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2016年2月 1日 (月)

パーキンソン病の進行に伴い変化する新しいバイオマーカーを発見

平成28年1月29日
国立研究開発法人 放射線医学総合研究所
プレスリリース
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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発表のポイント
 
・病態進行に伴い代謝型グルタミン酸
 受容体1(mGluR1)※1の発現量が
 変化することを世界で初めて明らかに
 
・様々な脳神経疾患の進行度を客観的に
 判定することができるバイオマーカー
 として期待
 
 
-----
 放射線医学総合研究所(以下、放医研)
は、独自に開発したPET※2薬剤[11C]ITDM
※3を用い、パーキンソン病(以下、PD)
の病態進行に伴い脳内の
代謝型グルタミン酸受容体1
(以下、mGluR1)の発現量が経時的に
変化することを世界で初めて明らかに
しました。
 
 PDは、アルツハイマー病に次いで
頻度の高い脳神経疾患で、日本における
有病率は10万人当たり100~150人の
難病です。
 
 今までの研究から、PD患者の脳内には
α-シヌクレイン※4とよばれる
異常タンパクの蓄積が認められること、
更に運動や認知機能の低下には、
脳内のドーパミン神経系※5や
コリン神経系※6の障害が関与している
ことが分かっています。
 
 しかし、異常タンパクの蓄積から
これらの神経障害に至るまでの病態背景
については分かっていませんでした。
 
 近年、 PDを含む様々な脳神経疾患で
異常タンパク蓄積のような脳内環境の
変化がmGluR1等の神経受容体の発現量を
変化させることが分かってきました。
 
 我々は、 mGluR1の発現量とPDの病態
との関連性を検証することで、
異常タンパクの蓄積が引き起こす
神経障害の病態背景の一端を明らかに
できるのではないかと考えました。
 
 本研究では、PDモデル動物に
[11C]ITDMを投与してPETによる脳内
mGluR1の発現量測定を長期間実施し(図)、
発現量の経時的な変化と病態との関連性
を検証しました。
 
 その結果、PDラットの線条体※7
において、明らかな行動障害が現れる
前後で mGluR1の発現量が大きく変化し、
運動障害の進行に伴って減少していく
ことが分かりました。
 
 また、mGluR1の発現量変化は、
運動障害の病態スコアと強い相関を
示しました。
 
 本研究により異常タンパクの蓄積は、
mGluR1が関与するグルタミン酸神経系の
異常を引き起こし、このことが運動障害
と密接に関与していることが
示唆されました。
 
 本研究で得られた結果は、
α-シヌクレイン以外の異常タンパクの
蓄積により引き起こされる様々な
脳神経疾患の病態背景の解明においても
重要な知見と考えられます。
 
 更にmGluR1は、異常タンパクの蓄積が
引き起こす脳神経疾患において、
その疾患の進行度の客観的な判定に
有効なバイオマーカーとなることが
期待されます。
 
 この研究成果は、日本学術振興会
(JSPS)「科研費若手研究(B)
(課題番号 25861135)」の一環として
行われ、2016年1月13日に
米国神経科学会発行の
The Journal of Neuroscienceに
掲載されました。
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>この結果は、動物実験の段階では
>ありますが、異常タンパクの蓄積
>により引き起こされる様々な脳神経疾患
>の病態背景の解明においても
>重要な知見と考えられ、
>PDをはじめとする異常タンパクの蓄積
>が引き起こす神経障害のメカニズムの
>解明に役立つことが期待されます。
 
>また、 PETイメージングによる
>mGluR1発現量の測定は、異常タンパクの
>蓄積が引き起こす脳神経疾患において、
>その疾患の進行度を客観的に判定する
>ことができる有用なバイオマーカー
>となることが期待されます。
 
 異常タンパクの蓄積が引き起こす
脳神経疾患は沢山あります。
 
 それらの疾患の進行度を客観的に
判定することができる
有用なバイオマーカーは現在存在
しません。
 
 今回の研究が有用なバイオマーカー
に繋がり、神経障害のメカニズムの
解明に役立つことが出来れば素晴らしい
ですね。
 
 期待したいと思います。

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