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2016年2月23日 (火)

ヒトiPS細胞の高効率な神経分化誘導方法の開発とパーキンソン病iPS細胞バンクの構築へ~パーキンソン病の病態研究・再生医療を促進~

平成28年2月19日
順天堂大学
慶應義塾大学
科学技術振興機構
日本医療研究開発機構
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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ポイント
 
○ヒト末梢血から作製したiPS細胞を
 効率的に神経幹細胞に誘導する技術を
 開発し、神経難病を解析する病態モデル
 を構築することに成功しました
 (Stem Cell
  Reports誌に論文発表)。
 
○この方法を用いることで、順天堂医院に
 通院するパーキンソン病患者さん
 (数千人以上)の血液から樹立した
 iPS細胞を病態解明に利用することが
 可能になります。
 
○順天堂大学内で順次患者さんから検体
 (血液)を採取し、世界に例の無い規模
 のパーキンソン病iPS細胞バンク
 (数千例以上)を構築していきます。
 
○順天堂大学と慶應義塾大学とは、
 これらの技術・研究材料を用いて
 iPS細胞を用いたパーキンソン病の
 病態研究・再生医療を促進し連携して
 いきます。
 
 
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 順天堂大学 医学部脳神経内科の
服部 信孝 教授、
およびゲノム・再生医療センターの
赤松 和土 特任教授と、
慶應義塾大学 医学部生理学教室の
岡野 栄之 教授は共同して、
神経系に分化しにくいことが知られている
ヒト末梢血から作製したiPS細胞を
効率的に神経幹細胞注1)に誘導する
技術を開発しました。
 
 また、末梢血由来iPS細胞でも
皮膚線維芽細胞由来iPS細胞と
同じようにパーキンソン病の病態を
再現できることを示し、本研究成果を
国際幹細胞学会の学会誌である
「Stem Cell
 Reports」誌に発表しました。
 
 今後、この方法を用いて順天堂医院に
通院する数千人のパーキンソン病の
患者さんから、世界に例の無い規模の
パーキンソン病iPS細胞バンク
(数千例以上)を構築し、
順天堂大学と慶應義塾大学は
iPS細胞を用いたパーキンソン病の
病態研究・再生医療を連携して促進して
いくことで合意しました。
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 素晴らしい。
 
>順天堂医院脳神経内科には、
>国内の医療機関としては最大規模数の
>パーキンソン病患者さんが通院して
>います。
 
>パーキンソン病の基礎研究でも、
>遺伝性パーキンソン病の原因遺伝子を
>複数同定するなど、世界をリードする
>研究成果を発表してきました。
 
>今回の慶應義塾大学との共同研究成果
>によって、血液由来のiPS細胞を
>パーキンソン病の研究に用いることが
>可能であることが示され、
>従来の皮膚生検と比較すると
>はるかに簡便に、ご協力いただく
>患者さんの負担が殆ど無く
>iPS細胞を樹立することが出来ます。
>その結果としてより多くの
>パーキンソン病患者さんに研究の
>ご協力を頂くことが可能になりました。
 
 今後の展開に大いに期待しています。

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