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2016年4月 3日 (日)

マウスiPS細胞から皮膚器官系の再生に成功-難治性皮膚、脱毛疾患への応用に期待-

2016年4月2日
理化学研究所
(株)オーガンテクノロジーズ
北里大学
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 複数の細胞が集まって一つの機能を
発現するものを「器官」、
複数の器官が集まって三次元構造を
作るものを「器官系」と呼びます。
 
 器官系には消化器系や呼吸器系などが
あります。
 
 皮膚は、外側から上皮層、真皮層、
皮下脂肪層の3層で構成され、
さらに、毛包、皮脂腺、汗腺などの
「皮膚付属器」が複雑な三次元構造を
作る「皮膚器官系」であり、
体表面全体を覆う巨大な器官系です。
 
 皮膚に関わる疾患には、外傷や熱傷
だけでなく、先天性乏毛症や脱毛症、
分泌腺異常などがあります。
 
 これらの治療法として再生医療を
適用することが期待されていますが、
皮膚器官系は非常に複雑なため、
完全な再生は実現していません。
 
 理研の研究者を中心とする
共同研究グループは、皮膚疾患に対する
新たな再生治療法を確立するため、
iPS細胞から皮膚器官系を形成する
技術の開発を目指しました。
 
 共同研究グループは、マウスiPS細胞
から胚様体(EB)と呼ばれる凝集塊を
形成させ、複数個のEBを埋め込んだ
コラーゲンゲルをマウス生体へ移植して、
さまざまな上皮組織を形成する
「CDB法」を開発しました。
 
 CDB法を用いると、iPS細胞を単独で
移植した場合や、単一のEBを移植した
場合に比べて、多種類の上皮組織を
形成できました。
 
 詳しい解析の結果、形成された上皮組織
には、天然の皮膚と同様に、皮膚付属器を
持つ皮膚器官系が再生されていることが
分かりました。
 
 さらに、このiPS細胞由来の皮膚器官系
から毛包を含む「再生皮膚器官系ユニット」
を分離し、別のマウス皮下へ移植した
ところ、移植組織はがん化することなく
生着し、末梢神経や立毛筋などの
周囲組織と接続して、機能的な毛包を含む
皮膚器官系を再生することも示しました
(図)。
 
 現在世界中で、iPS細胞を利用した
再生医療の研究が盛んに行われています。
 
 理研においても、2014年にiPS細胞から
作製した網膜細胞のシートを
加齢黄斑性変性患者に移植することに
成功しています。
 
 今回、共同研究グループは、CDB法を
開発したことによって、iPS細胞から
1種類の細胞や1つの器官だけでなく、
器官系を一体的に形成することに
成功しました。
 
 今後、ヒトへの臨床応用への発展が
期待されますが、そのためには、
生体内移植によって移植物が
未分化の細胞や他の組織を形成すること
なく、生体外で皮膚器官系を再生する
手法へ発展させることが必要です。
 
 本研究は、将来、外傷や熱傷に侵された
皮膚の完全な再生に加え、
先天性乏毛症、深刻な脱毛症、
皮膚付属器官に関する疾患の治療法の
開発につながると期待できます。
 
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 素晴らしい成果ですね。
 
>今回の手法をヒトへの臨床応用として
>発展させるには、実験系を生体内移植系
>から生体外移植系へと発展させること、
>また、移植物がテラトーマ様組織を
>形成することなく皮膚器官系を誘導する
>実験系へと発展させることが必要です。
 
>本研究は将来、皮膚の重度の外傷や熱傷
>などの完全な再生を可能にするとともに、
>先天性乏毛症などの深刻な脱毛症や
>皮膚付属器に関する疾患の再生治癒に
>つながると期待できます。
 
 おおいに期待したいと思います。

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