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2016年3月 8日 (火)

がん細胞を死滅させ,かつ,がん免疫を活性化する夢の化合物を発見

平成28年 3月 2日
千葉大学 大学院理学研究科
プレスリリース
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 本研究は,千葉大学大学院理学研究科
基盤理学専攻 坂根郁夫教授を中心とした
共同研究チームにより実行された.
 
 研究チームは,「がん細胞を死滅させ,
かつ,がん免疫を活性化する夢の化合物」
を世界で初めて発見した.
 
 本化合物を元にがん治療のパラダイムを
変える理想の抗癌剤の開発に繋がる
可能性がある.
 
 従来の抗がん剤である化学療法剤は,
あらゆる細胞に発現している細胞増殖機構
を制御するため,正常細胞の増殖も
抑制する.
 
 特に,骨髄細胞の分化増殖能を低下させ
免疫系の不全をもたらすことが
臨床において問題となる.
 
 近年増加している分子標的治療薬も,
その薬物の標的蛋白は正常細胞においても
発現しているため,臨床では特有の
副作用が生じることが知られている.
 
 ジアシルグリセロールキナーゼ(DGK)の
αアイソザイム(DGKα)は悪性黒色腫や
肝細胞がんの増殖を亢進するが,
Tリンパ球では逆に増殖停止・不活性化
(anergy)へ誘導する.
 
 従って,DGKαを阻害する薬剤は,
直接がん細胞死を誘導し,かつ,
Tリンパ球を活性化することで
がん免疫亢進作用によるがん細胞死滅が
期待でき,理想的・画期的な抗がん剤
となると考えられる.
 
 そこで, DGKα阻害化合物を,最近開発
したハイスループットスクリーニング系を
用い,東京大学創薬機構の
化合物ライブラリーをスクリーニングして
DGKαを特異的に阻害する化合物を得た
(参考資料1).
 
 本化合物は実際にがん細胞の死滅を
誘導し,Tリンパ球を活性化した
(参考資料1).
 
 今後更に最適化研究を行い,画期的な
次世代抗がん剤の早期開発を目指す.
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 Good News !
 
>本化合物は実際にがん細胞の死滅を
>誘導し,Tリンパ球を活性化した。
 
>今後更に最適化研究を行い,
>画期的な次世代抗がん剤の早期開発を
>目指す.
 
 大いに期待したい。

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