神経膠腫(グリオーマ)治療に向けた新たな創薬戦略:PTPRZ阻害剤の開発
2016年02月09日 NIBB 基礎生物学研究所
詳細は、リンクを参照して下さい。
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脳腫瘍の一つ神経膠腫(グリオーマ)は、
脳内にもともと存在するグリア細胞が
ガン化して形成される固形癌です。
とくに悪性なグリオーマは
グリオブラストーマと呼ばれ、
有効な治療法のない難治性疾患です。
グリオーマでは、一般にPTPRZという
酵素タンパク質の発現が上昇しており、
悪性化への関与が指摘されていました。
今回、基礎生物学研究所 統合神経生物学
研究部門の野田昌晴教授、藤川顕寛研究員
らは、アスビオファーマ株式会社、
岡崎統合バイオサイエンスセンター
生体分子機能研究部門および、
大阪大学大学院工学研究科
生命先端工学研究室と共同研究を実施し、
PTPRZの酵素活性を阻害する化合物開発が
グリオーマ治療に有効であることを、
培養細胞を用いた実験やラットをモデル
とした実験で証明しました。
研究チームは、PTPRZの酵素活性を
選択的に阻害する低分子化合物
SCB4380を初めて取得し、PTPRZの
活性阻害によってラット由来の
グリオブラストーマ細胞による
移植腫瘍の成長が抑制されることを
実験的に示しました。
本研究の成果は、英国時間2016年2月9日
にオンライン科学雑誌Scientific Reports
に掲載されます。
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神経膠腫(グリオーマ)に対する
有効な治療法がない現在、注目したい
記事ですね。
>本研究の成果は、グリオブラストーマの
>悪性表現型がPTPRZの働きを阻害する
>ことで抑制可能であることを
>初めて実証したものです。
>PTPRZの阻害剤には、グリオーマ細胞の
>細胞増殖や細胞移動を抑制し、
>腫瘍の増大や正常組織への浸潤を抑える
>薬理作用があることが判りました。
>従って現在のグリオーマ治療で
>用いられているテモゾロミド
>(ガンの細胞死を誘導する)と
>併用することによって相乗効果が
>期待されます。
期待したい。
この投稿にも期待しています。
2015年12月28日
免疫療法なので上手く行けば
こちらの方が治療効果は期待出来そう
に思います。併用もありです。
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