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2016年4月17日 (日)

ヒト乳歯歯髄幹細胞の細胞培養液を使った新しい多発性硬化症 の治療法開発

平成284月13日
名古屋大学プレスリリース
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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ポイント
 
① ヒト乳歯歯髄幹細胞の細胞培養液を
 多発性硬化症の動物モデルである
 実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)の
 症状極期に単回静脈内投与すると
 神経麻痺症状が劇的に改善した。
 
② 麻痺症状の改善は脊髄における
 マクロファージやリンパ球が引き起こす
 炎症反応と神経損傷を抑制することに
 基づくものであった。
 
③ 細胞培養液の主成分である
 分泌型シアル酸認識レクチン Siglec-9
 の投与のみでも EAE の麻痺症状が
 改善した。
 
④ ヒト乳歯歯髄幹細胞の細胞培養液、
 および分泌型 Siglec-9 は
 多発性硬化症の有望な治療薬となり得る
 可能性が示された。
 
 
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概要
 
 名古屋大学大学院医学系研究科
頭頸部感覚器外科学講座・顎顔面外科学
/咀嚼障害制御学・下島千明
(しもじまちあき)大学院生、
山本朗仁(やまもとあきひと)准教授、
横浜市立大学大学院医学系研究科
神経内科学/脳卒中医学 竹内英之
(たけうちひでゆき)准教授
(元名古屋大学環境医学研究所
神経免疫学助教)らの研究グループは、
ヒト乳歯歯髄幹細胞の細胞培養液を
多発性硬化症の動物モデルである
実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)の
症状極期に単回静脈内投与すると、
神経麻痺症状が劇的に改善することを
見出しました。
 
 さらに、同培養液の主要成分である
分泌型シアル酸認識レクチン Siglec-9 の
投与のみでも、EAE の麻痺症状が改善する
ことを見出しました。
 
 本研究により、生体の自己組織再生能力
を引き出すヒト乳歯歯髄幹細胞の
細胞培養液、および分泌型 Siglec-9 は、
多発性硬化症の有望な治療薬となり得る
可能性が明らかとなりました。
 
 本研究は名古屋大学、上田実
(うえだみのる)名誉教授、
および錫村明生(すずむらあきお)
名誉教授との共同研究で行われました。
 
 本研究成果は、米国免疫学会誌
「The Journal of Immunology」
(米国東部時間 2016年4月6日)に
掲載されました。
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 新しい方向の治療薬になるかも
知れません。
 
>ヒト乳歯歯髄幹細胞の細胞培養液を
>多発性硬化症の動物モデルである
>実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)の
>症状極期に単回静脈内投与すると、
>神経麻痺症状が劇的に改善することを
>見出しました。
 
>さらに、同培養液の主要成分である
>分泌型シアル酸認識レクチン Siglec-9
>の投与のみでも、EAE の麻痺症状が
>改善することを見出しました。
 
 
 多発性硬化症の有望な治療薬に
なると良いですね。

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