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2016年3月27日 (日)

超イオン伝導体を発見し全固体セラミックス電池を開発―高出力・大容量で次世代蓄電デバイスの最有力候補に―

2016.03.22 東京工業大学
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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要点
 
・世界最高のリチウムイオン伝導率を
 示す超イオン伝導体を発見
 
・超イオン伝導体を利用した
 全固体セラミックス電池が
 最高の出力特性を達成
 
・高エネルギーと高出力で、
 次世代蓄電デバイスの最有力候補に。
 
 
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概要
 
 東京工業大学大学院総合理工学研究科の
菅野了次教授、
トヨタ自動車の加藤祐樹博士、
高エネルギー加速器研究機構の米村雅雄
特別准教授らの研究グループは、
リチウムイオン二次電池の3倍以上の
出力特性をもつ全固体型セラミックス電池
[用語1]の開発に成功した。
 
 従来のリチウムイオン伝導体の2倍
という過去最高のリチウムイオン伝導率を
もつ超イオン伝導体[用語2]を発見し、
蓄電池の電解質に応用して実現した。
 
 開発した全固体電池は数分でフル充電
できるなど高い入出力電流を達成し、
蓄電池(大容量に特徴)とキャパシター
(高出力に特徴)の利点を併せ持つ
優れた蓄電デバイスであることを確認した。
 
 次世代自動車やスマートグリッドの
成否の鍵を握るデバイスとして熾烈な
開発競争が繰り広げられている
蓄電デバイス[用語3]のなかで、
最も有力なデバイスといえる。
 
 同研究グループは超イオン伝導体の
結晶構造を、大強度陽子加速器施設
J-PARC[用語4]に茨城県が設置した
粉末中性子回折装置
「茨城県材料構造解析装置
(iMATERIA:BL20)」で解明し、
三次元骨格構造中の超イオン伝導経路
[用語5]を明らかにした。
 
 さらに電極反応機構を、電解液を用いる
リチウムイオン二次電池と比較し、
高出力特性が全固体デバイスの
本質的な利点であることを解明した。
 
 研究成果は3月21日(現地時間)発行の
英国の科学誌「ネイチャーエナジー
(Nature Energy)」電子版に掲載された。
 
 また、成果の一部は国立研究開発法人
新エネルギー・産業技術総合開発機構
(NEDO)の助成事業にて得られたもの
である。
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>開発した全固体電池は、
>既存のリチウムイオン電池より
>室温で出力特性が3倍以上になる
>とともに、有機電解液を用いる
>リチウムイオン電池の課題である
>低温(-30℃)や高温(100℃)でも
>優れた充放電特性を示した(図3)。
 
>室温や高温での高電流放電において
>1000サイクルに及ぶ安定した
>特性を持ち、実用電池に匹敵する
>耐久性を兼ね備えていることを
>明らかにした。
 
>現在、次世代電池として開発が進んで
>いるナトリウムイオン電池や
>リチウム空気電池、マグネシウム電池、
>アルミニウム電池などと比較しても、
>はるかに優れた出力とエネルギー特性を
>持つことが明らかになった。
 
 素晴らしい。
 
 現在のリチウムイオン電池は発火
の危険がありますよね。
 
 早く実用化して貰いたいものです。

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