1万個の小さな試験管一つ一つで生体分子反応を見てみると-試行錯誤から全数検査へ-
2016年6月21日
東京大学生産技術研究所
詳細は、リンクを参照して下さい。
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発表のポイント
◆マイクロ流体デバイス(注1)技術を
応用して、生体分子反応系において
一度に1万通りの生化学反応を行い、
最適条件を見いだすことができる
新手法を開発しました。
◆従来、生体分子反応系を最適化し、
診断などに利用できるようにするには、
何ヶ月、あるいは何年にも渡る試行錯誤
が必要でしたが、本手法によって
数日間に短縮できるようになります。
◆今後、本研究を発展させ、最終的には
人の身体のような生きた分子システム
(注2)の理解と構築を目指します。
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発表概要
フランス国立科学研究センター
(以下、CNRS)のロンドレーズ ヤニック
研究員らの研究グループは、
東京大学生産技術研究所と20年前から
運営している日仏国際共同研究ラボ
(LIMMS)で、1万通りの異なる
生化学反応条件を一度にテストすること
ができる手法(図1)を実現しました。
東京大学生産技術研究所の藤井輝夫教授
の応用マイクロ流体システム研究室が
有する最先端ノウハウによって、
これまでは技術的に困難だった無数の
マイクロメートルサイズの液滴を
ランダムな濃度で作り、単層で
スライドガラスの間に挟んで保持(図2)
することが可能な実験手法を開発しました。
この手法を用いることにより、試薬を
標識した蛍光マーカが顕微鏡で自動的に
読まれ、各液滴における反応条件を
読み取ると同時に、どのように反応が
進むかを観察することが可能となりました。
本研究成果の活用により、医学分野での
検査・診断や、創薬開発などへの応用が
可能な分子プログラムの開発が大幅に
迅速化されることが期待されます。
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>従来、生体分子反応系を最適化し、
>診断などに利用できるようにするには、
>何ヶ月、あるいは何年にも渡る試行錯誤
>が必要でしたが、本手法によって
>数日間に短縮できるようになります。
素晴らしい成果です。
>今後、本研究を発展させ、最終的には
>人の身体のような生きた分子システム
>(注2)の理解と構築を目指します。
人の身体のような生きた分子システム
を理解するのは時間もかかり、
大変なことだと思いますが、
可能性に大いに期待したい。
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