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2016年4月11日 (月)

精子が卵子を活性化する新しい仕組みを解明-線虫において精子導管仮説を支持する分子実体を同定-

2016年4月8日
理化学研究所
科学技術振興機構
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 理化学研究所(理研)生命システム
研究センター発生動態研究チームの
大浪修一チームリーダーと
髙山順研究員の研究チームは、
線虫C. elegans[1]の受精の際に
精子のカルシウム透過性チャネル[2]が
卵子の中に「受精カルシウム波[3]」を
引き起こすことを明らかにし、
精子が卵子を活性化する新しい仕組みを
解明しました。
 
 動物の一生は、精子と卵子が受精する
ことから始まります。
 
 卵子は物質の合成をほとんど行わない
不活発な細胞ですが、精子と受精すると
活発に物質を合成し、細胞分裂を始める
胚へと状態が大きく転換します。
 
 これを「卵子の活性化」と呼びます。
 
 この転換のきっかけとなるのが、
卵子内のカルシウム濃度変化が
伝播していく現象「受精カルシウム波」
です。
 
 研究チームは、精子が受精カルシウム波
をどのように引き起こしているかを
明らかにするため、体が透明かつ遺伝学的
実験が容易な線虫C. elegansを用いて、
その受精カルシウム波を高速イメージング
と画像処理によって捉えました。
 
 さらに遺伝学的実験とシミュレーション
を組み合わせて解析を行い、
精子に存在する「TRP-3」という
カルシウム透過性チャネルが、
受精直後に精子侵入点付近で急激な
カルシウム濃度の上昇を引き起こし、
これがきっかけとなって卵子全体に
伝播するカルシウム波が発生することを
発見しました。
 
 受精カルシウム波を引き起こす
仕組みは、生物種によって異なると
考えられています。
 
 今回発見した仕組みは、
精子のカルシウム透過性チャネルが
細胞外から卵子にカルシウムイオンを
流入させる「精子導管仮説」を支持する
ものです。
 
 本研究によって、受精カルシウム波を
定量的かつ遺伝学的に解析できる実験系が
確立されました。
 
 今後、この実験系を活用することで、
受精による卵子の状態転換の仕組みの
包括的解明につながると期待できます。
 
 本研究の一部は、日本学術振興会
科学研究費補助金の助成によって
行われました。
 
 また、動画像データの定量化は、
科学技術振興機構ライフサイエンス
データベース統合推進事業
(統合化推進プログラム)の一環として
実施されました。
 
 さらには、本成果に関するデータの
記述手法や、今後データを掲載する
データベースSSBDは同プログラムの
一環として開発されたものです。
 
 成果は、米国の科学雑誌
『Cell Reports』(4月19日号)に
掲載されるのに先立ち、オンライン版
(4月7日付け:日本時間4月8日)に
掲載されます。
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 受精はダイナミックな生命現象です。
 
>精子のカルシウム透過性チャネルが
>細胞外から卵子にカルシウムイオンを
>流入させる「精子導管仮説」を
>支持するものです。
 ふ~ん。
 
 いろいろな仮説があるのですね。
 
>これは受精のみならず、細胞同士が
>融合する際に、その中身ではなく
>細胞膜成分を受け渡すことで、
>情報を伝えるという方式があることを
>示唆しています。
 
>また本研究を通じて、C. elegans
>における受精および受精カルシウム波の
>高速イメージング手法と
>受精カルシウム波の定量的な解析手法が
>確立されました。
 
>C. elegansはさまざまな遺伝学的実験が
>容易に適用できるため、
>これらを組み合わせることで
>受精および卵子の活性化の仕組みが
>より深く理解されると期待できます。
 
 研究は一歩一歩です。
 
 より深い理解が進むよう
期待しています。

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