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2016年1月30日 (土)

ピリジン型窒素が炭素触媒の活性点を形成する ~レアメタル白金に代わる燃料電池触媒開発への大きな発見~

2016/01/22 筑波大学
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 筑波大学数理物質系 中村潤児教授、
近藤剛弘准教授、郭東輝(Donghui Guo)
研究員らは、レアメタルの白金に代わる
燃料電池炭素触媒の活性点を形成する
窒素種を特定しました。
 
 これまで窒素ドープ炭素材料が、
燃料電池のカソード電極反応である
酸素還元反応に対して高い触媒性能を
示すことは広く知られていましたが、
どの部位で触媒反応が起きているか
という触媒活性点については様々な提案
が出されており、明らかにはされて
いませんでした。
 
 本研究では特定の窒素種だけを持つ
モデル触媒を複数調製し、
それらの触媒特性を比較・解析すること
により、触媒活性点を形成する窒素種が
ピリジン型窒素と呼ばれる窒素種
であることを特定しました。
 
 また、ピリジン型窒素が炭素材料に
導入されると、ピリジン型窒素の隣の
π共役系を形成している炭素原子に
局在化した電子準位が形成され、
これがルイス塩基として機能するように
なることが、二酸化炭素の吸着実験など
から示されました。
 
 以上の結果より、窒素ドープ炭素材料の
酸素還元反応に対する触媒活性点は、
ピリジン型窒素の隣のルイス塩基
となっている炭素原子であると
結論付けられました。
 
 
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 レアメタル白金に代わる燃料電池触媒、
なかなか良いものが出てきていません。
 
>触媒特性をもたらす窒素種を
>特定したことで、安価で豊富な
>グラファイト系炭素材料を用いた
>燃料電池電極触媒の設計指針が
>明確になりました。
 
>これは、高価で希少な白金を代替する
>触媒開発の道筋が切り拓かれたことを
>意味しています。
 
>本研究の成果が今後の燃料電池の
>本格普及に大きく貢献することが
>期待されます。
 
 安価な燃料電池、早く実現出来ると
良いですね。期待しています。

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細胞の代謝とがん化をつかさどる、GTPセンサーを発見

2016年01月29日 MONOist
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 高エネルギー加速器研究機構(KEK)は
2016年1月8日、細胞内のエネルギー物質
GTPの濃度を検知し、細胞の働きを制御
する「GTPセンサー」を世界で初めて
発見したと発表した。
 
 この研究は、KEK物質構造学研究所、
シンシナティー大学医学部、
産業技術総合研究所創薬分子
プロファイリング研究センターの
合同研究チームによるもので、成果は
同年1月7日、米科学誌
「Molecular Cell」にFeatured Article
(注目記事)として掲載された。
 
 細胞で、主にタンパク質の合成や
シグナル伝達の原動力となる
エネルギー物質として働くGTP。
 
 その濃度を正しく保つことは、
細胞機能の維持に不可欠だ。
 
 しかし、細胞内のGTP濃度を検知し、
細胞機能を制御する「GTPセンサー」は
これまで発見されておらず、
検知や細胞応答の仕組みも分かって
いなかった。
 
 同研究チームは、GTPセンサーの正体を
突き止めるべく、GTPに結合する
タンパク質を細胞内から広く探索した。
 
 その結果、脂質キナーゼの1種、
PI5P4Kβタンパク質がGTPに強く結合する
ことを見いだした。
 
 そして、KEKのフォトンファクトリーを
用いて、PI5P4KβとGTPとの複合体の
立体構造を解析。
 
 その結果、PI5P4KβがGTPを用いる
非常に珍しいキナーゼであり、
生理学的なGTP濃度変化に伴って、
PI(5)Pのリン酸化活性を大きく
変化させることが示された。
 
 さらに、決定した立体構造に基づいて、
GTPセンサー機能を持たないPI5P4Kβを
人工的に作成し、細胞内に戻したところ、
その細胞はGTP濃度の変化に対し、
適切に応答できなくなることを確認した。
 
 これらのことから、PI5P4Kβが細胞内の
GTP濃度を検知し、脂質シグナルを介して
細胞応答を制御するGTPセンサーである
ことが明らかとなった。
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 世界で初めてね~ 以外です。
 
 GTPセンサーは、がんでは、病気の悪化
に関与しているらしいです。
 
 よって、
>この研究成果は、がんおよび代謝疾患
>において細胞のエネルギー制御が
>破綻する仕組みを理解する助けになる
>という。
 
>また、これを契機に、これまで
>ほとんど研究されなかった
>GTPエネルギー研究分野が発展し、
>それらの病気に対する治療や創薬へと
>展開することが期待されるとしている。
 
 今後に期待ですね。

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厚生省、ロボットスーツ「HAL」に保険適用 歩行のリハビリに活用

2016年01月29日 ITmediaニュース
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
>歩行機能のリハビリ訓練に使われる
>ロボットスーツ
>「HAL 医療用 下肢タイプ」が、
>保険適用の対象に決まった。
 
 Good Newsではありますが、
 
>脊髄性筋萎縮症や筋萎縮性側索硬化症
>などの患者を対象に、推定適用患者数
>は3400人としている。
 
 適応対象が少なすぎませんか?

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2016年1月29日 (金)

接着剤を使わずにフッ素樹脂と金属を強力にくっつける技術

2016年1月19日 大阪大学
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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本研究成果のポイント
 
・プロセス開発の大阪大学、
 プラズマ装置開発の積水化学工業
 株式会社、導電性印刷材料開発の
 日油株式会社の三者が協力体制を
 構築し、フッ素樹脂と金属膜とを
 接着剤を用いることなく強力接合する
 技術の実用化を加速
 
・本技術の適用により、低コストで、
 例えば自動車の衝突予防システム用の
 ミリ波レーダーや、情報通信量の
 高速処理の解決に貢献するとともに、
 フッ素樹脂表面の金属化の用途の拡大に
 期待
 
 
-----
概要
 
 大阪大学大学院工学研究科附属超精密
科学研究センターの山村和也准教授、
大久保雄司助教らの研究グループと
積水化学工業株式会社のR&Dセンター
及び日油株式会社の研究本部は、
共同でフッ素樹脂と金属膜とを接着剤を
用いることなく強力に接合する技術の
実用化を行います。
 
 フッ素樹脂※1 は水や油をはじく性質を
持つことから撥水コートやフライパンの
焦げ付き防止コーティングをはじめとして
日用品にも広く使われています。
 
 また、電気的な特性にも優れているため、
情報通信量の増大に対応する高周波回路用
の基板材料としても期待されています。
 
 しかしながらフッ素樹脂は化学的には
不活性であるため、他の物質との接合が
極めて困難です。
 
 そこで、大阪大学は他研究機関と共同で、
フッ素樹脂に対して大気圧プラズマ※2 を
照射するだけで接着剤を用いることなく
金属膜やブチルゴム※3 を強力に接合する
技術を開発しました(特願2014-181663)。
 
 そしてこのたび、本技術の実用化と
普及を加速するため、大阪大学と
積水化学工業株式会社ならびに
日油株式会社が協力して技術開発を
行うことにいたしました(図1及び図2)。
 
 本技術の適用により、フッ素樹脂を
用いた高周波用の高性能回路基板を
オンデマンドで低コストに作製すること
が可能となり、自動車の衝突予防システム
用のミリ波レーダーの普及や、
今後ますます増大する情報通信量を
高速に処理する問題の解決に貢献します。
 
 さらに、フッ素樹脂表面の金属化の
用途が大きく拡がることが期待されます。
 
 本開発成果は、平成28年1月27~29日に
SURTECH2016(東京ビッグサイト)にて、
平成28年3月22日~23日に
表面技術協会-第133回講演大会
(早稲田大学)にて報告されます。
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 良い動きですね。
 
 産学はもっと共同して良い製品を世に
送り出すために行動することが必要だと
思っています。
 
 今後の発展を見守りたい。

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イネの遺伝子を使ってポプラの木質を増強

2016/01/27 産業技術総合研究所
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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ポイント
 
・イネ由来の木質生産を制御する
 遺伝子を、ポプラに導入して木質を
 増強
 
・ポプラの成長に悪影響なく木質生産性を
 約4割、木材の強度を約6割向上
 
・木質由来の燃料や材料の高効率生産や、
 高強度木材の開発、CO2削減への貢献に
 期待
 
 
-----
 国立研究開発法人 産業技術総合研究所
(以下「産総研」という)
生物プロセス研究部門 植物機能制御
研究グループ 坂本 真吾 産総研
特別研究員、光田 展隆 主任研究員らは、
国立研究開発法人 森林総合研究所
(以下「森林総研」という)
森林バイオ研究センター
森林バイオ研究室 高田 直樹 主任研究員、
谷口 亨 室長と共同で、イネの遺伝子を
使ってポプラの木質を大幅に強化する技術
を開発した。
 
 この技術はイネの木質生産を
制御しているOsSWN1転写因子を、
遺伝子組換えによりポプラに導入して、
ポプラの成長には悪影響を及ぼさずに
木質生産性を約4割高め、木材の強度も
約6割向上させることができる。
 
 将来的には、木質由来の
バイオエタノールやバイオプラスチックの
高効率生産、高い強度を持った木材の開発、
さらに木質由来の次世代燃料・材料の
高効率生産がもたらすCO2の排出削減への
貢献が期待される。
 
 なお、本技術開発は、国立研究開発法人
科学技術振興機構(JST)戦略的創造
研究推進事業
(先端的低炭素化技術開発:ALCA)の
研究開発課題の一環として行われ、
2016年1月27日19時(日本時間)に
Scientific Reportsにオンライン掲載
される。
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 良さそうです。
 
 目的は、
>地球温暖化を抑制するため、
>また、将来枯渇する化石燃料を代替する
>ため、植物由来の燃料や材料の開発が
>進められている。
>ところが現在の植物由来バイオエタノール
>やバイオマテリアルは、食糧生産との
>競合が問題となっており、食糧ではない
>木質を原料とした第二世代の
>バイオエタノールやバイオマテリアルの
>開発と普及が期待されている。
>このため、植物の木質生産性の向上は
>重要な課題の一つであるが、
>これまで木質生産を増強しようとすると
>植物の成長に悪影響が生じるといった
>問題があり、植物の成長を阻害せずに
>木質生産性を向上させる技術が
>求められていた。
 ところで、
 
 今回、
>ポプラの成長に悪影響なく木質生産性を
>約4割、木材の強度を約6割向上
 だそうです。
 
>今後は、光合成能力の強化など
>他のバイオマス生産向上技術と
>組み合わせて、さらなる生産量の増加
>を目指すほか、増強された木質中の
>リグニンを改変するなどして
>加工性や糖の抽出量の向上を目指す。
 とのこと。
 
 今後に期待しましょう。

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従来の約100倍のサイズのゲノム編集が可能に! マウス・ラット等の遺伝子改変効率を向上させる新しい技術を開発

平成28年1月18日
国立遺伝学研究所
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 大阪大学大学院医学系研究科附属
動物実験施設の真下知士(ましも ともじ)
准教授、情報・システム研究機構
国立遺伝学研究所マウス開発研究室の
吉見一人(よしみ かずと)助教らの
研究グループは、ゲノム編集技術
‘CRISPR/Cas システム’と
一本鎖オリゴ(ssODN)を利用する
二つの新しい遺伝子改変技術の方法
(「lsODN(長鎖一本鎖DNA)法」と
「2H2OP(2ヒット2オリゴ)法」)を
開発しました。
 
 ‘CRISPR/Casシステム’は、
マウスやラットにおける
新しい遺伝子改変技術として注目されて
いる技術です。
 
 DNAを切断する酵素Cas9と、
ゲノム上の編集箇所を見つけ出すgRNAを
動物の受精卵に注入することで、
特定の遺伝子を破壊(ノックアウト)
したり、特定の箇所へ導入(ノックイン)
することができます。
 
 しかしながらこれまで動物の受精卵
では、遺伝子などの大きなDNA配列の
導入効率が低く、ノックイン動物を
作製することが困難でした。
 
 本研究で開発した二つの新しい
遺伝子改変技術の方法により、
GFP遺伝子の効率的かつ正確な
ノックインに加え、これまで不可能
だった大きなサイズのゲノム領域
(約200 kbp)の導入、ラット遺伝子の
ヒト由来遺伝子への置き換え
(遺伝子ヒト化動物)に成功しました。
 
 今後、これら二つのノックイン法は、
マウスやラットなどのみならず
様々な生物種における遺伝子改変操作の
効率を向上させ、新しい遺伝子
組み換え生物の作製に非常に有用な技術
になることが期待されます。
 
 また、作製された遺伝子改変動物は、
創薬研究、トランスレーショナル研究、
再生医療研究などへの幅広い利用が
期待されます。
 
 本研究成果は英国ネイチャー
出版グループ オープンアクセス誌
「Nature Communications」から
公開されました。
 
 本研究の一部は独立行政法人日本学術
振興会 科学研究費助成事業
(基盤研究(B))「実験用ラットにおける
ゲノム編集基盤技術の開発」
(課題番号:26290033、代表:真下知士)、
独立行政法人日本学術振興会 科学研究費
助成事業(研究活動スタート支援)
「CRISPR/Cas9を用いた多重遺伝子
ノックアウトラット作製技術の開発」
(課題番号:25890011、代表:吉見一人)
の事業の助成を受けておこなわれました。
 
 
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 遺伝子改変技術としては(CRISPR/CAS9)
が有名ですね。
 
>従来の約100倍のサイズのゲノム編集が
>可能に!
 ということで、
 
 今までの技術では大きなサイズのゲノム
編集は出来なかったということかな?
 
