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2016年1月 1日 (金)

多様な臓器のがんで異常発現するRNA群を発見-がん診断の新たなバイオマーカー候補に-

2015年12月24日
理化学研究所
ハリー・パーキンス医療研究所
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 理化学研究所(理研)ライフサイエンス
技術基盤研究センター
ゲノム情報解析チームの
ピエロ・カルニンチ チームリーダー、
ボグミル・カチコフスキー国際特別研究員
と、オーストラリア・ハリー・パーキンス
医療研究所のアリスター・フォレスト教授
(理研客員主管研究員)らの国際共同研究
チームは、多様な臓器のがんで異常な発現
を示すRNAを多数発見しました。
 
 これらのRNA群は、がん診断の
新しいバイオマーカー[1]となる
可能性があります。
 
 がん細胞で発現が変化するRNAは、
がん診断のバイオマーカーや、抗がん剤の
標的分子の候補となる可能性があります。
 
 特に、高い治療効果が見込める
早期のがんや、治療後の再発などを
診断するためのバイオマーカーとしての
活用が期待されていますが、
実際に臨床応用されているものは
まだ少数しかありません。
 
 国際共同研究チームは、理研が主導する
「FANTOM5プロジェクト[2]」の
一環として、さまざまな臓器・組織の
がんに由来する225種の細胞株と、
それらに対応する339種の
正常細胞を対象に、がん細胞で発現が
変化するRNAの解析を行いました。
 
 RNAにはタンパク質を作る情報を持った
メッセンジャーRNA(mRNA)と、
タンパク質を作る情報を持たない
ノンコーディングRNA(ncRNA)[3]が
あります。
 
 解析の結果、多くのがん細胞株で
発現が上昇、もしくは低下する2,108種の
RNA群を発見しました。
 
 これらのRNAのうち、mRNAについて
米国主導のがんゲノム解析プロジェクト
「がんゲノムアトラス計画[4]」の
臨床検体解析データと照合したところ、
両者で共通して発現が上昇する76種の
RNA群と、発現が減少する52種のRNA群を
同定しました。
 
 さらに、ncRNAを詳細に解析したところ、
がん関連遺伝子近傍の
ロングノンコーディングRNA(lncRNA)[5]
や、特定のエンハンサー[6]の活性化を
示すエンハンサーRNA(eRNA)[6]、
反復配列[7]由来のRNAが多くのがん細胞で
発現が上昇しており、ncRNAとがん化との
関連を示唆する多くのデータを得ました。
 
 今回同定したmRNAやncRNAは、
多様な臓器のがんで汎用的に活用可能な
バイオマーカーとしての応用が
期待できます。
 
 また、これらのRNA群と発がんとの
関係を明らかにすることで、抗がん剤の
新たな標的となる可能性もあります。
 
 本研究は、米国の科学雑誌
『Cancer Research』に掲載されるのに
先立ち、オンライン版
(11月9日付け:日本時間11月10日)に
掲載されました。
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>多様な臓器のがんで異常発現するRNA群
 良い発想だと思います。
 
>血液検査でがんを診断できる
>バイオマーカーは少なく、
>診断に十分に役立てられているとは
>いえないのが現状です。
 早期診断が出来ないのが現状と
いうことですね。
 
>がん細胞と正常細胞の網羅的な
>発現解析により、mRNAとともに
>多数のncRNAが、汎用的な
>がんバイオマーカーの候補として
>新たに浮かび上がりました。
 
>これらのタンパク質やRNAを検出する
>技術を開発できれば、さまざまな種類の
>がんに応用可能な診断法が実現するかも
>しれません。
 
>また、がん治療の新たな標的分子を
>探索する創薬への貢献も期待できます。
 
 大いに期待したい。
 上手く行くと良いですね。

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