神経難病「多発性硬化症」に伴う脳脊髄炎症を抑える新たなリンパ球を動物モデルの腸上皮内で発見
2016年5月20日
国立精神・神経医療研究センター
(NCNP)
詳細は、リンクを参照して下さい。
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国立研究開発法人
国立精神・神経医療研究センター
(NCNP)神経研究所の門脇淳研究員、
三宅幸子元室長
(現:順天堂大学免疫学講座教授)、
山村隆部長らの研究グループは、
腸内環境からの刺激によって誘導される
腸管粘膜組織のリンパ球
(腸上皮内リンパ球)が、
多発性硬化症(MS)に伴う脳脊髄の
炎症を抑える効果があることを、
動物モデルで発見しました。
MSは、脳や脊髄神経の働きに重要な
ミエリンが、自分自身の免疫によって
炎症性に障害されてしまう
‘自己免疫疾患’の一つで、
手足が動かしにくい、見えにくい、
しびれる、 物忘れなど様々な神経症状を
呈します。
MSの特定疾患受給者数は近年日本で
急増しており、重要な医学的問題と
なっています。
研究グループは、その原因として、
腸内環境の変化が原因ではないかとの
発表を行ってきました(文献1,2)。
しかし、その肝心の免疫学的な機序は、
ほとんど分かっていませんでした。
研究グループは、MSの動物モデルを
駆使し、MSに伴う脳脊髄の炎症を抑える
ことができるリンパ球が腸の上皮内に
存在することを発見しました。
このリンパ球をMS動物モデルである
実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)の
血中に細胞移入すると脳脊髄炎症部位に
遊走し、LAG-3という分子の発現が
上昇し、特有の機序で炎症を抑えることが
分かりました。
また、そのリンパ球が腸管粘膜で
できるためには、腸内細菌や、
アブラナ科の植物などに含まれる
アリール炭化水素受容体リガンドと
呼ばれる物質の働きが重要であることを
見出しました。
これらの結果より、腸内環境は、
MSにとって‘良いリンパ球’の産生に
重要であると考えられました。
これは、食生活の変化に伴う腸内環境の
異常により、研究グループが見出した腸の
‘良いリンパ球’が減少してしまうことが、
MS発症の原因である可能性が想定され、
今後この研究成果を礎にした画期的な
MS治療が期待されます。
この研究成果は、2016年5月20日
午後6時(報道解禁日時:イギリス時間
5月20日午前10時)
Nature Communicationsオンライン版に
掲載されました。
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腸内環境の変化が影響するんですね。
>食生活の変化に伴う腸内環境の異常
>により、研究グループが見出した腸の
>‘良いリンパ球’が減少してしまうこと
>が、MS発症の原因である可能性が
>想定され、今後この研究成果を
>礎にした画期的なMS治療が
>期待されます。
食生活の変化に伴う腸内環境の異常
ね~
具体的にどうすれば良いのでしょうか?
今後この研究成果を礎にした画期的な
MS治療が出てくることに期待したい。
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