 この種の技術は日々進化すると
思われます。
 
 上手く使えば、素晴らしい技術として
無くてはならないものとなるはずで、
今後の発展に期待したいと思います。

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2016年1月28日 (木)

藻類を使ったアンモニア生産の可能性―ラン藻の遺伝子発現を制御して放出させることに成功―

2016.01.05 東京工業大学
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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要点
 
・ラン藻(シアノバクテリア)の
 遺伝子発現を調節する新技術開発
 
・代謝系酵素の発現調節による有用物質の
 生産に成功
 
・環境負荷のないアンモニア生産に道筋
 
 
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概要
 
 東京工業大学資源化学研究所の
久堀徹教授と肥後明佳特任助教
(JST・CREST研究員)の研究チームは、
原核光合成生物であるラン藻[用語1]を
利用し、産業的に有用な含窒素化合物を
生産することに成功した。
 
 代謝系酵素の発現調節を可能にする
システムを開発、窒素固定型ラン藻
[用語2]の代謝系酵素の発現調節に
このシステムを適用し、ラン藻の体内で
生産された含窒素化合物を効率よく
細胞外に放出させた。
 
 この技術を発展させることで、今後、
地球環境に負荷をかけずに
アンモニアなどの有用含窒素化合物を
生産するシステムが確立できれば、
ラン藻の応用範囲を大きく広げることに
なる。
 
 研究成果は12月18日発行の
日本植物生理学会機関誌
「プラントアンドセルフィジオロジー
(Plant and Cell Physiology)」
電子版に掲載された。
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 化石燃料に依存しない含窒素化合物の
生産が出来るようになるというのは
素晴らしい。
 
 植物に生産させるのといのは画期的
ですね。ただ生産量はどの程度が期待
出来るのかな?
 
 東工大ではいろいろ研究している
ようです。
以前の投稿リンクです。
2015年9月25日
 
 今後の展開に期待したい。

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歯の原基を操作して歯の数を増やす技術開発に成功

2015年12月24日
理化学研究所
東京医科歯科大学
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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理化学研究所 多細胞システム形成
研究センター器官誘導研究チームの
辻孝チームリーダー、
東京医科歯科大学医歯学総合研究科
顎顔面矯正学分野の森山啓司教授らの
共同研究グループ※は、マウスをモデルに
した研究で、歯のもととなる原基(歯胚)
の分割操作を行うことにより、
1つの歯胚から複数の歯胚を発生させる
歯胚分割技術[1]を開発しました。
 
 歯の喪失に対する治療として、入れ歯や
ブリッジ、インプラントといった人工物
による代替治療が行われ、
咀嚼(そしゃく)機能を回復する有効な
医療技術として確立しています。
 
 しかし、これらの治療法だけでは、
歯の生理的機能を完全に回復することが
難しいため、より生物学的な機能を
付加し、周囲の組織と連携して機能する
「歯科再生治療」の開発が期待されて
います。
 
 現在行われている歯科再生治療として、
自身の機能していない歯を歯の欠損部に
移植し、歯の生理機能を回復する
自家歯牙(しが)移植や幼弱な発生段階の
自家歯胚を移植し、歯を発生させる
歯胚移植治療が行われています。
 
 これらの治療法は、有用な歯科再生治療
として注目されていますが、1つの個体が
持つ移植可能な歯や歯胚には限りがある
ため、歯胚の数を増やす技術の開発が
望まれていました。
 
 共同研究グループは、歯胚の分割操作を
行うことにより、1つの歯胚から複数の
歯胚を発生させる歯胚分割技術を開発
しました。
 
 この技術を用いて実験を行ったところ、
複数の歯胚が正常に発生し、天然の歯と
同等の構造を持った歯が再生されました。
 
 これら再生歯は、矯正力
(歯列矯正の際に加える力)を加えること
によって、骨リモデリング[2]を介した
歯の移動が可能で、また、中枢に伝達して
痛みなども感知する神経機能を持っており、
機能的にも天然歯と同等でした。
 
 今回の技術を発展させ、ヒトへ応用する
ことができれば、現在の自家歯牙移植や
歯胚移植治療の課題である移植数の問題を
解決できるかもしれません。
 
 また、歯胚分割技術は、歯胚だけでなく、
その他の器官に対しても適用できる
可能性があるため、新たな再生移植医療の
技術開発へつながると期待できます。
 
 本研究成果は英国のオンライン科学雑誌
『Scientific Reports』(12月17日付け)
に掲載されました。
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 良さそうです。
 
>今後、この方法をヒトに応用すること
>で、先天性歯胚欠損や歯の喪失患者の
>自己歯胚を用いて免疫学的拒絶反応を
>受けることがなく、歯の数を増やせる
>可能性が示されました。
 
>本研究から、臨床応用に近い
>歯科再生療法へと発展することが
>期待できます。
 
 期待したい。
 
 まだ人への応用は時間がかかると
思われますが、コストはどの程度で
実現できるかな?
 
 インプラント高価ですよね。
 問題もいろいろ出ているし、

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2016年1月27日 (水)

新しい遺伝子治療法となるか、ゲノム編集でマウスの筋ジストロフィー改善

2016年01月04日 NEWSWITCH 日刊工業新聞
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 「近い将来のノーベル賞候補」とまで
言われ、2015年にもっとも話題になった
技術が「ゲノム編集」だ。
 
 とりわけ2013年に登場した最先端の
「CRISPR/Cas9
(クリスパー・キャスナイン)」は、
従来のゲノム編集や遺伝子組み換えに
比べて、ピンポイントでDNAの特定の
遺伝子を破壊したり、新しい遺伝子を
所定の箇所に挿入できる精度の高さが
売り物。
 
 米サイエンス誌による2015年の
「ブレークスルー・オブ・ザ・イヤー」
にも選ばれ、今や農畜産物の改良など
への応用研究が世界中で進められている。
 
 進行性の遺伝性疾患で、
筋ジストロフィーの大半を占める
デュシュエンヌ型筋ジストロフィー
(DMD)の治療につながる研究成果が
報告された。
 
 米国の3つの独立した研究グループ
によるもので、CRISPRを使って
DMDのマウスの原因遺伝子を修復し、
筋肉を作り出すのに不可欠なたんぱく質
を生成することに成功したという。
 
 いずれのチームも治療手法について
特許を申請済みだ。
 
 ただし、検査の結果、今回治療を受けた
DMDマウスは、健常なマウスに比べると
筋肉はまだまだ劣る。
 
 治療法についても最適化の余地が
残っており、ゲノム編集システムに対し、
体内の免疫機構が働くのではないか
といった懸念もあるという。
 
 そうしたことから、テキサス大で研究を
主導したエリック・オルセン教授によれば、
人間を対象とした臨床試験が始められる
のは何年も先になる見通し。
 
 それでも研究に関わっていないDMDの
専門家からは「生きた動物の骨格筋で
ゲノム編集が有効なことを示したのは、
極めて大きな前進だ」と評価する声も
挙がっている。
 
 新しい遺伝子治療に発展する可能性
もある。
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 これから先どう進展して行くのか
良くわかりませんが、この技術は
使い方次第で新しい遺伝子治療に発展する
可能性がありそうですね。
 
 日本は、iPS細胞のこともあり、
再生医療に目が行きがちですが、
遺伝子治療薬は世界的に見れば、
他国が先行しています。
 
 実際に効果を出している遺伝子治療薬
もあるようです。
 
 あまり偏らず、広く世界を見通して
良い成果を目指して欲しいと思います。

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患者には救われる権利がある――医療用大麻の有効性「カンナビノイドの科学」監修・佐藤均氏、編集・新垣実氏インタビュー

2016.01.26 SYNODOS
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
 日本はどうしてこうも法律の更新に
対して消極的なのでしょうか?
 
>先進10カ国(G10)で医療用大麻を
>使っていないのは日本だけです。
 
 酷いと思う。
 研究すら出来ないとはどういうこと?
 
 科学は進歩する。
 今まで正しかったことが正しくなくなる
ことも当然あり得る。
 あるいは、今まで分からなかったことが
より正確にわかってくる。
 
 それが科学。
 
 先進他国が認可したには理由がある
はず、どうして何故そんな違いが
あるのか? 安全性、効果、危険性
について何故、真剣に、科学的に
検討しないのか?
 
 それとも検討している?
 
 それでも法律を変える必要が無い
との結論なら、もっと酷い話し。
 
>本にも書きましたが、薬理学的に
>大麻はアルコールやタバコよりも
>中毒性がありません。
>(図2)カフェインと同程度です。
>にもかかわらず、大麻を持っている
>だけで逮捕されるのは人権侵害
>ではないか?
>そういう面で、国連は大麻の非犯罪化
>に動いています。
 もっともな話しのように思えますが、
 
 患者には救われる権利がある
 のです。
 
 旧態依然として古い法律が未だに存在
していること自体恥だと思います。
 
 日本の官僚は当然として、もっとも
罪深いのは政治家ですね。
 
 立法府が聞いてあきれる。
 
 そんな政治家しかいない?
 どうして出てこない?
 選択のしようがないですよね。
 
 皆さん考えて見てください。

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2016年1月26日 (火)

細胞を模倣した微小反応容器のコンピューター制御に成功

平成28年1月20日
東京工業大学
科学技術振興機構(JST)
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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ポイント
 
○化学反応をコンピューター制御できる
 人工細胞型の微小反応容器を開発。
 
○生命機能に学ぶ高機能な
 分子コンピューターや分子ロボットの
 開発に期待。
 
○「生命とは何か?」を解き明かす技術
 や医薬応用に期待。
 
 
-----
 東京工業大学 大学院総合理工学研究科
の瀧ノ上 正浩 准教授らは、
熱平衡状態注1)から大きく離れた系の
化学反応をコンピューター制御できる
「人工細胞注2)型微小リアクター」の
開発に世界で初めて成功した。
 
 細胞が膜小胞によって化学物質を
取り込んだり排出したりする現象に着目
して制御理論を発案した。
 
 この制御理論に基づき、マイクロ流路
技術を利用して微小な水滴を電気的に
融合・分裂させ、微小水滴の内外への
化学物質の供給と排出を制御する
微小な化学反応容器
(人工細胞型微小リアクター)を開発した。
 
 さらに、このリアクターを利用し、
熱平衡状態から大きく離れた化学反応に
特徴的なリズム反応
(化学物質濃度が増減して規則的な
リズムを刻む反応)を自在に制御する
ことに成功した。
 
 開発したリアクターは「生命とは何か?」
という根源的な問いを解決する手助けに
なるとともに、将来は細胞を模倣した
高機能な分子コンピューターや
分子ロボットの開発、細胞状態の
コンピューター制御に基づく
モデル駆動型の生命科学・医薬研究分野
への応用などが期待される。
 
 研究成果は1月20日(英国時間)に
英国科学誌
「ネイチャーコミュニケーションズ
(Nature
 Communications)」の
オンライン版で公開される。
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>化学反応をコンピューター制御できる
>人工細胞型の微小反応容器を開発。
 世界で初めてだそうです。
 
 
>この研究の結果、複雑な化学反応を
>人工細胞型微小リアクターで
>制御できるようになるため、
>技術的なイノベーションとしては、
>細胞を模倣した高機能な
>分子コンピューターや分子ロボットの
>開発が期待できる。
 
>分子コンピューターや分子ロボットは、
>電子コンピューターが不得意な計算や
>作業を分子反応によって実現する
>次世代のシステムとして期待されて
>おり、世界的に研究開発が盛んに
>なっている。
 ふ~ん。
 
 今後に期待しましょう。

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世界初! iPS細胞から立体的な「ミニ肝臓」の作製に成功 生みの親が語る発想のカギと未来の医療

2016.1.23 Aging Style
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 横浜市立大学大学院 医学研究科
臓器再生医学教授の谷口英樹氏、52歳。
 
 2013年、世界で初めて、複雑な血管構造
を持つ立体的な臓器の芽である、
"肝芽(かんが)"を作り出した。
 
 科学誌「ネイチャー」に掲載、
「ディスカバー」で"世界100の
重要な発見"の第5位、
米国科学誌「サイエンス」では
"全世界の科学の領域において
壁を破壊しまったく新しい概念を築いた
技術"に選出。
 
 なぜ、谷口教授は成功したのか。
 
 その方法はこうだ。
 
 iPS細胞由来の肝臓の前駆細胞と
血管の細胞、接着剤の役目を果たす
間葉系細胞の3種類を初期の段階から
混ぜ合わせ一緒に培養。
 
 すると、培養を始めてすぐに
細胞同士が自ら集まって塊となり、
わずか2~3日で立体的な"肝芽"
すなわち"ミニ肝臓"に育ったのだという。
 
 その細胞の中には、複雑な
血管ネットワーク構造もできつつあった。
 
 これこそ、臓器が育つ過程でできる
器官原基、いわば臓器の"芽"だった。
 
 「細胞は材料じゃない。
 
 "生き物"だと実感しました。
 
 だからこそ、お互いに協調しながら
自律的に "肝芽"を形成した。
 
 治療では、この"肝芽"を投与して、
患者さんの体内で機能的な肝臓へと
育てるのです。
 
 様々な条件設定は今後の課題ですが、
原理的には正常な肝組織に置き換える
ことも可能であると考えています」
---------------------------------------
 
