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2016年7月 3日 (日)

「異常な細胞の除去を誘導する新たな仕組みの解明に成功」― がんの予防的治療法の開発に期待 ―

平成28年6月21日
国立大学法人 東京医科歯科大学
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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【ポイント】
 
・哺乳動物の組織や器官に出現する
 異常な細胞を除去する機構は
 未解明な点が多く残されています。
 
・本研究では、器官サイズを制御する
 YAP 分子が異常な細胞を除去する
 細胞競合現象に従来とは異なる仕組みで
 関与することを明らかにしました。
 
・本研究成果は、「異常な細胞を早期に
 除去することでがんを予防する」
 という新規治療法の前段階として
 重要な示唆を与え、今後の開発的研究が
 期待されます。
 
 
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 東京医科歯科大学難治疾患研究所の
仁科博史教授の研究グループは、
本学大学院医歯総合研究科の小川佳宏教授、
神戸大学医学系研究科の鈴木聡教授、
北海道大学遺伝子病制御研究所の
藤田恭之教授のグループとの共同研究で、
哺乳動物の組織や器官に出現する
異常な細胞を排除する現象の新たな仕組み
の解明に成功しました。
 
 この研究は、文部科学省科学研究費
補助金新学術領域研究「細胞競合」の
支援のもとでおこなわれたもので、
その研究成果は、国際科学誌
Scientific Reports
(サイエンテイフィッ ク レポーツ)に、
2016年 6 月 21 日午前 10 時
(英国時間)にオンライン版で発表
されます。
 
 
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研究成果の概要
 
 本研究チームは、接着や張力刺激に
応答する転写共役因子 YAP 分子に着目し、
哺乳動物の細胞競合を観察できる
培養細胞の実験系を確立しました。
 
 その結果、活性化 YAP 細胞は、
正常な細胞社会から排除されることを
見出しました。
 
 この過程には、YAP 依存性の遺伝子発現
が必要であること、アクチン骨格系の
変化が必要であること、代謝に関与する
PI3K や mTOR, S6K などの分子が
重要な働きをすることが判明しました。
 
 また、この細胞の排除には、
隣接する正常細胞内のフィラミンや
ビメンチンが関与すること、
さらに、正常細胞内の情報伝達分子である
Ras や Src が活性化されると、
この細胞排除現象は抑制されることが
示されました。
 
 すなわち、YAP 活性化異常細胞が
排除されるか否かは隣接する正常細胞の
状態に依存するということです。
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 異常な細胞を排除する仕組みとしては、
オートファジー(細胞が自己成分を
分解する機能)がよく知られていますが、
こんな仕組みもあったのですね。
 
 DNAの修復機能もあるし、良く出来て
いますが、まだ未解明な部分も沢山
ありそうです。
 
 
>今回の研究成果から、排除される
>異常細胞および排除する正常細胞内の
>分子機構が明らかになりました。
 
>また、この排除現象が隣接する
>正常細胞の状態に依存するという
>興味深い知見も明らかになりました。
>細胞競合に関与する分子の全貌は
>未だ未解明の段階ですが、
>本研究成果は、初期段階で異常細胞を
>排除するという新規のがん予防法の
>開発に貢献する可能性を示しています。
 
 そうですね。期待したい。

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