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2016年3月 7日 (月)

グラフェンによる超潤滑現象の観察とメカニズム解明に成功~超低摩擦表面コーティング技術の実現に期待~

平成28年2月26日
科学技術振興機構(JST)
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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ポイント
 
○物質間の摩擦が非常に低い“超潤滑現象”
 を炭素薄膜(グラフェン)と金を用いて
 世界で初めて観察し、そのメカニズムを
 解明した。
 
○グラフェンを表面にコーティングする
 ことにより、機械部品同士の摩擦を低く
 抑えられる技術の実現が期待できる。
 
○ナノ領域で部品間の摩擦力が極端に
 増すナノマシーンへの応用が期待される。 
 
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JST戦略的創造研究推進事業において、
バーゼル大学 物理学科の川井 茂樹 
シニアサイエンティストは、
炭素原子一層の薄膜である
グラフェンナノリボン(帯状構造)と
金の表面間に生ずる超潤滑現象の観察
ならびにそのメカニズム解明に
世界で初めて成功しました。
 
 通常、材料間の接触面ではそれぞれの
材料を構成する原子が互いに吸着する方向
に動いて位置合わせを行い、
それが摩擦力の増加となります。
 
 しかし、炭素薄膜は構成している
炭素原子間の結合力が非常に高く、
原子は殆ど動きません。
 
 このため接触面での原子の位置合わせが
行われず、炭素薄膜表面では、
非常に小さな摩擦しか起きないことが
理論上推定されていました。
 
 しかし、現象の直接観測と材料双方の
原子構造が明らかな試料を得ることが
難しいためそのメカニズムはわかって
いませんでした。
 
 本研究では、炭素原子同士の結合が
直接観察できる新しい顕微鏡技術を
確立するとともに、
グラフェンナノリボンを原子構造が
明らかな状態で金の基板上に作成する
技術を開発し、直接観測と
そのメカニズム解析に成功しました。
 
 グラフェンナノリボンを構成している
炭素原子間の結合力が非常に高いため、
金と接触している炭素原子はほとんど
動かず、摩擦力が極端に低くなることを
実験で証明すると共に、その実験結果と
“超潤滑現象”を表す計算結果が一致する
事を明らかにしました。
 
 将来的に、炭素薄膜を用いた
コーティング材の実現により、
部品同士の摩擦により発生する熱や磨耗が
押さえられる、エネルギー損失を抑えた
機械部品の実現につながることが
期待できます。
 
 研究成果は、2016年2月26日
(米国時間)の科学誌
「Science」のオンライン速報版で
公開されます。
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 面白い現象ですね。
 
>このような超潤滑現象を実験と
>分子動力学計算で明らかにしたことは、
>世界で初めてです。
 
>本研究で解明した超潤滑現象を利用する
>ことにより、摩擦を極小に押さえ、
>摩擦によるエネルギー損失を押さえた
>界面の実現が可能となります。
 
>本研究で用いたグラフェンナノリボンの
>サイズアップを行うことにより
>グラフェン薄膜で表面をコーティング
>した固体潤滑剤が見込まれ、
>超低摩擦のマシーンで摩擦により
>発生する熱や磨耗を抑えたり、
>エネルギー損失を抑えた機械部品の
>実現などが期待できます。
 
 大いに期待したい。

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