 素晴らしい。
 
>細胞は材料じゃない。"生き物"だ。
 そうですね。
 
 今後の発展に期待します。
 
 現在の医学は、盲人が象をさわって、
こんなものだと言っているような
ものではないかと、最近思う。

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エイズウイルスの細胞間感染の新たなメカニズムを解明

2016年1月18日
理化学研究所
熊本大学
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 理化学研究所(理研)統合生命医科学
研究センター粘膜システム研究グループの
大野博司グループディレクター、
環境資源科学研究センター
ケミカルバイオロジー研究グループの
長田裕之グループディレクターと
熊本大学エイズ学研究センター
・国際先端医学研究拠点施設
(鈴プロジェクト研究室)の鈴伸也教授
らの共同研究グループは、
エイズ(後天性免疫不全症候群)[1]の
原因ウイルスである「HIV-1[2]」が
細胞から細胞へと感染拡大する際の
新たなメカニズムを解明しました。
 
 細胞膜の細い管である
細胞膜ナノチューブ
(tunneling nanotube、TNT)は、
離れた2つの細胞同士を連結することで、
細胞間の素早い物質交換を可能とする
手段として知られています。
 
 大野グループディレクターらは
2009年に、M-Sec[3]という分子がTNTの
形成因子であることを発見しました注1)。
 
 HIV-1は、CD4という表面分子を持つ
Tリンパ球(CD4+Tリンパ球)[4]と
マクロファージ[5]という2種類の
免疫細胞に感染します。
 
 これらの免疫細胞の中で増殖した
新たなHIV-1は、未感染のCD4+T細胞や
マクロファージへと感染することで、
これらの免疫細胞の機能不全や減少を
引き起こし、最終的には感染者が
(あるいは個体が)免疫不全に陥ります。
 
 このようにHIV-1が感染拡大していく
経路には、一度、HIV-1が感染細胞の外に
出て周囲の未感染細胞に感染する経路
のほかに、TNTを介してHIV-1が
感染細胞から未感染細胞に移る経路が
知られていますが、そのメカニズムは
明らかにされていませんでした。
 
 共同研究グループは今回、HIV-1がTNT
の形成を促進することでTNTを介した
細胞間感染の効率を上げていること、
さらにTNTの形成を抑制する化合物
によりHIV-1の細胞間感染が約半分に
抑えられることを発見しました。
 
 TNTの形成を抑制する化合物を応用する
ことで、これまでの薬剤とは異なる
作用メカニズムに基づく新たな
抗エイズ薬の開発が期待できます。
 
 本研究は、米国の科学雑誌
『Journal of Immunology』に掲載
されるのに先立ち、オンライン版
(1月15日付け:日本時間1月16日)に
掲載されました。
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>TNTを介してHIV-1が感染細胞から
>未感染細胞に移る経路が知られています
>が、そのメカニズムは明らかにされて
>いませんでした。
 
 エイズは今や不治の病ではなくなり
ましたが、まだ未解明な部分が残って
いたのですね。
 
 エイズ治療薬については、
以前投稿したこの人が有名です。
熊本大学の人なので、今回の件にも
関連ありそうです。
 
 研究に終わりは無い。
 ということですね。

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2016年1月25日 (月)

神経難病・筋萎縮性側索硬化症の病原蛋白質を分解する新たな仕組みを発見 -ALSの新たな病態の発見と分子標的治療の可能性を開く-

2016年01月12日 京都大学研究成果
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 漆谷真 医学研究科准教授、
内田司 元同博士課程学生
(現洛和会音羽病院神経内科医師)、
伊東秀文 和歌山県立医科大学教授らの
グループは共同研究で、神経難病である
筋萎縮性側索硬化症の原因蛋白質の
異常構造を特異的に認識して
分解する仕組みと、その破綻が
オリゴデンドロサイトというグリア細胞の
病的封入体形成に関与している可能性を
見出しました。
 
 本研究成果は、英国科学誌
「Scientific Reports」誌に
掲載されました。
 
 
-----
研究者からのコメント
 
 オリゴデンドロサイトの機能異常は
近年ALS病態の重要な病態として
注目されており、VHL/CUL2の
調節異常の解明が今後の治療開発
における有望な治療標的として期待が
できます。
 
 また我々が特定した異常なTDP-43の
目印(246番グルタミン酸)は、
分子標的治療や診断プローブの開発
にも有用と考えています。
 
 
-----
概要
 
 筋萎縮性側索硬化症(ALS)は
最も重篤な神経難病の一つですが
病態は未だに不明で、根治的な治療法も
存在しません。
 
 しかし以前からALSの病巣に
異常凝集物が蓄積する現象は知られており、
近年TDP-43という蛋白質が主な成分と
判明したことから治療標的として
注目を浴びています。
 
 今回本研究グループは、
がん関連蛋白質von Hippel Lindau(VHL)
とCullin2(CUL2)からなる
ユビキチンリガーゼ複合体が、
ALSで出現する病的なTDP-43と結合し、
ユビキチン化とプロテアソームでの分解
を促進することを発見した。
 
 さらにその仕組みの破綻が
神経細胞周囲のグリア細胞である
オリゴデンドロサイトにおける
病的封入体形成に関与していることを
明らかにしました。
 
 オリゴデンドロサイトの機能異常は
近年ALS病態の重要な要素として
注目されており、VHL/CUL2の調節異常の
解明はALS病態の解明と治療開発への道
を開くものと期待ができます。
 
 
詳しい研究内容について
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>ALSの新たな病態の発見と分子標的治療
>の可能性を開く
 とのこと。
 
 この前投稿した、こちらとは
違う発見のようです。
 
 原因として想定できるものが、
少なく見積もって2つある、
ということかな?
 
 今後の進展に期待します。

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iPS細胞でヒトの耳の軟骨 作成に成功

2016年1月25日 NHK NEWSweb
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
動画があります。
 
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 iPS細胞を使って実物とほぼ同じ
大きさのヒトの耳の軟骨「耳介軟骨」を
作り出すことに東京大学などのグループ
が成功しました。
 
 iPS細胞を使って立体的な軟骨が
できたのは、初めてだということです。
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 iPS細胞を使用した再生医療
大分進歩して来ました。
 
>iPS細胞を使って立体的な軟骨が
>できたのは初めて
 だそうです。
 
 このやり方で本当に目的とする
軟骨組織が出来るかな?
 
 心配しても仕方がない。
 安全を確保しつつ、トライアル
アンドエラーを繰り返すしかない。
 
 今後の展開に期待します。

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扶氏医戒之略

2016年01月19日
Neurology 興味を持った「神経内科」論文
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
blog の紹介です。
 
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 日本の近代医学の祖といわれる
緒方洪庵が,ドイツ人医師フーフェランド
が書いた医師の心得を日本語訳したものが
『扶氏医戒乃略(ふしいかいのりゃく)』
である.
 
 扶氏とはフーフェランド
(ベルリン大学教授1762-1836)のことで,
その著書「Enchiridion Medicum」の
完訳を,洪庵は「扶氏経験遺訓」として
出版しているが,巻末にある
医者に対する戒めを12ヵ条に要約したもの
が「扶氏医戒之略」である.
 
 読みなおしても,ほとんどの項目は
違和感がなく,いまなお貴重な教え
となる(耳の痛いものが多く,
かつ10-12の具体的なシチュエーション
には驚く).
 
 その現代語訳をご紹介したい.
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 素晴らしい「医者に対する戒め」だと
思う。
 
 全ての医師にまじめに自分のものと
して欲しいものです。
 
 医師のあるべき姿は、今も昔も
変わらないですね。
 
 そうありたいと、願い努力する医師が
現在にもいて欲しい。いるはず。
 
 医学部で教えられているのかな?
 
 技術は当然大切だが、最も大切なのは、
心構えだと思う。

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2016年1月24日 (日)

生きた状態での生物の高解像度電子顕微鏡観察に成功

平成25年4月16日
科学技術振興機構(JST)
浜松医科大学
東北大学 原子分子材料科学高等研究機構
(AIMR)
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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ポイント
 
○生物は多様な環境に対応するために
 細胞外物質(機能性膜)で覆われて
 いる。
 
○細胞外物質やそれを模倣した薄い液膜
 に電子線などを照射することで、
 高真空中でも蒸発を防ぐ、より強力な
 「ナノ重合膜(ナノスーツ)」を発明。
 
○生きた状態のままで、電子顕微鏡による
 微細構造観察が実現可能になった。
 
 
-----
 JST 課題達成型基礎研究の一環
として、浜松医科大学の針山 孝彦 教授
は、東北大学 原子分子材料科学高等研究
機構の下村 政嗣 教授らと共同で、
高真空下でも生命を保護できる生体適合性
プラズマ重合注1)膜を発明し、
生きたままの状態で生物の高解像度な
電子顕微鏡観察に成功しました。
 
 生物の体表は、多様な環境に対応す
ために細胞外物質(ECS)注2)で
覆われています。
 
 しかし、電子顕微鏡観察で行われる
高真空下のような極限状態では、
細胞外物質は内部の物質の放出を抑制する
ことができず、体積が収縮し表面微細構造
は大きく変形してしまいます。
 
 そこで、できるだけ生きた状態に近い
微細構造を観察するため、これまでは
化学固定や試料の乾燥、金属蒸着などの
表面ハードコーティング処理を行い、
死んだ試料を観察していました。
 
 本研究グループは、ショウジョウバエや
ハチの幼虫など一部の生物がもつ
細胞外物質に電子線またはプラズマを照射
することで、高真空下でも生物内部に
含まれる気体や液体が奪われることを防ぐ
ナノ重合膜(ナノスーツ)が形成される
ことを明らかにしました(図1)。
 
 さらに、その細胞外物質に類似した
化学物質を塗布してナノスーツを形成
させると、生きたままで高分解能な
電子顕微鏡観察
(動画1、動画2、動画3)が可能に
なりました。
 
 今後は、これまで観察していた
死んだ生物の微細構造ではなく、
さまざまな生物を生きた状態で
本来の微細構造や運動を直接観察
できるようになり、生物のもつ未知の
生命現象や行動の解明が期待されます。
 
 本研究成果は、米国科学雑誌
「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」
のオンライン速報版で
2013年4月15日の週
(米国東部時間)に公開されます。
---------------------------------------
 
>生きた状態のままで、電子顕微鏡
>による微細構造観察が実現可能に
>なった。
 素晴らしいですね。
 
 信じられません。
 動画スゴイです。
 
>本手法を注意深く用い、多様な生物の
>生きた状態での微小領域での
>高分解能電子顕微鏡観察により、
>数多くの機能や微細構造を
>解明できれば、生物学、農学や医学
>などの生命科学分野での発展
>のみならず、生物模倣技術を
>はじめとする「ものづくり」の分野への
>著しい発展に大きく貢献するものと
>期待されます。
 
 大いに期待したい。
 今後の発展が楽しみです。

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2016年1月21日 (木)

地中に貯留した CO2を連続的にモニタリングする手法を開発~安全な CO2地中貯留による CO2の削減・温暖化防止に向けた試み~

2015/12/25 九州大学プレスリリース
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 九州大学カーボンニュートラル
・エネルギー国際研究所(I2CNER)の
池田達紀学術研究員、辻健准教授と、
東京大学の渡辺俊樹教授、
名古屋大学の山岡耕春教授らの
研究グループは、二酸化炭素(CO2)
地中貯留で、連続的に微小振動を
発振する装置(アクロス)(※1)を
利用して、貯留したCO2 を高い精度で
連続的にモニタリングする手法を
開発しました。
 
 CO2 地中貯留を行うことで、近未来的に
CO2 を大幅に削減することができる
と考えられています。
 
 一方で、万が一 CO2 が貯留層から漏洩
した場合、それを直ちに検出し、
貯留作業を止める必要があります。
 
 この装置によって発振された連続振動
を、地震計で記録し、特に表面波(※2)
と呼ばれる地震波に注目した解析を
行うことで、CO2 の漏洩を高い精度で
検出できることが分かりました。
 
 この手法により、比較的安価に
貯留した CO2をモニタリングすることが
でき、また、突然の CO2 の漏洩にも
対応できると考えられます。
 
 本研究成果は、2015 年 12 月 23 日
(水)に Elsevier 社の国際学術誌
「International Journal ofGreenhouse
Gas Control」のオンライン版で
公開されました。
---------------------------------------
 
>既に海外では、いくつかの
>CCS プロジェクトが実施されています。
 
>日本周辺にも CO2を貯留できる地層が
>あり、日本の総 CO2排出量の
>約 100 年分を貯留できるという
>試算もあります。
 
 とは言いながら、地震国なのに、
安全に貯留出来ると言う科学的根拠
を示して欲しいですね。
 
 CO2 を貯留するからには連続的に
モニタリング出来ることは必須だと
思いますが、それも出来ていなかった。
 
 今回の技術もまだ未完。
 
>北海道の苫小牧市で CO2 の
>地中貯留が、来年から予定されて
>います。
 
 安全であることの国民への説明は
なされているのでしょうか?
 
 ありました?
 
