り組んでいます。
本研究成果は、2016年6月16日(木)に
国科学誌「Chemistry -A European
Journal (IF 5.7)」で公開されました
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研究者からひとこと
今回開発した鉄触媒は、
従来の触媒と比べて高活性であり、
医薬品をはじめ様々な原料から
エステルを合成できます。
今後は本触媒を用いた
不斉反応へ応用していきたいと
考えています。
本研究についての詳細は こちら
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良さそうな触媒のようです。
>従来の触媒では達成困難であった
>エステル合成を可能とする
>高活性鉄触媒の開発に成功しました。
>本触媒は、本学薬学研究院が
>推し進めている
>グリーンファルマ研究の核
>となるもので、
>現在、人と地球に優しい医薬品合成に
>取り組んでいます。
地味なようですが、重要なことだと
思います。期待しています。
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