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2016年3月 3日 (木)

異なる原子の光格子時計を短時間で比較することに成功~周波数比の高速かつ超精密な測定は新しい物理への窓を開く~

平成28年3月1日
科学技術振興機構(JST)
東京大学 大学院工学系研究科
理化学研究所
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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ポイント
 
○異なる原子を用いた光格子時計の
 高精度比較は「秒」の再定義への
 重要なステップである。
 
○イッテルビウム原子と
 ストロンチウム原子を用いた光格子時計
 を比較し、世界最高精度かつ短時間で
 周波数比を決定することに成功し、
 時計としての安定性を確認できた。
 
○従来の手法では観測できなかった
 現象など新しい物理の解明に役立つと
 期待される。
 
 
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 JST 戦略的創造研究推進事業
において、東京大学 大学院工学系研究科
の香取 秀俊 教授、理化学研究所の
Nils Nemitz
(ニルス・ネミッツ)国際特別研究員
らの研究グループは、
異なる原子を用いた光格子時計注1)を
世界最高精度注2)かつ短い計測時間で
比較することに成功しました。
 
 光格子時計は、現状で最も精度よく
時間を計測することを可能にする
原子時計の一種であり、次世代の時計
として世界中で高精度化を目指して
開発が進められています。
 
 高い精度で時間を計測できていること
を確認するには、同等以上の精度の
2台の原子時計で比較することが
必要ですが、従来は計測に数カ月もの
時間がかかっていました。
 
 本研究グループは、イッテルビウム原子
とストロンチウム原子を「魔法波長注3)」
で作られた光格子の中に捕獲・計測する
光格子時計の手法を使って、計測時間を
大幅に短縮して周波数を比較することに
成功しました。
 
 この結果、国際単位系の1秒の実現精度
をはるかに上回る5x10-17の
不確かさで周波数比を決定し、
これまでの異なる原子時計比較の
精度の最高記録を更新しました。
 
 加えて、光格子時計の安定性を
さらに向上させたことにより、
これまでの最速計測時間より
90倍も速い150秒で2台の時計の
比較を実現しました。
 
 このような異種原子時計の超高精度な
比較は、物理定数の恒常性の検証を
可能にし、素粒子の標準理論注4)を
超える新しい物理の解明に役立つと
期待されます。
 
 本研究は、内閣府 最先端研究開発支援
プログラムおよび文部科学省
先端光量子科学アライアンスにより
一部支援を受けて行われました。
 
 本研究成果は、2016年2月29日
(英国時間)発行の英国科学誌
「Nature Photonics」
に掲載されます。
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 素晴らしい。
 
>異なる原子を用いた光格子時計の
>高精度比較は「秒」の再定義への
>重要なステップである。
 
>従来の手法では観測できなかった現象
>など新しい物理の解明に役立つと
>期待される。
 
 新しい物理と聞くと私はわくわく
するのです。
 
 今まで知らなかった新しいことが
出てくる。
 
>例えば、宇宙の質量の大半を占めながら
>観測されていないダークマター
>(暗黒物質)は基礎物理定数を変化
>させる可能性が指摘されていますが、
>これらは異種原子時計の周波数比の
>変化として検証可能です。
 
 良いですね。
 期待したい。

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