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2016年4月20日 (水)

神経回路が免疫機能を抑制するメカニズムを発見~脳脊髄障害で起こる感染症の新たな治療法に光~

平成28年4月19日
東京都千代田区四番町5番地3
科学技術振興機構(JST)
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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ポイント
 
○脊髄障害後の主な死亡要因は感染症だが、
 免疫機能が低下するメカニズムは
 不明だった。
 
○免疫器官である脾臓と接続する
 神経回路の異常な活動が、免疫機能を
 低下させることを発見した。
 神経細胞の活動を遮断すると、
 低下した免疫機能が回復した。
 
○神経活動の制御により免疫機能を
 改善する治療法や感染症の予防法の
 開発が期待される。
 
 
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 JST 戦略的創造研究推進事業の
一環として、JSTの上野 将紀 
さきがけ研究者
(兼 シンシナティ小児病院医療センター
 発生生物学部門 客員研究員)、
シンシナティ小児病院の吉田 富 准教授、
オハイオ州立大学の
フィリップ・ポポビッチ
(Phillip Popovich)教授
らの研究グループは、脊髄損傷後に起こる
免疫機能の低下が、免疫を制御する
神経回路の異常な活動により
引き起こされることを発見しました。
 
 脳や脊髄の障害後の死亡要因の
第1位は感染症です。
 
 免疫機能の低下により感染症に
かかると考えられますが、免疫機能が
低下するメカニズムは不明でした。
 
 本研究グループは、免疫器官である
脾臓と接続する神経回路に着目しました。
 
 脊髄損傷により一度神経回路が
破綻すると、免疫器官を制御する
神経回路が、脊髄内で代償的に
新たな回路網を形成することを
見いだしました。
 
 さらに、新たな回路内での神経細胞の
活動を遮断すると、免疫機能の低下が
回復することも明らかにしました。
 
 本研究は、脳や脊髄の中枢神経障害後に
神経の作用が元で起こる免疫機能低下の
新たな病態メカニズムを明らかにしました。
 
 神経系を制御して免疫機能を改善する
新たな治療法の開発につながると
期待されます。
 
 本研究成果は、2016年4月18日
(米国東部時間)に英国科学誌
「Nature
 Neuroscience」の
オンライン速報版で公開されます。
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>なぜ脳や脊髄の障害で免疫機能が
>低下するのか、その原因は
>いまだに不明で、根本的な治療法や
>予防法がないのが現状です。
 
>免疫器官である脾臓と接続する
>神経回路の異常な活動が、
>免疫機能を低下させることを発見した
 神経回路の異常な活動ね~
 
>免疫系に対する神経回路の役割を
>正しく理解し、その活動を効果的に
>制御できるようになれば、
>免疫機能の改善を促すための
>新たな治療法の開発に結びつくと
>期待されます。
 
 新しい発見ですね。
 大いに期待したい。

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