 必須の技術なのかも知れませんが
気になります。

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歯周病抑制の分子発見 治療に道

2016年1月21日 新潟日報モア
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 体内で分泌される「Del(デル)-1」
という分子が、歯周病の治療に有効
であることを新潟大大学院医歯学総合
研究科高度口腔(こうくう)機能教育
研究センターの前川知樹助教(34)
=免疫学=らの国際研究グループが
発見した。
 
 歯周病などの炎症反応を抑える上、
歯の骨を溶かしてしまう細胞の働きを
弱めることが分かった。
 
 この分子を体内で効率よく作る方法も
導き出した。
 
 前川助教は「副作用の心配を考えると、
体内で作られるDel-1で炎症と
骨破壊を抑えられるのは安全性の面で
意義が大きい」と話している。
 
 また、老化予防などに有効とされる
オメガ3脂肪酸などからできる
「レゾルビン」という化合物を投与すると、
体内でDel-1が多く作られることが
分かった。
 
 このようにDel-1の生成を誘導する
と、歯周病だけでなく、多発性硬化症、
強直性脊椎炎などの慢性炎症性疾患の
治療にも有効である可能性も実験で
示された。
 
 研究成果は英学術誌
「ネイチャー・コミュニケーションズ」、
米学術誌
「サイエンス・トランスレーショナル
・メディシン」で発表した。
---------------------------------------
 
 良さそうです。
 
>広島大大学院医歯薬保健学研究院の
>藤田剛准教授(歯周病態学)は
>「Del-1が歯周組織の炎症の制御と
>骨破壊の抑制という両面に、効果的に
>作用していることを解明した点が画期的
>だ」と評価。
>「歯周病はさまざまな疾患とも
>関連していることから、Del-1の
>誘導、制御を応用した歯周治療の開発は
>健康寿命の延伸に大きく貢献すると
>考えられる」と期待した。
 
 期待したい。

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OISTなど、海藻から抽出した高分子のカプセルで糖尿病治療に新たな道

2015/12/28 マイナビニュース
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 沖縄科学技術大学院大学(OIST)は
12月25日、糖尿病治療に新たな道筋を示す
海藻マイクロカプセルを開発したと
発表した。
 
 同成果は、沖縄科学技術大学院大学と
ワシントン大学、武漢理工大学の
研究グループによるもので、
12月25日付けの独科学誌
「Advanced Healthcare Materials」に
掲載された。
 
 1型糖尿病患者に対する、
インスリン摂取量を減らしインスリン投与
への依存を断ち切るための効果的な治療
として、膵臓にあるランゲルハンス島を
移植する手法がある。
 
 同手法では、大規模な外科手術を
必要とせず、局所麻酔ですむ場合が
ほとんどで、膵臓ごと移植する場合に
比べ、安価で安全な手術を行うことが
できる。
 
 しかし、現在はヒト同士の同種移植
しかできないため、移植に必要な
ランゲルハンス島の数は多くない。
 
 また、ランゲルハンス島の保存・輸送の
際には超低温凍結法が一般的に用いられる
が、細胞を冷却し続けると、細胞内部や
細胞と細胞の間にある水が凍結しはじめ、
氷晶を形成し、これが細胞膜を貫通して
細胞を物理的・機能的に破壊する
という問題がある。
 
 今回同研究グループは、微小液滴を
生成するマイクロ流体装置を用いて、
海藻から抽出した天然高分子
「アルギン酸塩」で作られた
ハイドロゲルカプセルでランゲルハンス島
を包み込み、凍結時の危険から保護する
手法を開発。
 
 同ハイドロゲルカプセルは多孔質の
微小構造が特徴で、カプセル内には
自由水、凍結結合水、不凍水といった
3種類の水が含まれている。
 
 とくに不凍水を多く含んだ
ハイドロゲルカプセルでは、細胞を氷晶に
よるダメージから守り、凍結防止剤の
使用を減らすことができる。
 
 同研究グループは、同ハイドロゲル
カプセルが実用化されれば、移植に必要な
臓器不足や、細胞の生存状態を個別に
確認できる容易で安全な評価方法の欠如
といったランゲルハンス島の移植
にともなう重要課題を解消することが
できると説明している。
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 良さそうです。
 
 ハイドロゲルカプセルが実用化されと
素晴らしいですね。
 
>1型糖尿病患者に対する
>ランゲルハンス島の移植にともなう
>重要課題を解消することができる。

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2016年1月20日 (水)

RNA がタンパク質の凝集を抑制し神経細胞毒性を低減する -筋萎縮性側索硬化症(ALS)の神経細胞死機構を解明-

2016/1/14 北海道大学プレスリリース
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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研究成果のポイント
 
・核タンパク質 TDP43 が切断された
 直後に細胞質へと移行することを
 直接的に見いだした。
 
・RNA 分子によってタンパク質の
 凝集形成が抑制されていることを発見。
 
・核内ではなく細胞質に存在する
 タンパク質の凝集が神経細胞死を
 誘導することを発見。
 
 
-----
研究成果の概要
 
 筋萎縮性側索硬化症(ALS)は,
進行性の神経変性疾患であり,
筋肉に指令を与える運動神経細胞が
特異的に変性・脱落します。
 
 ALS において,細胞内における
タンパク質封入体を形成する原因遺伝子
産物として TDP43 というタンパク質が
知られています。
 
 また ALS 患者の運動ニューロン内
にあるタンパク質封入体には,
この TDP43 のカルボキシル末端断片が
含まれることも知られています。
 
 本研究では,蛍光イメージング法及び
単一分子感度を有する蛍光相関分光法を
用いることで,TDP43が切断されると
速やかに核から細胞質へ移行することに
加え,TDP43 のカルボキシル末端断片の
一つである TDP25 の毒性を持つ
凝集体形成が RNA により抑制されている
ことを発見しました。
 
 さらに,この TDP25 の凝集体は
細胞質において細胞毒性を持つことが
示唆されました。
 
 この成果は,ALS 病態における
タンパク質の新たな凝集体及び
封入体形成経路を見いだしたものです。
 
 また,RNA が ALS病態解明並びに
進行抑制治療における重要なターゲット
であると考えられます。
 
 本研究の全ての成果は,
北海道大学大学院先端生命科学研究院
細胞機能科学分野(金城政孝教授)
において,北村 朗助教を中心として,
当該研究室において行われたものであり,
Scientific Reports誌に掲載されました。
 
 なお,本研究は,日本学術振興会科学
研究費助成事業(学術研究助成基金助成金)
基盤研究 C,若手研究 B,及び
国立研究開発法人日本医療研究開発機構
(AMED)医療分野研究成果展開事業
先端計測分析技術・機器開発プログラムの
助成により行われました。
---------------------------------------
 
 ALSにおける神経細胞死機構の一端を
解明することが出来たということですね。
 
 
>ALS 原因タンパク質の凝集体形成を
>抑制する RNA を今後見つけることが
>できれば,細胞内におけるタンパク質
>凝集体の生理的抑制機構を明らかに
>できると共に,当該配列を持つ
>RNA 分子が新たな ALS 進行抑制薬
>となる可能性が考えられます。
 と言うことです。
 
 今後の展開に期待しましょう。
 
 TDP-43は、
>最近ではTDP-43という蛋白が蓄積する
>脳の細胞病理像が知られており、
>運動ニューロン疾患である
>筋萎縮性側索硬化症
>(amyotrophic lateral sclerosis)や
>一部の前頭側頭葉変性症において、
>主に神経細胞に蓄積が認められています。
>これらはTDP-43プロテイノパチーと
>現時点では括られています。
 
 異常蛋白の凝集にはRNAがからんで
いる?
 
 ということは、認知症も、
脊髄小脳変性症も同様なメカニズム
が関与している可能性がある?

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がん生存率、10年後は58% 3.5万人追跡調査

2016年1月20日 朝日新聞デジタル
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 国立がん研究センターなどの
研究グループは19日、がん患者を
10年間追跡して集計した10年後の
生存率を初めて公表した。
 
 全てのがんの10年生存率は
58・2%で、5年生存率より
5ポイント近く低かった。
 
 胃や大腸では5年生存率と
ほとんど変わらない一方、乳房や肝臓は
5年後以降も下がり続けており、
部位別の傾向が浮き彫りとなった。
 
 研究グループは一般的な5年生存率の
ほか、より長期の分析を進めており、
全国規模の10年生存率が初めて
まとまった。
 
 がんと診断された場合、治療で
どのくらい生命を救えるかを示す
国の指標となる。
---------------------------------------
 
 全国規模の10年生存率が初めて
出ましたね。
 
 現実はしっかり把握しておく必要が
あります。
 
>胃や大腸では5年生存率と
>ほとんど変わらない一方、
>乳房や肝臓は5年後以降も
>下がり続けており、
>部位別の傾向が浮き彫りとなった。
 
 肝臓がんは悪いだろうと思って
いましたが乳がんがそんなに悪いとは
認識していませんでした。
 しかも悪くなり続けるとは、
 
 今回の調査は、
>治療を受けたのは約15年前。
>がんセンターの堀田知光理事長は
>「がん治療は進歩しており、
>今、治療を受けた人の10年生存率は
>さらに高まる」と話す。
 とは思います。
 
 分子標的薬もいろいろ出てきているし、
がん治療は進歩し続けているわけだから、
 
 参考リンク
  全がん協
  国立がん研究センター

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レーザーでトンネルコンクリートの健全性を高速で検査する

平成28年1月11日
国立研究開発法人日本原子力研究開発
機構
公益財団法人レーザー技術総合研究所
国立研究開発法人理化学研究所
国立研究開発法人科学技術振興機構
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
---------------------------------------
発表のポイント
 
・レーザーによるコンクリート内部の
 欠陥の検出速度を従来の50倍
 (0.5Hzから25Hz)に向上。
 
・今後、検出精度の詳細な検証・確認
 により、鉄道トンネルなどの
 安全性検査の高速化に道筋。
 
 
-----
 国立研究開発法人日本原子力研究開発
機構(以下、「原子力機構」)、
公益財団法人レーザー技術総合研究所
(以下、「レーザー総研」)、
国立研究開発法人理化学研究所
(以下、「理研」)の合同研究グループは、
コンクリート内部の外からは見えない
「ひび割れ」等の欠陥1)を
レーザーにより検出する
「レーザー欠陥検出法」2)と呼ばれる
技術を高速化し、従来の50倍の速さでの
欠陥の検出に成功しました。
 
 今後、実際のトンネルコンクリートで
想定される様々なタイプの欠陥の検出を
検証していくことで、従来の打音法3)
に代わる、遠隔・非接触の
トンネル安全性検査技術として
期待されます。
 
 トンネルコンクリート内部の欠陥は、
崩落事故などにつながる危険があるため、
確実に検出する必要がありますが、
従来の打音法では、検査速度が遅く、
膨大な数のトンネル検査には時間が
かかるうえに、接触式の検査であるため
検査員に危険も伴います。
 
 そこで高速・非接触な検査技術の
開発が望まれています。
 
 レーザーを用いた遠隔・非接触式の
トンネルコンクリート内部の欠陥検出法
である「レーザー欠陥検出法」では、
強いレーザー光を照射することで
表面に振動を与え、その振動を別の
レーザー光で詳細に調べることで、
コンクリート内部の欠陥を検出します。
 
 この方法の原理実証は、JR西日本と
レーザー総研によりなされていますが、
計測の速さが2秒間に1回に限られており、
更なる検査速度の向上が望まれて
いました。
 
 今回、合同研究グループは検査速度の
高速化に取り組み、原子力機構が主として
高速動作が可能な光増幅器4)を開発する
ことでレーザーの高速運転を可能とし、
レーザー総研が主としてガルバノ鏡5)を
利用した高速掃引機構の開発と
取得データ解析の高速化を行うことで、
コンクリート供試体の中の欠陥を、
従来の約50倍に相当する、1秒間に25回
(25ヘルツ)の速度で検出することに
世界で初めて成功しました。
 
 今後、実際のトンネルにおける様々な
タイプの欠陥が検出できることを
検証・確認していくことで、将来的には、
打音法に代わる遠隔・非接触の
トンネル安全性検査技術につながることが
期待されます。
 
 本研究成果は、平成28年1月10日の
レーザー学会第36回年次大会
(名城大学 天白キャンパス)において
口頭発表される予定です。
 
 なお、本研究は、内閣府戦略的
イノベーション創造プログラム(SIP)
の中のインフラ維持管理・更新
・マネジメント技術(藤野陽三PD)
研究開発課題名「レーザーを活用した
高性能・非破壊劣化インフラ診断技術の
研究開発」(研究責任者:緑川 克美
(理研 光量子工学研究領域 領域長))の
一部として国立研究開発法人科学技術振興
機構(JST)からの委託研究により
実施しました。
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 良いですね。
 
 従来の打音検査は個人差もあり、
非効率的な検査だと思っています。
 
 (人の感覚は素晴らしいものがあって
全てのものを遠隔・自動で出来るとは
思っていませんが、)
 
 以前、大々的に報道された中央自動車道
「笹子トンネル」事故のようなケースでも
検査可能なのかな? 良くわかりません。
 
 今回の検査法の詳細な検証・確認が
とれて良い結果が得られれば素晴らしい
と思います。
 
 老朽化した全てのトンネルを確実に検査
するのは事実上不可能だと思う。
 
 是非実用化して貰いたい。
 期待しています。
 
 老朽化しているのはトンネルに限らず、
橋、首都高速道路等いろいろある。
 
 高速検査法については積極的に研究して
貰いたいと思う。

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2016年1月19日 (火)

毒をもって毒を制す。ウイルスでがん退治の時代に!

2015-01-25
blog:マックンのメモ日記
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 がん細胞だけをウイルスに感染させて
殺す新しい治療法の開発が相次いでいます。
 
 鳥取大学は種痘用ウイルスで、
東京大学医科学研究所は
麻疹(はしか)ウイルスで、
それぞれ動物実験で効果を確かめた
そうです。
 
 いずれも正常な細胞には感染、
増殖しないように遺伝子を操作した
ウイルスを血管に注射します。
 
 この方法が副作用もなくがんを退治
できれば、手術、抗がん剤、放射線に
次ぐ新しい治療法に育つとみており、
人間での効果や安全性の確認を進める
としているのです。
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 がんウイルス療法良い方法だと思い
ます。
 
 このブログには東京大学医科学研究所
の甲斐知恵子教授の話しが載っていて
乳がんを対象にしているようですが、
私が以前紹介したものは同じ東京大学
医科学研究所 の藤堂具紀教授
(脳腫瘍外科)のものです。
リンクは以下、
 
 
 です。
 
>東大の藤堂教授らの所は
>ほぼ予定通り2009年に臨床試験を
>始めたようです。
 のようですが?
 
