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2016年3月28日 (月)

アルツハイマー病で記憶は失われていない可能性-アルツハイマー病モデルマウスの失われた記憶の復元に成功-

2016年3月17日
理化学研究所
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 アルツハイマー病は物忘れなどの
記憶障害から始まり、徐々に認知機能全般
が低下していく病気です。
 
 2015年10月の調査で、日本での
アルツハイマー病患者数は
推計約92万1千人にのぼり、高齢化が進む
現代社会の大きな問題となっています。
 
 アルツハイマー病では、記憶の形成、
保存、想起に重要な役割を果たす「海馬」
やその周辺で神経細胞の変性が起こります。
 
 そのため、アルツハイマー病初期の
記憶障害は、海馬が正常に働かなくなる
ことによると考えられています。
 
 しかしその原因が“新しい記憶を形成
できないため”なのか、
それとも“一旦形成された記憶を
思い出せないため”なのか、
そのメカニズムは不明でした。
 
 理化学研究所の研究チームは、
光遺伝学を用いた別の研究で、
個々の記憶は海馬の「記憶エングラム」
と呼ばれる細胞群に保存されることを
証明しています。
 
 そこで今回は、ヒトの
アルツハイマー病患者と同様の
神経変性を起こす
「アルツハイマー病モデルマウス」では、
記憶エングラムがどうなっているのか、
直接調べることにしました。
 
 普通のマウスを実験箱に入れて、
弱い電流を脚に流して嫌な体験をさせます。
 
 翌日、マウスを同じ実験箱に入れると、
昨日の嫌な記憶を思い出して“すくみ”
ます。
 
 ところがアルツハイマー病
モデルマウスで同じ実験をすると、
嫌な体験をした翌日に同じ実験箱に
入れてもすくみませんでした。
 
 つまり、記憶障害を示していると
いえます。
 
 そこで、アルツハイマー病モデルマウス
が嫌な体験をしているとき、
記憶エングラム細胞を特殊な
遺伝学的手法で標識しました。
 
 翌日別の実験箱内で、青色光の照射
によって記憶エングラム細胞を
直接活性化したところ、マウスは
すくみました。
 
 この結果は、アルツハイマー病
モデルマウスは記憶を正常に形成し、
保存しているが、想起できなくなっている
可能性を示しています。
 
 さらに研究チームは、アルツハイマー病
モデルマウスでは、神経細胞同士をつなぐ
シナプスが形成されるスパインという
構造の減少と記憶想起の障害に関連がある
ことを突き止めました。
 
 光遺伝学を用いて、このスパインを
正常化すると記憶想起も正常になることが
分かりました。
 
 「アルツハイマー病初期の患者の記憶は
失われているのではなく、思い出すことが
できないだけかもしれません」と
利根川進博士は語っています。
 
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 アルツハイマー病(AD)は、
なかなか治る病気になりませんね。
 
>「少なくとも、AD病初期の患者の記憶は
>失われているのではなく、
>思い出すことができないだけなのかも
>しれないのです。
 
>初期の患者には記憶を保持する細胞が
>維持されているというのであれば、
>将来、これらの細胞から記憶を取り出す
>技術が開発されれば、障害を軽減できる
>かもしれません」と利根川センター長は
>言います。
 
>しかしこの研究結果が、直ちに
>この病気の治療法の開発に
>結びつくわけではありません。
 
 残念です。
 
 アルツハイマー病(AD)の有効な
治療法の開発が第一優先です。

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