新しい遺伝子治療法となるか、ゲノム編集でマウスの筋ジストロフィー改善
2016年01月04日 NEWSWITCH 日刊工業新聞
詳細は、リンクを参照して下さい。
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「近い将来のノーベル賞候補」とまで
言われ、2015年にもっとも話題になった
技術が「ゲノム編集」だ。
とりわけ2013年に登場した最先端の
「CRISPR/Cas9
(クリスパー・キャスナイン)」は、
従来のゲノム編集や遺伝子組み換えに
比べて、ピンポイントでDNAの特定の
遺伝子を破壊したり、新しい遺伝子を
所定の箇所に挿入できる精度の高さが
売り物。
米サイエンス誌による2015年の
「ブレークスルー・オブ・ザ・イヤー」
にも選ばれ、今や農畜産物の改良など
への応用研究が世界中で進められている。
進行性の遺伝性疾患で、
筋ジストロフィーの大半を占める
デュシュエンヌ型筋ジストロフィー
(DMD)の治療につながる研究成果が
報告された。
米国の3つの独立した研究グループ
によるもので、CRISPRを使って
DMDのマウスの原因遺伝子を修復し、
筋肉を作り出すのに不可欠なたんぱく質
を生成することに成功したという。
いずれのチームも治療手法について
特許を申請済みだ。
ただし、検査の結果、今回治療を受けた
DMDマウスは、健常なマウスに比べると
筋肉はまだまだ劣る。
治療法についても最適化の余地が
残っており、ゲノム編集システムに対し、
体内の免疫機構が働くのではないか
といった懸念もあるという。
そうしたことから、テキサス大で研究を
主導したエリック・オルセン教授によれば、
人間を対象とした臨床試験が始められる
のは何年も先になる見通し。
それでも研究に関わっていないDMDの
専門家からは「生きた動物の骨格筋で
ゲノム編集が有効なことを示したのは、
極めて大きな前進だ」と評価する声も
挙がっている。
新しい遺伝子治療に発展する可能性
もある。
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これから先どう進展して行くのか
良くわかりませんが、この技術は
使い方次第で新しい遺伝子治療に発展する
可能性がありそうですね。
日本は、iPS細胞のこともあり、
再生医療に目が行きがちですが、
遺伝子治療薬は世界的に見れば、
他国が先行しています。
実際に効果を出している遺伝子治療薬
もあるようです。
あまり偏らず、広く世界を見通して
良い成果を目指して欲しいと思います。
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