 分野が違うようなので、いろいろ
出てきても仕方がないのかも知れません
が甲斐知恵子教授の話しは初めてです。
 
 鳥取大学大学院医学系研究科
中村貴史准教授の研究へのリンクは
 です。
 
 肺がんや膵臓(すいぞう)がんを
ターゲットとしているようです。
 
 いろいろ出てきて心強いですが、
早く新しい治療法として認知されるように
なると良いですね。
 
 免疫療法と共に新しい治療法として
期待しています。

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「体内細菌は細胞数の10倍」はウソだった

2016.01.18 NATIONAL GEOGRAPHIC
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 人体は微生物のるつぼだ。
 
 何兆もの細菌がすみ、健康維持に
貢献している。
 
 その重要性はあまたの研究で明らかに
なっているが、一方で長年まことしやかに
語り継がれている言説がある。
 
 「人体に住む細菌の数は、
ヒトの細胞数の10倍」というものだ。
 
 しかし、新たに発表された推定値では、
体内の細胞と細菌は近い数であるという。
 
 論文投稿サーバー「BioRxiv」に
公開された論文によると、
イスラエル・ワイツマン科学研究所の
ロン・ミロ氏率いる3人の科学者チームは、
平均的な男性の体は30兆の細胞で
できており、約40兆の細菌が含まれる
ことを発見した。
 
 細菌の大半は、消化管内に生息して
いる。
 
 (参考記事:「細菌は40万Gの重力
でも生き延びる」)
 
 「10倍の言説は、都市伝説にありがちな
特徴をすべて備えています」と言うのは、
ノルウェー・ベルゲン大学の
オーレ・ビョルン・レクダル氏だ。
 
 根拠のない学術的主張が流布する過程
について研究しているレクダル氏は、
このように付け加えた。
 
 「非常に多くの著者が、読者に知識を
伝達する前に原典に当たって信頼性を
確認するという原則をないがしろに
しています」
(参考記事:特集「科学を疑う」)
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 そうですね。そんなものだと思う。
 
>「非常に多くの著者が、読者に
>知識を伝達する前に原典に当たって
>信頼性を確認するという原則を
>ないがしろにしています」
 困ったものですね。
 
 科学者というか有識者の言葉を
そのまま信じてしまうのが通例。
 
 科学者というものは凄く頑固で
他人の説を信じない人がおおい。
 
 信じないだけなら良いがつぶそうと
する。
 
 論理的に間違いを指摘するのなら
良いが、不十分な指摘をすることが
ある。
 これも、困ったもの。
 
 科学の進歩を妨害している。
 
 有識者の中にある程度存在するのは
事実。
 
 正しいものはいずれ正しいとなるの
ですが、時間がかかる。
 だから判断は少し時間をかけないと
いけないのだが、今回の話しは時間が
かかりすぎ?
 
 それほど重要な話しではないので
こんなものかな?
 
 一般人は何を信じて良いのか困って
しまう。

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ディープラーニング 最先端の人工知能アルゴリズム

2016年1月8日 ScienceNews
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
動画です。
 
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 急速に普及する人工知能を支える技術
のひとつが「ディープラーニング」。
 
 人間が細かく-ルールを決めることなく、
自動的に学習し"賢く"なっていく
新しい人工知能技術が社会を大きく
変えようとしています。
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 人工知能、「ディープラーニング」
面白いです。
 
 これからの発展どうなって行くので
しょうか?
 
 期待したいですね。
 且つ、人の役に立つものであって欲しい
です。
 
 SFでは良く人工知能に支配される的な
話しがおおいですよね。

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2016年1月18日 (月)

「死の谷」に挑む武田薬品…製薬業界の悪習・古い体質さえも変えるiPS細胞の再生力 「メイドインジャパン」の創薬

2015.12.28 産経WEST
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 「死の谷」と呼ばれてきた
日本の製薬業界の悪習を武田薬品工業が
変える。
 
 「死の谷」とは、大学の優れた新発見を
製品化できずに腐らせてしまう
制度的問題を意味する。
 
 武田は人工多能性幹細胞(iPS細胞)
を使ったがんや糖尿病などの再生医療の
実現に向け、ノーベル医学・生理学賞を
受賞した山中伸弥教授が率いる
京都大iPS細胞研究所のスタッフらを
抱え込んだ研究機関を神奈川県に設置。
 
 創薬で欧米勢が圧倒的な強みを持つ中、
アカデミズムと企業の垣根を壊し、
「メイド・イン・ジャパン」の再生医療の
確立を目指す。(阿部佐知子)
 
 武田と京大iPS細胞研究所は
平成27年12月15日、
武田の湘南研究所(神奈川県藤沢市)で、
がんや糖尿病、心不全など6つの疾患で
iPS細胞を使った新薬開発や再生医療の
研究をスタートしたと発表した。
 
 「大学で論文は書けるが、患者に
(研究成果が)届かない。
 
 研究者が(製薬)企業に入ることで、
臨床応用という世界に飛び込んでいく
すばらしい舞台だ」
 
 会見した山中教授は、両者の提携
についてこう意義を語った。 
 
 開発費用のほか、大学研究を医療に
つなぐ橋渡し役の不在が原因で起きる。
 
 新薬創出で世界1位の米国では、
大学などの研究機関が由来のものが
6割をしめるが、日本では2割以下
といわれている。
 
 今回の提携が成功すれば、
「死の谷を一足飛びに乗り越える」
(山中教授)といい、日本の弱点を
克服できるモデルケースになりえる。
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 今回の提携、上手く行くと良いですね。
 
 簡単には、行かないと思うけれど、
先例を作って下さい。
 
 大いに期待しています。

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ヒトiPS細胞から効率よく気道上皮細胞を分化誘導 -気道の再生や難病の治療薬開発に向けた大きな一歩-

2015年12月25日 京都大学 研究成果
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 三嶋理晃 医学研究科教授の
研究グループは、月田早智子 大阪大学
生命機能研究科/医学系研究科教授の
研究グループと共同研究を行い、
世界で初めて、ヒトiPS細胞から
気道繊毛上皮細胞を含む気道上皮細胞を
効率よく分化させる方法を確立して
繊毛の動きが機能的であることを
示しました。
 
 この研究成果は2015年12月24日正午
(アメリカ東部時間)に
「Stem Cell Reports」のオンライン版
で公開されました。
 
 
-----
研究者からのコメント
 
 ヒトiPS細胞を効率よく気道上皮細胞に
分化させる方法を確立することが
できました。
 
 培養室で生まれた気道繊毛上皮細胞が
体の中と同じように振動し、粘液を動かす
能力を持つことが分かりました。
 
 この研究を肺の難病を治療する研究に
役立てていきたいと思います。
 
 
詳しい研究内容について
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 又、新しい細胞を作ることが出来る
ようになりました。
 
>粘液繊毛クリアランスの異常は、
>COPD、気管支喘息、気管支拡張症、
>嚢胞性線維症、原発性繊毛機能不全症
>などのさまざまな呼吸器疾患で
>引き起こされる病態であり、
>ヒトiPS細胞から気道上皮細胞を
>効率よく分化させる技術が確立した
>ことで、これらの病態解明や
>創薬の研究が大きく前進することが
>期待されます。
 
 iPS細胞素晴らしい。
 
 大いに期待したい。

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2016年1月17日 (日)

再生医療用の移植細胞中に混在するがん細胞を超高感度に検出する方法を開発―正常細胞中に1000万分の1の割合で混入するがん細胞の検出に成功―

2016年1月15日
国立医薬品食品衛生研究所
国立研究開発法人日本医療研究開発機構
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 国立医薬品食品衛生研究所は、
日本医療研究開発機構(AMED)
および先端医療振興財団との共同研究
により、再生医療用の移植細胞の製造中に
混入または発生するがん化のリスクを持つ
悪性形質転換細胞(がん細胞)を超高感度
に検出する方法「デジタル軟寒天コロニー
形成試験法」を開発しました。
 
 そして、この試験法を用い、
正常細胞中に1000万分の1の割合で
混入するがん細胞を検出することに
成功しました。
 
 本試験法は、再生医療用の移植細胞の
製造工程管理において、有害不純物
としてのがん細胞の混入を否定する試験
として有用であり、
製品の品質・安全性の確保に資することが
期待されます。
 
 この研究は国立医薬品食品衛生研究所
再生・細胞医療製品部の佐藤陽治部長と
AMEDリサーチ・レジデントの草川森士博士
を中心としたグループによって
進められました。
 
 本研究成果は、英国科学雑誌
“Scientific Reports”に
2015年12月8日10時(日本時間12月8日19時)
にオンライン掲載されました。
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>従来の手法と比べ1万倍向上させた
>世界最高感度の検出力
>(0.00001%混入細胞を検出)をもって
>正常細胞中のがん細胞の混入を評価する
>ことが可能となりました。
 
>また、大量の細胞からなる製品の評価
>にも適用可能な本試験法は、
>再生医療用の移植細胞の品質・安全性の
>確保に大きく貢献できると期待されます。
 
>(なお、デジタル軟寒天コロニー形成
>試験では正常細胞中に混在する
>未分化iPS/ES細胞
>(←がん細胞ではない)
>の検出はできない点、ご注意ください)
 
 ちょっと疑問符がつきますが、
これで「がん」になる確立は
殆どなくなったと思って良いのかな?
 
 さらに安全な再生医療の実現に
期待しています。

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マラリアはどうやって免疫システムを騙しているか?

2016-01-15 沖縄科学技術大学院大学
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 熱帯熱マラリアの病原体である
マラリア原虫(P. falciparum)の
ひとつのタンパク質と、それに対して
感染初期段階の生体防御反応を担う
抗体分子が結合した三次元構造が
沖縄科学技術大学院大学(OIST)の
研究により明らかになりました。
 
 米科学誌Cell Reportsに掲載された
今回の研究成果は、同大学の
構造細胞生物学ユニットを率いる
ウルフ・スコグランド教授らによるもの
で、抗マラリア薬の開発に向けて
有用な知見をもたらすことが
期待されます。
 
 熱帯熱マラリアはマラリア原虫を
媒介するハマダラカ(Anopheles属)
という蚊に刺されることによって
ヒトに感染します。
 
 マラリア原虫はヒトの体内に入ると
すぐに肝臓に侵入し、そこで発育したあと
赤血球に感染します。
 
 やがて感染した赤血球から出て、
別の赤血球へと感染を広げながら
存続しています。
 
 マラリア病原体には、その感染力を
高めるための戦略の1つとして、
「ロゼット形成」というものがあります。
 
 これは、感染赤血球を正常赤血球が
囲んで花びら状の配列を形成するという
ものです。
 
 中央の赤血球に寄生したマラリア原虫が
周囲に引き寄せられた正常赤血球を容易に
感染できるため、感染効率が高まります。
 
 ロゼット形成はマラリアの重篤化と
高熱の発症を引き起こします。
 
 細い血管ではロゼット状の感染赤血球は
毛細血管の内壁に付着し、血液の流れを
妨げるため、高熱を発します。
 
 幼児や高齢者では毛細血管内壁が薄い
ため、マラリアに感染すると特に重篤化
する恐れがあります。
 
 ロゼット形成に重要な役割を担っている
のが、熱帯熱マラリア原虫
赤血球膜タンパク質(PfEMP1)です。
 
 PfEMP1タンパク質は感染赤血球の表面に
発現し、感染初期の生体防御機能を担う
抗体の1つであるIgM抗体を巧みに操ります。
 
 IgM抗体は病原体または感染細胞に
結合すると、補体系の様なほかの
免疫分子を呼び寄せて補強します。
 
 OISTの研究員らは、IgM抗体が1~2個の
PfEMP1タンパク質に結合し、感染細胞の
表面にブーケ状の結合体を形成する様子を
可視化しました。
 
 マラリア原虫はブーケ状に形成された
IgM抗体をうまく利用し、より多くの
赤血球を周囲に引き寄せロゼット形成を
加速させます。
 
 さらに、ブーケ中に取り込まれた
IgM抗体は補体系と結合することができず、
感染細胞を攻撃することができません。
 
 「PfEMP1タンパク質とIgM抗体は
マジックテープのように絶妙な結合強度で
絡み合い、免疫システムを巧みに
操っています」と、スコグランド教授は
説明します。
 
 OISTの研究チームが用いる
三次元可視化技術により、
これらタンパク質分子の構造変化を
動的に観察することができます。
 
 スコグランド教授は、「PfEMP1は
アルファベットのCの形をした堅固な
タンパク質構造であることが
分かりました。
 
 この堅固な構造こそが重要なのです。
 
 もし柔軟な構造であったら
うまく機能しないでしょう。
 
 一方、IgMは、拡張形、鐘形、カメ形
という三種の形態をとることが
分かりました。」と、
本研究成果の意義を強調しています。
 
 今回明らかになったPfEMP1タンパク質と
IgM免疫複合体の立体構造は、
患者に苦痛を与えることなく感染赤血球の
ロゼットを破壊・排除を可能にする
抗マラリア薬物療法の開発に役立つこと
が期待されています。
 
詳細は下記リンクをどうぞ、
プレスリリース(PDF) 
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>国際保健機関(WHO)の
>『World Malaria Report 2015
>(世界マラリアレポート 2015)』
>によると、
>2015 年の世界のマラリア罹患者数は
>およそ 2 億 1400 万人、
>マラリアによる死亡者数は
>およそ 43 万 8000 人と推計されて
>おり、マラリアとの戦いはまだまだ
>続いています。
 そうなんですね。
 
>今回明らかになったPfEMP1タンパク質と
>IgM免疫複合体の立体構造は、
>患者に苦痛を与えることなく
>感染赤血球のロゼットを破壊・排除を
>可能にする抗マラリア薬物療法の
>開発に役立つことが期待されています。
 
