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2016年7月20日 (水)

細胞を活性化できるチタン-貝の接着から学ぶ-

2016年7月11日
理化学研究所
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 ムラサキイガイは、食用にされる場合
にはムール貝とも呼ばれる二枚貝です。
 
 殻長は5cm程度で、腹側の殻の隙間から
足糸(そくし)と呼ばれる粘性の分泌物を
何本も出して、体を海中の岩場などに
固定します。
 
 足糸の主要成分は「接着タンパク質」
です。
 
 足糸は非常に強靭で、接着力も強いため、
容易に剥がすことはできません。
 
 一方、チタンは、比重が鉄と
アルミニウムの中間程度の軽い金属です。
 
 また、比重の割には強度が高く、
特にチタン合金は実用金属の中でも
最大級の比強度(密度当たりの引っ張り
強さ)があります。
 
 さらに、チタン材の表面に形成される
酸化チタンは非常に安定で侵されにくく、
白金や金とほぼ同等の強い耐食性を
示します。
 
 そのため、チタンは人工臓器の材料
(生体材料)として、例えば人工関節、
歯科インプラントなどに実用化されて
います。
 
 金属やセラミックスなどの無機材料は、
強度については十分ですが、移植後の生着
に長い時間を要し、その間に感染症を
引き起こして生着しない場合もあります。
 
 また、代謝機能がないため、加齢に伴い、
劣化や不具合が生じるなどの問題が
あります。
 
 この問題を解決するためには、
無機材料の表面にタンパク質を固定化する
手法がありますが、従来法では生体親和性
があまり高くありませんでした。
 
 そこで、今回、理研の科学者を中心
とする国際共同研究グループは、
ムラサキイガイの接着性に注目しました。
 
 ムラサキイガイの接着性の源となるのは、
ドーパ(DOPA)と呼ばれる化合物です。
 
 DOPAは天然アミノ酸のチロシンに
水酸基(-OH)が一つ付加した化合物で、
水酸基が多い分チロシンよりも水素結合が
強くなるため、さまざまな物質に
接着できると考えられています。
 
 遺伝子組換え技術と酵素法によって、
成長タンパク質IGF-1のC末端に
ムラサキイガイ由来の接着性ペプチドを
つなげた「IGF-1-X-K-X-K-X
(X=DOPA、K=リシン)」を作り出すことに
成功しました。
 
 この新しいタンパク質の効果を調べた
ところ、チタンに強く結合し、
マウス細胞の増殖を活性化する効果を
持つことが分かりました(図参照)。
 
 さらに、作製した接着性ペプチドは
チタン表面に固定化されるため、
細胞内への取り込みが抑制される結果、
長期間にわたり細胞成長刺激を与えること
ができることも分かりました。
 
 今後、本成果は、再生医療や
医療機器開発などの分野で貢献する方法
になると期待できます。
 
 
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>この新しいタンパク質の効果を調べた
>ところ、チタンに強く結合し、
>マウス細胞の増殖を活性化する効果を
>持つことが分かりました。
 ふ~ん、以外ですね。
 
 
>本研究により、活性を保ったまま安全に、
>成長因子の一種であるIGF-1を
>チタンに固定化する技術を確立
>できました。
 
>今回は、IGF-1を固定化するタンパク質
>として用いましたが、人工骨や
>歯科インプラントには、
>骨形成タンパク質
>(Bone Morphogenetic Protein、BMP)
>などが有効であることが知られています。
 
>また、この方法を使えば、
>チタンの他にも広く一般的な
>生体材料への固定化も可能です。
 
>用途に応じた分子をさまざまな素材に
>固定化することで、従来よりも優れた
>生体親和性の人工臓器が生み出されると
>期待できます。
 
>今後は、本手法の有効性を動物実験など
>でさらに確認し、最終的には
>ヒトに対する臨床試験を通して、
>人工関節や歯科インプラントの
>生着性の向上を確認します。
 
>臨床試験での安全性や効果が
>確かめられれば、再生医療関連の
>医薬品としての市販が期待できます。
 
 期待しましょう。

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