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2016年6月 4日 (土)

難病の原因となる未知の遺伝子疾患MIRAGE症候群を発見-先天性副腎低形成症、骨髄異形成症候群などのメカニズム解明へ新知見-

2016/05/17
慶應義塾大学医学部プレスリリース
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 このたび慶應義塾大学医学部
小児科学教室の鳴海覚志特任助教
(現・国立成育医療研究センター研究所
分子内分泌研究部)、
天野直子共同研究員、
石井智弘専任講師、
長谷川奉延教授らは、
国立成育医療研究センター、
横浜市立大学医学部などとの
共同研究により、先天性副腎低形成症を
含む様々な全身症状を生じる
新たな遺伝子疾患
「MIRAGE(ミラージュ)症候群」を
世界で初めて発見しました。
 
 先天性副腎低形成症は、
生命活動の維持に大切な副腎皮質ホルモン
を欠乏する指定難病で、
日本での患者数は約1,000人と
推定されています。
 
 これまでの研究では、
先天性副腎低形成症患者の約30%は
原因不明でした。
 
 研究チームは原因不明の
先天性副腎低形成症患者24人のDNAを
分析し、11人がSAMD9という
特定の遺伝子に異常を持つことを
つきとめました。
 
 この11人の症状を詳しく調べたところ、
副腎の異常以外にも成長の異常、
血液の異常、消化器の異常
といった共通の症状があり、
未知の遺伝子疾患であることが
判明しました。
 
 注目すべき点として、SAMD9遺伝子異常
を持つ11人のうち2人が小児では
極めてまれな骨髄異形成症候群を
発症しており、SAMD9遺伝子異常が
関与したと考えられます。
 
 研究で得られた知見はMIRAGE症候群の
治療法開発に役立てられる他、
MIRAGE症候群によって引き起こされる
部分症状(先天性副腎低形成症、
骨髄異形成症候群など)の
新規治療法開発への応用が期待されます。
 
 本研究成果は2016年5月16日に
「Nature Genetics」オンライン版に
公開されました。
 
プレスリリース全文は、以下を
ご覧ください。
 
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>これまでの研究では、
>先天性副腎低形成症患者の約30%は
>原因不明でした。
 
>研究チームは原因不明の
>先天性副腎低形成症患者24人のDNAを
>分析し、11人がSAMD9という
>特定の遺伝子に異常を持つことを
>つきとめました。
 
 と言うことは、原因不明約30%のうちの
約半分の人の原因が突き止められたと
言うことになりますね。
 
 
>研究で得られた知見は
>MIRAGE症候群の治療法開発に
>役立てられる他、MIRAGE症候群
>によって引き起こされる部分症状
>(先天性副腎低形成症、
> 骨髄異形成症候群など)の
>新規治療法開発への応用が
>期待されます。
 
 今後の発展に期待しましょう。

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