 期待したいと思います。
 
 参考資料です。
モダンメディア 57巻11号
2011 「話題の感染症」

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2016年1月16日 (土)

一方向透明現象を発見

2015/12/22
東京大学大学院 新領域創成科学研究科
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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発表のポイント
 
◆メタホウ酸銅(注1)という物質が、
 ある方向に進む赤外光に対して
 透明なのに対して、逆方向に進む
 同じ波長の光に対して不透明である
 という現象を発見した。
 
◆これまで、いかなる物質でも、
 このような一方向透明現象が観測された
 例はなかった。
 
◆今回発見された一方向透明現象は
 低温強磁場下での現象であるが、
 今後、室温で実現すれば、光学素子
 への応用が期待される。
 
 
-----
発表概要
 
 東京大学大学院新領域創成科学研究科の
豊田新悟大学院生らは、
東京大学物性研究所、
東北大学金属材料研究所と共同で、
メタホウ酸銅という青色の結晶が、
ある向きに進む赤外光に対して透明
なのに対して、
逆向きに進む同じ波長の光に対して
不透明であることを発見しました。
 
 通常、ある波長をもった光が物質中の
ある向きに透過できれば、
逆向きにも透過することができます。
 
 より一般的には、一つの物質中を
互いに逆向きに進む同じ波長の一対の光は
同じ割合だけ吸収されます。
 
 しかし、近年、この一対の光の吸収に
差が生じる場合が見いだされました。
 
 これを方向二色性と呼びます。
 
 これまで発見された中では
メタホウ酸銅の方向二色性が最も大きく、
一対の光の吸収の強さの比が最大で3倍
でした。
 
 これを無限大にしたものが
一方向透明現象です(図)。
 
 本研究グループは、強い磁場のもとで
一方向透明現象が生じることを
理論的に予測し、東京大学物性研究所
附属国際超強磁場科学研究施設との
共同研究の結果、観測に成功しました。
 
 本研究成果により発見した
一方向透明現象は、低温強磁場下という
極端な条件下で生じることから、
このまま応用にはつながりません。
 
 しかし、今後の研究の進展によって、
光を一方向だけに透過させる
マジックフィルターなどの光学素子を
可能にする技術となることが
期待されます。
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 不思議な現象があるのですね。
 
 このままでは、極端な条件下という
ことなので、応用には繋がらないよう
ですが、
 
>今後の研究の進展によって、
>光を一方向だけに透過させる
>マジックフィルターなどの光学素子を
>可能にする技術となることが
>期待されます。
 
 出来れば面白いですね。
 期待しましょう。

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リハビリテーションは脳の配線を変え、機能の回復を導く―脳卒中後の麻痺肢の集中使用による運動野-赤核路の増強は、運動機能の回復と因果関係を有する―

平成28年1月6日
自然科学研究機構 生理学研究所
名古屋市立大学
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 今回、自然科学研究機構 生理学研究所
の伊佐正教授および名古屋市立大学の
飛田秀樹教授および石田章真助教は、
脳出血後の集中リハビリテーションによる
神経回路(運動野-赤核路)の変化が、
運動機能の回復に結びつく事を明らかに
しました。
 
 本研究結果は、
Journal of Neuroscience誌
(2016年1月13日号)に掲載されます。
 
 
-----
概要
 
 脳卒中後のリハビリテーションは
運動機能の回復にとって重要です。
 
 これまでに、脳卒中後に集中的に
リハビリテーションを行うことで、
神経細胞の突起の伸びが良くなる事
などが報告されていました。
 
 しかし、リハビリテーションによる
神経回路の変化と運動機能の回復との間に
因果関係があるかに関しては解明されて
いませんでした。
 
 今回、自然科学研究機構 生理学研究所
の伊佐正教授と名古屋市立大学大学院
医学系研究科の飛田秀樹教授および
石田章真助教を中心とする共同研究チーム
は、脳出血を生じさせたラットに
集中的なリハビリテーションを実施させる
事で、運動機能を司る大脳皮質の
「運動野」*用語1から進化的に
古い部位である脳幹の「赤核」*用語2
へと伸びる軸索が増加し、この神経回路の
強化が運動機能の回復に必要である事を、
最先端のウィルスベクター*用語3による
神経回路操作技術
(ウィルスベクター二重感染法*用語4)
を駆使して証明しました。
 
 この研究結果は、脳損傷後の
リハビリテーションの作用メカニズムの
一端を示すものであり、より効果的な
リハビリテーション法の開発に寄与する
ものと考えられます。
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 少しづつですが、リハビリテーション
による神経回路の変化と運動機能の回復
との間に因果関係があることが証明されて
来ています。
 
>この研究結果は、脳損傷後の
>リハビリテーションの作用メカニズムの
>一端を示すものであり、より効果的な
>リハビリテーション法の開発に寄与する
>ものと考えられます。
 
 脳卒中などで失われた機能の回復手段
として、リハビリテーションの位置づけ
には大きなものがあります。
 
 おおいに期待したいと思います。

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新しい脳の捉え方 ―コネクトーム・脳透明化・次世代スパコン―

2016年01月16日
Neurology 興味を持った「神経内科」論文
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
 大変興味深い話しです。
>「脳の回路や活動」を直接見ることが
>できれば,脳や疾患の理解が変わる
>のではないだろうか?
 そうですね。
 
>コネクトームを解析することで、
>「人間とは何か」「わたしとは何者か」
>に答えをもたらす可能性がある.
 とのこと。
 
 本当に可能なのかどうかはさだかでは
ありませんが、出来たら素晴らしいこと
ですね。
 
 技術は発達し続けているのでいつかは
可能になるかもしれません。
 
 脳神経疾患の治療にも役立つかも
知れません。
 
 今後の発展に期待します。

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2016年1月15日 (金)

カエルではじめて機能的な関節の再生に成功

2015年12月22日 京都大学
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 堤璃水 日本学術振興会特別研究員
(理学研究科)、阿形清和 理学研究科教授
は、山田重人 医学研究科教授との共同研究
で、これまで関節を再生することが
できないとされてきたカエルにおいて、
はじめて機能的な関節の再生を
引き起こすことに成功しました。
 
 この発見により、哺乳類においても
機能的な関節再生の実現に向けて
新たな知見がもたらされました。
 
 イモリとカエルは同じ両生類に
属しますが、イモリは変態後も関節再生能
を維持できるのに対し、カエルは変態する
と関節の再生能力を失うことが知られて
いました。
 
 今回の研究ではイモリの関節再生で
見出された新たな再生原理
「残存部と再生部の組織の相互作用」を
意図的に起させるという新しい発想で、
はじめて変態後のカエルにおける
機能的な関節再生に成功しました。
 
 この発想を応用することで、将来ヒトを
含む哺乳類においても関節再生を実現する
ことができるようになるかもしれません。
 
 本研究成果は、米国科学誌
「Regeneration」誌に公開されました。
 
 
-----
研究者からのコメント
 
 われわれは、プラナリアやイモリ
といった「再生能力の高い動物に
再生の原理を学ぶ」ことを行っています。
 
 基礎研究ではありますが、再生医療の
実現に向けた新たな知見をもたらすものと
考えています。
 
 プラナリアの再生からは、多能性幹細胞
をどのように操作すれば三次元構造を
もった脳や咽頭を再生できるかを学び
ました。
 
 プラナリアでは、多能性幹細胞に
番地(位置情報と呼ばれる)を与えること
で、すなわち座標を作ることで
三次元構造が作られることを学びました
(Umesono et al., Nature 2013)。
 
 イモリの関節再生からは、残存部と
再生部との間での組織間調和作用によって、
整合性のとれた三次元構造を再生できる
ことを明らかにしました
(Tsutsumi et al., Regeneration 2015)。
 
 そして今回、カエルで組織間調和作用を
機能させれば、骨の構造のみならず
上腕の筋肉が下腕に伸びて腱を形成する
ことも可能であることを示しました。
 
 この発見は将来の再生医療に
大きく貢献するものと期待しています。
 
 なぜなら、iPS細胞などから作った
三次元構造物を傷んだ部分に移植する際、
移植したものが、残存部と整合性のある
構造物として生着する必要があるからです。
 
 移植したものがホストとは別の構造物
にならないようにするには
どうしたら良いか、そのヒントは今回の
発見から得られるのです。
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 素晴らしい研究だと思います。
 
>プラナリアの再生からは、多能性幹細胞
>をどのように操作すれば三次元構造を
>もった脳や咽頭を再生できるかを
>学びました。
 良いですね。
 
 学ぶべき手本はあるはずです。
 
 今後の研究に期待したい。

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名古屋大、他の細胞との相互作用なしで記憶を形成できる単一神経細胞を発見

2015/12/28 マイナビニュース
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 名古屋大学と日本医療研究開発機構は
12月25日、従来の定説とは異なる
新規の記憶メカニズムを発見したと
発表した。
 
 同成果は、名古屋大学大学院
理学研究科 森郁恵 教授と
同大学院 医学系研究科 貝淵弘三 教授
らの研究グループによるもので、
12月24日付けの米科学誌「Cell Reports」
に掲載された。
 
 記憶・学習の成立機構にはさまざまな
仮説があるが現在では、神経回路網内で
シナプス伝達効率が変化する
「シナプスの可塑的変化」によって
成り立つとするシナプス説が最も有力と
なっている。
 
 同研究グループは、一定の温度で
餌の存在する条件下で飼育された
線虫の個体が餌のない温度勾配上で、
過去に体験した飼育温度へ移動する
「温度走性行動」をモデル系として
研究を行ってきた。
 
 これまでに、この行動をつかさどる
神経回路が同定されており、その回路の
最も上流に位置するのが、温度受容細胞
である「AFDニューロン」であることが
わかっている。
 
 また、15℃で飼育した線虫の
AFDニューロンは、15℃付近の環境に
線虫がいるとき応答し、25℃で飼育した
線虫のAFDニューロンは、25℃付近の
環境に線虫がいるとき応答する。
 
 このことから、AFDニューロンは温度を
感知するだけでなく、感知した温度を
自身で記憶している可能性が示唆されて
いた。
 
 そこで今回の研究では、神経活動の指標
である細胞内カルシウムイオン濃度の変化
に応じて蛍光強度が変化する
カルシウムセンサー分子がAFDニューロン
で特異的に働く線虫系統を確立。
 
 その系統の個体群から胚細胞を単離して
AFDニューロンの初代培養系を確立した。
 
 この初代培養AFDニューロンが培養温度を
記憶するかどうかをカルシウムイメージング
で検証したところ、培養温度依存的な
温度応答が観察されたという。
 
 この結果は、AFDニューロンにおける
記憶形成は、ほかの細胞との相互作用を
必要としないことを示しており、
同研究グループは、これまでの
記憶・学習のパラダイムに
まったく新しい視点を与えるものである
としている。
 
 詳細は下記リンクを、
---------------------------------------
 
 又、定説の書き換えですね。
 
 高等生物とそれ以外では記憶の仕組みが
違う可能性があると言っているのかな?
 
 今のところ高等生物でこう言う記憶の
仕組みは発見されていない訳ですから、
 
 今後の発展を見守りたいと思います。
 興味深い話しですね。

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ピロリ菌由来病原タンパク質CagAを全身に運ぶ小胞を発見~ピロリ菌感染による非消化器疾患の発症メカニズムの解明へ~

平成28年1月7日
京都大学
科学技術振興機構(JST)
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
---------------------------------------
ポイント
 
○ピロリ菌感染胃がん患者の血液中に
 存在する小胞(エクソソーム)に
 ピロリ菌が持つ病原タンパク質
 CagAが含まれることを初めて
 明らかにした。
 
○CagAはエクソソームとして血液を
 通して全身に運ばれ、
 心疾患や血液疾患、神経疾患など
 胃以外でも疾患を発症させる
 可能性があることを見いだした。
 
○胃でのピロリ菌感染が胃がん以外の
 全身疾患を引き起こすメカニズムの
 解明の糸口となることが期待される。
 
 
-----
 JST戦略的創造研究推進事業
において、京都大学 大学院工学研究科の
秋吉 一成 教授らの研究グループは、
ピロリ菌注1)の病原タンパク質
CagA注2)が細胞外小胞エクソソーム
注3)に含まれることを初めて
明らかにし、血流に乗って全身に運ばれる
ことを見いだしました。
 
 ピロリ菌に感染するとCagAが
胃上皮細胞内の分子と結合し、がん化を
促進することが知られています。
 
 最近の研究では、ピロリ菌感染は
心疾患や血液疾患、神経疾患などの
胃粘膜病変以外のさまざまな全身疾患の
発症に関わることが示唆されていますが、
そのメカニズムは明らかになって
いません。
 
 研究グループはピロリ菌感染胃がん患者
の血液中に存在する150ナノメートル
程度の大きさのエクソソームに
CagAが含まれることを発見し、
CagAを発現する胃上皮細胞から
CagAを含むエクソソームが分泌
されていることが分かりました。
 
 さらに、このエクソソームは
他の細胞内に入って生物活性を発揮する
ことを明らかにしました。
 
 近年、細菌やウイルス、寄生虫による
感染症で、微生物由来の病原因子が
エクソソームによって運ばれるという
報告があり、感染症とエクソソームの
関係が注目されています。
 
 本成果は、エクソソームがCagAを
輸送する生体由来の運び屋として
機能することを明らかにし、
胃でのピロリ菌感染が全身で疾患を
引き起こすメカニズムの解明の糸口
となることが期待されます。
 
 本研究は、東京大学 大学院医学系
研究科の畠山 昌則 教授、神戸大学
大学院医学系研究科の東 健 教授、
公益財団法人がん研究会の植田 幸嗣
グループリーダーとの共同で行った
もので、英国のオンライン科学雑誌
「Scientific
 Reports」で1月7日(英国時間)
に公開されます。
---------------------------------------
 
 ピロリ菌問題ですね。
 
>世界の総人口の約半数はピロリ菌に
>感染しているといわれ、日本人でも
>年齢が上がるにつれて感染率が高まる
>ことが知られています。
 
>中でも、病原タンパク質CagA
>(以下、CagA)を持つピロリ菌
>(CagA陽性ピロリ菌)に
>感染すると、胃がんを始めとする
>胃粘膜病変を発症することが
>分かっています。
 
>日本人が感染しているピロリ菌の
>ほぼ100%はCagA陽性ピロリ菌
>であると認められています。
 
 CagA陽性ピロリ菌の除菌が必要
なんですね。
 
 ただ、その前に胃カメラによる胃炎の
確認が必須のようで、なんとかならない
のでしょうか?
 
