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2016年3月12日 (土)

ヒトiPS細胞から眼全体の発生再現と角膜上皮組織の作製に成功~難治性角膜疾患に対する新たな再生医療の開発に期待~

平成28年3月10日
大阪大学
日本医療研究開発機構(AMED)
科学技術振興機構(JST)
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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ポイント
 
○ヒトiPS細胞から眼全体の発生を
 再現させる2次元培養系を
 世界で初めて開発。
 
○この培養系で得られる同心円状の
 帯状構造(SEAM)から機能的な
 角膜上皮組織を初めて作製。
 
○iPS細胞を用いた角膜上皮再生治療法
 へのヒトへの応用や、眼のさまざまな
 部位の再生医療開発に寄与。
 
 
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 大阪大学 大学院医学系研究科
脳神経感覚器外科学(眼科学)の
西田 幸二 教授、林 竜平 寄附講座
准教授らの研究グループは、
ヒトiPS細胞に対して、
細胞自律的注1)な分化を促し、
眼全体の発生を再現させる
2次元培養系注2)を開発しました(図1)。
 
 これまでは眼の後ろの部分
(網膜や網膜色素上皮など)のみを
誘導する技術は報告されていましたが、
眼の前の部分(角膜や水晶体等)と
後ろの部分(網膜や網膜色素上皮等)の
両方を同時に誘導できる技術は
本成果が世界で初めてです。
 
 失明につながるような重篤な
角膜上皮疾患に対しては、ドナー角膜を
用いた角膜移植術が行われてきましたが、
拒絶反応や、ドナー不足の問題も
抱えています。
 
 これまでにヒトiPS細胞から
角膜上皮細胞自体を分化誘導・単離し、
機能的な角膜上皮組織を作りだす技術は
確立されていませんでした。
 
 本研究において開発した培養系では、
ヒトiPS細胞から同心円状の
4つの帯状構造からなる2次元組織体
(self-formed
 ectodermal
 autonomous
 multi-zone:SEAM)を
誘導できます。
 
 SEAMには発生期の眼を構成する
主要な細胞群
(角膜上皮、網膜、水晶体上皮など)が
特定の部位に出現します。
 
 このSEAMの3番目の帯状構造の中
から角膜上皮前駆細胞を単離し、
機能的な角膜上皮組織を作製することに
成功しました。
 
 さらに、動物モデルへの移植により、
ヒトiPS細胞由来角膜上皮組織の
治療効果を立証できました(図2)。
 
 本研究成果は、iPS細胞を用いた
角膜上皮再生治療法のヒトでの応用に
大きく貢献すると期待されます。
 
 さらに、角膜のみならず、
眼のさまざまな部位の再生医療の開発に
寄与する可能性を秘めています。
 
なお、本研究成果は「Nature」
電子版に2016年3月9日(水)
18時(英国時間)に掲載予定です。
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 素晴らしい。
 
>本研究成果は、iPS細胞を用いた
>角膜上皮再生治療法のヒトでの応用に
>大きく貢献すると期待されます。
 
>さらに、SEAMは、これまで不明
>であった、ヒト眼球の発生の仕組みを
>詳細に解析することを可能にする
>とともに、角膜のみならず、
>眼のさまざまな部位の
>再生医療の開発に寄与する可能性を
>秘めています。
 
 
 ドナー角膜(アイバンク眼)を用いた
他家角膜移植術に比べてずっと良い
治療成績が期待できそうですし、
眼のさまざまな部位の再生医療の開発に
大きく寄与出来ると思われます。
 
 今後の発展に大いに期待したい。

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