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2016年1月10日 (日)

白血病幹細胞根絶を目指した新規免疫遺伝子治療の開発研究

上原記念生命科学財団研究報告集,
28 (2014)
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
かなり前の情報です。
 
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緒 言
 
 最近,悪性腫瘍に対する様々な
細胞免疫療法が開発されているが,
これまでの臨床試験の結果は必ずしも
満足できるものではなく,
更なる創意工夫が必要である.
 
 抗腫瘍免疫応答はさまざまな
免疫担当細胞によって担われているが,
がん特異的細胞傷害性 T 細胞(CTL)が
その中心的役割を演じている.
 
 予め ex vivo で大量のがん特異的 CTL
を培養し,その体内移入による
adoptive immunotherapy
(CTL 養子免疫療法)に大きな期待が
寄せられているが,がん特異的 CTL の
大量培養は容易ではない.
 
 CTL はその細胞表面に発現されている
T 細胞レセプター(TCR)によって
標的細胞を特異的に認識する.
 
 従って,がん特異的 CTL クローンから
TCR 遺伝子を単離し,遺伝子導入すること
によってがん特異的 CTL を大量に
作製することが可能である.
 
 他方,がん幹細胞の概念が確立される
につれて,治療成績向上にはがん幹細胞を
標的とすることが重要であることが
明らかとなった.
 
 このような背景のもと,本研究では,
白血病幹細胞に高発現されている
標的分子特異的 TCR 遺伝子導入
人工 CTLの抗白血病効果を検証し,
その臨床試験に結び付けることを
計画した.
 
 
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考 察
 
 これまでの基礎研究ならびに
造血幹細胞移植療法における臨床的研究
などから,白血病を治癒に導くためには,
化学療法による毒性効果のみでは不十分
であり,免疫監視機構が重要であることが
明らかにされている.
 
 他方,がん幹細胞の概念が確立され,
白血病の治癒には白血病幹細胞を
標的とした治療法の開発が必要である
ことが明らかにされつつある.
 
 本研究では,ヒト化マウスを用いた
実験系を中心として,
遺伝子改変人工細胞傷害性T細胞(CTL)
を作製し,その抗白血病幹細胞効果を
検証した.
 
 その結果,大量化学療法後に,
WT1-TCR 遺伝子改変T細胞を輸注すること
で化学療法抵抗性白血病幹細胞を完全に
排除できる可能性が強く示唆された 1-4).
 
 これらの研究成果を基に
現在他施設共同で,
WT1 特異的T細胞レセプター遺伝子導入
リンパ球輸注遺伝子治療臨床研究が
進行中である.
 
 他方,TCR 遺伝子改変 T 細胞に加え,
chimeric antigen receptor(CAR)
遺伝子改変 T 細胞の臨床試験も
進んでおり,驚異的な抗腫瘍効果が
発表されている 5).
 
 さらには,CTLA-4 や PD-1/PD-L1
などの免疫チェックポイント制御に
よるがん免疫療法も大きな進歩を
示している.
 
 今後,化学療法にこれらの免疫療法を
組み合わせることで,
治療抵抗性白血病の治療成績が
著しく改善されることが大いに
期待できる.
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 Good Newsです。
 
 この前投稿した
 
 などは期待できそうです。
 
 今後の展開に期待します。

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