 個人的な問題なのかも知れませんが、
私は苦しくて(吐き気が半端ない)
胃カメラによる検診は拒否しています。
 
 今まで問題なかったのだからこれからも
多分問題は起こらないはずとは思うが、
 悩ましいな~

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2016年1月14日 (木)

肝がん再発予防薬の作用メカニズムを解明-非環式レチノイドはタンパク質架橋酵素の核移行を制御する-

2016年1月8日
理化学研究所
東京医科歯科大学
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 理化学研究所(理研)ライフサイエンス
技術基盤研究センター微量シグナル制御
技術開発特別ユニットの小嶋聡一
特別ユニットリーダー
(東京医科歯科大学大学院教授)、
ラジャン・シュレスタ国際プログラム
・アソシエイト(研究当時)
(東京医科歯科大学大学院博士課程)と、
今本細胞核機能研究室の今本尚子主任
研究員、東京医科歯科大学生体材料工学
研究所の影近弘之教授らの
共同研究グループ※は、肝がんの再発を
予防する世界初の薬として期待され、
治験[1]が進められている
「非環式レチノイド[2]
(一般名:ペレチノイン)」が、
選択的に肝がん細胞の細胞死を引き起こす
分子メカニズムを明らかにしました。
 
 肝がん(肝臓がん)は、外科的切除
などで治療した後も再発する確率が高く、
極めて予後不良の疾患です。
 
 肝がん細胞を選択的に死滅させる
非環式レチノイドは再発リスクを20%以下
に抑える効果があり、肝がん再発予防薬
として、現在、第Ⅲ相臨床試験[1]が
行われています。
 
 小嶋特別ユニットリーダーらは
2011年、非環式レチノイドが肝がん細胞に
特異的に作用し、通常は細胞質に存在する
タンパク質架橋酵素
「トランスグルタミナーゼ(TG2)[3]」の
細胞核への局在を引き起こし、
細胞核で働く転写因子Sp1[4]を過度に
架橋することを発見しました。
 
 その結果、がん細胞の生存に必須な
増殖因子受容体遺伝子の発現が抑制され、
肝がん細胞が死滅することを報告しました。
 
 しかし、非環式レチノイドが
どのようなメカニズムで、TG2の核局在を
誘導するのかは不明でした。
 
 共同研究グループは、TG2を構成する
4つのドメイン(領域)のうち、
3番目のドメインに核内移行シグナル[5]、
4番目のドメインに核外移行シグナル[5]が
存在することを見出しました。
 
 さらに、非環式レチノイドはTG2に
直接作用し、TG2と核内移行の
運び屋タンパク質であるインポーチンとの
複合体形成を約2倍に高めることで、
がん細胞においてTG2の核局在を
引き起こすことを発見しました。
 
 正常細胞においてTG2が細胞核に
局在することは、肝障害や神経変性疾患
などの病態増悪の原因になることが
知られています。
 
 今回の発見は、TG2の核局在を
標的としたこれら疾患の新しい薬剤開発
につながる可能性があります。
 
 本研究は、日本学術振興会の
Core-to-Coreプログラム
「難治疾患に対する分子標的薬創製
のための国際共同研究拠点の構築」
(代表:東京医科歯科大学生体材料工学
研究所 影近教授)および文部科学省
科学研究費補助金の支援のもとに
行われました。
 
 成果は、英国の科学雑誌
『Cell Death & Disease』オンライン版
(12月3日付け)に掲載されました。
---------------------------------------
 
 今回の報告は、現在行われている
第Ⅲ相臨床試験の理論的な補強に
なりますね。
 
 良い結果がでることを祈っています。
 
 さらに、
>今回の成果は、TG2の核移行の制御が、
>抗がん剤の新たな標的となることを
>示唆します。
>TG2の核移行をより特異的に、
>より効率良く促進する作用を持つ
>分子の探索により、がん細胞を
>死滅させる抗がん剤の開発が
>期待できます。
 
 期待したい。

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世界初の超伝導技術を用いた重粒子線がん治療用の回転ガントリーが完成

平成28年1月8日
国立研究開発法人 放射線医学総合研究所
株式会社 東芝
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
---------------------------------------
 重粒子線治療装置の一部である加速器や
回転ガントリーは、大きな常伝導磁石を
用いて高磁場を発生させて炭素イオンの
粒子線を輸送・制御するため、
装置が非常に大型となるのが課題でした。
 
 そこで超伝導磁石を採用することで、
従来の回転ガントリー(ドイツの重粒子線
回転ガントリーは全長25m)と比べ、
大幅な小型化・軽量化を実現しました。
 
 超伝導電磁石を円筒形の回転体に
搭載した本ガントリーは、
直径11m、長さ13mです。(図1)。
 
 本ガントリーは回転体を回すことで
どの角度からでも重粒子線を
ピンポイントに照射できるので、
従来のように治療台を傾ける必要が
ありません。
 
 また、脊髄や神経などの重要器官を
避けて細かく角度を調節し、
多方向から照射することで、
腫瘍への線量をさらに集中することが
可能です。
 
 治療時の患者の負担を軽減するだけ
でなく、治療後の障害や副作用の
更なる低減が期待でき、
より患者にとって優しい治療が
実現できます。
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>回転体を回すことでどの角度からでも
>重粒子線をピンポイントに照射できる。
 
 良さそうですが、大幅な小型化・軽量化
を実現したとは言いながら、すごく
大がかりな装置ですね。
 
 3次元スキャニング照射も出来るとの
ことで、治療の適用範囲は広がった
ようで素晴らしいと思いますが、
使用料金は高額なんでしょうね。
 
 今は保険適用外でしょうし、適用に
なったとしても保険財政を圧迫する。
 
 さらに経済的な装置の開発に期待
したい。
 
 誰でも使用可能な装置になるのが
理想。

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タウを標的とした Rember

「介護時々放射能」と言うblogです。
 
>主にアルツハイマー薬について
>書こうと思っています。
 とのこと。
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
 なかなか興味深いblogのように
思います。
 
 凄く詳しく調べている。
 参考になると思います。
 
 いろいろリンクをたどってみると
知らなかったことがいろいろ見えて
来ます。
 
 最後の方にある
>仮にこのLMTXR が駄目でも、
>これからやっとタウを標的とした新薬が
>幾つか、治験を開始する時期に
>差し掛かって来ています。
 
>全てのアルツハイマー病患者
>というわけには行かないかも
>知れないけれど、
>特定の症状に対しては有効な薬剤が
>開発される可能性が少しは見えて来た
>ような気がします。
 そんな時期なんです。
 
 さらに、
 
>アミロイド-β、タウ、αシヌクレイン、
>TDP-43 は全く無関係というわけでは
>ないようです。
 
 と言っているように他の神経変性疾患
にも展開が期待されます。
 
 ちなみに、αシヌクレインは
多系統萎縮症に関連しているようです。
 
 関連の詳細は下記リンクをどうぞ、
東京都医学研・脳神経病理データベース

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2016年1月13日 (水)

キラーT細胞に重要な樹状細胞の生体内可視化に成功-がんワクチンの改良に役立つ可能性-

2016年1月12日
理化学研究所
科学技術振興機構
和歌山県立医科大学
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
---------------------------------------
 理化学研究所(理研)統合生命医科学
研究センター組織動態研究チームの
岡田峰陽チームリーダー、
北野正寛客員研究員と、
和歌山県立医科大学医学部先端医学研究所
生体調節機構研究部の改正恒康教授らの
共同研究グループ※は、
がんや細胞内病原体に対する免疫に
重要な樹状細胞[1]の働きを、
生体内で可視化するイメージング解析技術
の開発に成功しました。
 
 体内に侵入した病原体や接種された
ワクチンは、免疫細胞の一種である
「樹状細胞」によって認識され、
その樹状細胞がT細胞を活性化すること
で、体を守る獲得免疫が働きます。
 
 樹状細胞には多くの種類が存在し、
病原体やワクチンの種類に応じて
異なった役割を果たします。
 
 がん細胞や細胞内に潜んだ病原体
に対する免疫応答には、それらに由来する
抗原をMHC(主要組織適合性複合体)
クラスI[2]の上に提示(交差提示[3])
して、CD8陽性T細胞[4]を活性化し、
キラーT細胞[5]へと分化させる能力の
高いタイプの樹状細胞が重要である
ことが知られています。
 
 しかし、このタイプの樹状細胞には、
リンパ節などのリンパ組織[6]に
常在している樹状細胞と、皮膚などの
さまざまな組織に存在し、リンパ節へ
移動してくる樹状細胞の2種類の
樹状細胞が含まれています。
 
 これら2種類の樹状細胞は、病原体や
ワクチンの種類、さらに感染部位や
接種方法によって役割が異なると
考えられていますが、その詳細は
明らかにされていませんでした。
 
 その解明には、2種類の樹状細胞を
識別しながら同時に生体内で可視化し、
その振舞いを比較することが重要
ですが、これまで技術的に不可能でした。
 
 共同研究グループは、これら2種類の
樹状細胞だけが、光変換蛍光タンパク質
KikGR[7]を発現するマウスを作成しました。
 
 このマウスの皮膚に青紫色の光を
照射すると、2種類の樹状細胞のうち、
皮膚にいる樹状細胞が発する蛍光だけを
緑から赤に変化させることができました。
 
 これにより、皮膚からリンパ節へと
移動してきた交差提示能を持つ
樹状細胞を、可視化して追跡できる
ようになりました。
 
 さらに二光子レーザー顕微鏡[8]という
特殊な顕微鏡を用い、生きたマウスで、
リンパ節に常在する樹状細胞と
皮膚から来た樹状細胞とを、
赤と緑の蛍光により同時に可視化し、
それぞれのCD8陽性T細胞との相互作用を
解析できるようになりました。
 
 今回開発された技術を用いて、
さまざまな種類のワクチンや感染に対する
免疫応答を解析し最適な樹状細胞を
特定することが可能となります。
 
 今後、感染症やがんの種類に応じて
最適な樹状細胞を効率的に活性化する
ワクチンの設計・開発に役立つと
考えられます。
 
 本研究は、科学技術振興機構(JST)
戦略的創造研究推進事業の一環として
行われました。
 
 成果は、米国の科学雑誌
『Proceedings of the National Academy
 of Sciences of the United States
 of America』オンライン版に
1月11日の週に掲載されます。
---------------------------------------
 
 本当の成果はこれからですね。
 
>今回開発されたイメージング解析技術
>可視化技術を用いて、さまざまな種類の
>ワクチンや感染に対する免疫応答を
>解析することで、効果の強い
>ワクチンが、どの種類の樹状細胞と
>CD8陽性T細胞の相互作用を最も強く
>誘導しているかを知ることができる
>ようになります。
 
 期待しましょう。

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ポルトガルのAlmeida教授との共同研究(SCA3の治療法)がBiomaterialsに掲載されました

2016.01.04
群馬大学大学院 医学系研究科
脳神経再生医学分野
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
英文です。
 
 久しぶりで有望そうな研究のようです
ので紹介しておきます。
 
 Abstractの最後にこれはMJDに対する
治療としての初めての成果で、
且つ同類の疾患に対して同様のアプローチが
今後の発展に役立つと言っております。
 
 参考までにAbstractの概略内容を
大ざっぱに紹介しておきます。
 
訳は私ではなく、別の一般人です。
専門家ではありませんので、誤訳も
あり得ますのでご承知おきください。
 
-----
>RNA干渉は、MJDなどの優性遺伝性
>神経変性疾患の治療のために
>非常に有望であることがわかった。
 
>しかし、成功した実験は、
>ウイルスベクターの頭蓋内投与が
>含まれ、より安全で低侵襲性な治療、
>手術の必要性がある。
 
-----
 まだ人への治験までには時間が
必要だと言っているようです。
 
-----
>我々は安定した核酸脂質粒子(SNALP)
>を作り出すことができ、
>狂犬病ウイルス糖タンパク質(RVG-9R)
>に由来する短いペプチドを組み込み、
>変異型アタキシン3をターゲットに
>することができる小さな干渉RNA
>(siRNA)のカプセル化に成功した。
 
>MJDの原因となるタンパク質を抑制する
>その有効性の試験管内検証と
>製剤の最適化に続き、
>-突然変異体アタキシン3の試験管内実験
>でRVG-9R標的のSNALPの静脈内投与が
>変異型アタキシン3を効果的に減少させ
>MJDの2つのマウスモデルにおいて
>神経と運動行動障害を抑制できること
>がわかった。
-----
 素晴らしい成果のように思えます。
 
 ずっと前に紹介した同じ平井教授
関連の下記投稿の方法とどちらが人への
治験に近いのでしょう?
 
 知りたいですね。
 
2008年6月27日
 
 約7年も前の話しになります。
 こちらもMJDがターゲット疾患です。
 どういうことになっているので
しょうか?
 
  前の方法は諦めたと言うことかな?

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2016年1月11日 (月)

炎症反応を制御する新たな分子を発見~過剰な炎症反応が起きないようにする仕組みの一端を解明~

平成27年12月18日
理化学研究所
科学技術振興機構
和歌山県立医科大学
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
---------------------------------------
 理化学研究所(理研) 統合生命医科学
研究センター 炎症制御研究チームの
小野 瑠美子 大学院生
 リサーチ・アソシエイト、
田中 貴志チームリーダーと
和歌山県立医科大学 医学部先端医学
研究所の改正 恒康 教授の
共同研究チームは、炎症反応を制御する
新たな分子を発見しました。
 
 生体にウイルスや細菌が感染すると、
まず樹状細胞注1)という免疫細胞が
これらの病原体を認識し、炎症反応という
一連の免疫反応を起こすことにより、
侵入した病原体を攻撃します。
 
 ところが、この炎症反応が、
何らかの原因で過剰に、しかも無制限に
起こってしまうと、アレルギー疾患や
自己免疫疾患注2)となることが
知られています。
 
 このことから、生体は免疫系を
効率的に活性化するだけでなく、
逆に抑制するシステムも備えており、
炎症反応が過剰にならないように
巧妙に調節していると考えられています。
 
 樹状細胞による炎症反応の発動には、
「NF-κB注3)」という核内の
転写因子の活性化が極めて重要である
ことが知られています。
 
 NF-κBは普段は細胞質に存在して
いますが、病原体の感染などで
樹状細胞が活性化されると核内に移動し、
炎症性サイトカイン注4)などの
炎症反応に必要なさまざまな遺伝子を
活性化させ炎症反応を誘導します。
 
 共同研究チームは、「PDLIM1」
という細胞質内に存在するタンパク質が、
NF-κBと結合してNF-κBの
核内への移動を妨げることにより、
炎症反応を抑制することを発見しました。
 
 さらに、このPDLIM1による
NF-κBの核内移動の抑制には、
PDLIM1が、細胞骨格タンパク質
であるアクチンに結合している
αアクチニン注5)というタンパク質と
結合することが重要だと分かりました。
 
 実際、PDLIM1を欠損させた
マウスの樹状細胞では、
NF-κBの核への移動が亢進しており、
正常マウスと比べて、炎症性サイトカイン
の産生量が2~3倍に増えていることが
分かりました。
 
 今回解明したPDLIM1による
炎症反応の抑制機構は、アレルギー疾患や
自己免疫疾患の治療を目的とした
人為的な免疫制御法の開発に役立つと
期待できます。
 
 本研究は、科学技術振興機構(JST)
戦略創造研究推進事業の一環として
行われました。
 
 成果は、英国のオンライン科学雑誌
『Scientific
 Reports』(12月18日付け)
に掲載されます。
---------------------------------------
 
 炎症反応の制御の仕組みは複雑。
 
 過剰な炎症反応が良くないことは
わかっていても、なかなか上手く制御
出来ないというのが現状。
 
 よってアレルギー疾患や自己免疫疾患の
治療は上手く行っていない。
 
 
>PDLIM1やPDLIM2などの
>PDZ-LIMタンパク質は、
>炎症反応を制御するタンパク質の
>新しいファミリーであり、
>それぞれが異なったメカニズムで、
>炎症反応を抑制していると考えられます。
 
>これらのPDZ-LIMタンパク質
>による炎症反応の抑制機構は、
>アレルギー疾患や自己免疫疾患の
>治療を目的とした人為的な免疫制御法の
>開発に役立つと期待できます。
 
 この発見も又、一端ですよね。
 どの位期待して良いのかな?
 
 飽くなき挑戦意外にないのは分かる
のですが、、

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肺の細胞が自ら歩いて集まる様子を撮影-呼吸器学者の長年の疑問を解明-

2015年12月18日
理化学研究所
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 理化学研究所(理研)多細胞システム
形成研究センター呼吸器形成研究チームの
森本充チームリーダー、
野口雅史研究員らの研究グループ※は、
呼吸器学者の間で40年近く謎と
されていた、神経内分泌細胞
(NE細胞)[1]が気管支の分岐点に
規則正しく配置され、クラスター(塊)を
形成するメカニズムを解明しました。
 
 私たちが吸い込んだ空気(吸気)は
気管と気管支を通って肺胞に到達します。
 
 肺胞では血中の酸素と二酸化炭素の
ガス交換が行われますが、気管と気管支は
たくさんの分岐によって吸気を分散する
ことで、より広範囲の肺胞に吸気を送り
ガス交換の効率を上げています。
 
 加えて、気管と気管支は呼気に混ざった
異物を体外に排出する浄化装置としても
機能しています。
 
 NE細胞は気管と気管支の上皮細胞の
1種で、酸素濃度のセンサーや
幹細胞ニッチ[2]としての機能が
知られていました。
 
 さらに肺がんの1種である小細胞肺がん
の起源になるなど、疾患との関連も
指摘されています。
 
 NE細胞の分布はユニークで、気管支の
分岐点付近に小さなクラスターを作って、
いつも規則正しく配置されています。
 
 しかしこのNE細胞の分布については
40年近く前に報告されて以来、
分布パターンが形成されるメカニズムは
解明されていませんでした。
 
 今回研究グループは、マウスの胎児肺の
細胞分布を3次元およびリアルタイムで
高解像度に画像解析する技術の確立に
成功しました。
 
 この技術を使ってNE細胞の挙動を
解析した結果、
NE細胞がNotch-Hes1シグナル[3]によって
限定的に細胞分化し、
その後、自ら歩いて移動し、
気管支の分岐点に規則正しく配置され
クラスターを形成する一連の過程が
明らかになりました。
 
 NE細胞を起源とする小細胞肺がん細胞は
転移能が高いことが知られているため、
「NE細胞が自ら歩いて移動する」という
今回の知見は、細胞の生物学的性質と
病理的な現象を結ぶ上で重要と
考えられます。
 
 将来、細胞移動の分子メカニズムが
解明され、小細胞肺がんとの関係について
理解が進むことで、新しい治療薬の開発へ
つながると期待できます。
 
 本研究は、米国の科学雑誌
『Cell Reports』(12月29日号)に
掲載されるのに先立ち、オンライン版
(12月17日付け:日本時間12月18日)に
掲載されます。
---------------------------------------
 
 呼吸器学者の長年の疑問を解明した
そうです。
 重要な発見になるかも知れません。
 
>気管支のNE細胞が自ら動くことができる
>細胞種だったことは、新しい発見でした。
 
>同細胞を起源とする小細胞肺がん細胞は
>転移能が高いことが知られているため、
>今回の知見は細胞の生物学的性質と
>病理的な現象を結ぶ上で重要な発見です。
 
>今後はNE細胞の移動を制御している
>因子の同定が課題です。
>将来、細胞移動の分子メカニズムが
>解明され、小細胞肺がんとの
>関係について理解が進むことで、
>新しい治療薬の開発へつながると
>期待できます。
 
 今後の展開に期待したい。

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2016年1月10日 (日)

がん細胞の染色体不安定性の分子メカニズムを解明

2015/12/17
東京大学 分子細胞生物学研究所
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
---------------------------------------
 東京大学分子細胞生物学研究所の
丹野悠司助教と渡邊嘉典教授らの
研究チームは、細胞のがん化につながる
染色体の不安定性の分子メカニズムを
発見しました。
 
 本成果は、がんを抑える薬の開発の
新たな標的候補になる可能性が
期待されます。
 
 私たちの体を作る細胞は、
日々細胞分裂によって生まれる
新しい細胞に置き換えられています。
 
 細胞に含まれる染色体は、
セントロメアと呼ばれる染色体の
中心領域で接着していますが、
新しい細胞が作られる際には、
セントロメアに微小管が結合し、
引っ張られることによって分離し、
染色体が親細胞から娘細胞へと
分配されます。
 
 この染色体の分配に異常が発生すると、
娘細胞に引き継がれる染色体の数が
増減する染色体の不安定性に
つながります。
 
 染色体の不安定性は、ゲノムの不安定性
をも誘発し、多くの遺伝子の発現の変動や
タンパク質の機能異変をきたし、
細胞のがん化およびその悪性化を
促進すると考えられています。
 
 染色体の不安定性を引き起こす、
染色体の分配の分子機構がわかれば、
がんの治療に有用な薬を開発できる
可能性があります。
 
 しかし、この分子機構については、
種々の可能性が指摘されていましたが、
その主要な分子機構は分かっていません
でした。
 
 今回、研究チームは、
インナーセントロメア・シュゴシン(ICS)
ネットワークと呼ばれる、細胞分裂の
時期に染色体のセントロメアに形成され、
複製した染色体のセントロメアの接着を
守り、かつ染色体のセントロメアと
微小管の誤った結合を修正する働きに
注目しました(図)。
 
 そして、種々のがん組織由来の
染色体の分配異常を示す細胞株を
調べると、14株中12株にICSネットワーク
に異変があることを見出しました。
 
 重要なことに、多くのがん細胞株
(9株中7株)でICSネットワークの欠損を
人工的に補強することにより、
染色体分配の誤りが抑えられることが
分かりました。
 
 「ICSネットワークの異変は、肺、
大腸、皮膚、骨組織に由来するがん細胞株
のいずれにも見られました」と
渡邊教授は説明します。
 
 「このネットワークは、ヒトの細胞の
がん化に普遍的な分子機構の一つである
可能性があるため、がんを抑える薬の開発
に有用な知見であると考えています」
と続けます。
 
---------------------------------------
 
 がんになる主な要因にはいろいろある
ようです。 
 
 今回の件もそうですし、DNAの損傷とか
オートファジーの不調とか、、
 
 今回の件では、
>「このネットワークは、ヒトの細胞の
>がん化に普遍的な分子機構の一つ
>である可能性があるため、
>がんを抑える薬の開発に有用な知見
>であると考えています」
 とのこと。
 
 今後の展開に期待しましょう。

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白血病幹細胞根絶を目指した新規免疫遺伝子治療の開発研究

上原記念生命科学財団研究報告集,
28 (2014)
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
かなり前の情報です。
 
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緒 言
 
 最近,悪性腫瘍に対する様々な
細胞免疫療法が開発されているが,
これまでの臨床試験の結果は必ずしも
満足できるものではなく,
更なる創意工夫が必要である.
 
 抗腫瘍免疫応答はさまざまな
免疫担当細胞によって担われているが,
がん特異的細胞傷害性 T 細胞(CTL)が
その中心的役割を演じている.
 
 予め ex vivo で大量のがん特異的 CTL
を培養し,その体内移入による
adoptive immunotherapy
(CTL 養子免疫療法)に大きな期待が
寄せられているが,がん特異的 CTL の
大量培養は容易ではない.
 
 CTL はその細胞表面に発現されている
T 細胞レセプター(TCR)によって
標的細胞を特異的に認識する.
 
 従って,がん特異的 CTL クローンから
TCR 遺伝子を単離し,遺伝子導入すること
によってがん特異的 CTL を大量に
作製することが可能である.
 
 他方,がん幹細胞の概念が確立される
につれて,治療成績向上にはがん幹細胞を
標的とすることが重要であることが
明らかとなった.
 
 このような背景のもと,本研究では,
白血病幹細胞に高発現されている
標的分子特異的 TCR 遺伝子導入
人工 CTLの抗白血病効果を検証し,
その臨床試験に結び付けることを
計画した.
 
 
-----
考 察
 
 これまでの基礎研究ならびに
造血幹細胞移植療法における臨床的研究
などから,白血病を治癒に導くためには,
化学療法による毒性効果のみでは不十分
であり,免疫監視機構が重要であることが
明らかにされている.
 
 他方,がん幹細胞の概念が確立され,
白血病の治癒には白血病幹細胞を
標的とした治療法の開発が必要である
ことが明らかにされつつある.
 
 本研究では,ヒト化マウスを用いた
実験系を中心として,
遺伝子改変人工細胞傷害性T細胞(CTL)
を作製し,その抗白血病幹細胞効果を
検証した.
 
 その結果,大量化学療法後に,
WT1-TCR 遺伝子改変T細胞を輸注すること
で化学療法抵抗性白血病幹細胞を完全に
排除できる可能性が強く示唆された 1-4).
 
 これらの研究成果を基に
現在他施設共同で,
WT1 特異的T細胞レセプター遺伝子導入
リンパ球輸注遺伝子治療臨床研究が
進行中である.
 
 他方,TCR 遺伝子改変 T 細胞に加え,
chimeric antigen receptor(CAR)
遺伝子改変 T 細胞の臨床試験も
進んでおり,驚異的な抗腫瘍効果が
発表されている 5).
 
 さらには,CTLA-4 や PD-1/PD-L1
などの免疫チェックポイント制御に
よるがん免疫療法も大きな進歩を
示している.
 
 今後,化学療法にこれらの免疫療法を
組み合わせることで,
治療抵抗性白血病の治療成績が
著しく改善されることが大いに
期待できる.
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 Good Newsです。
 
 この前投稿した
 
 などは期待できそうです。
 
 今後の展開に期待します。

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2016年1月 9日 (土)

生きた細胞内における外来DNA分解の可視化に成功

2015/12/21 産業技術総合研究所
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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ポイント
 
・顕微鏡画像からDNAの分解を
 1分子レベルで時空間的に解析する
 技術を開発
 
・外来DNAを分解する活性が細胞の種類
 によって異なっていることを発見
 
・遺伝子治療・核酸医薬等の分子機序に
 基づいた創薬への貢献に期待
 
 
-----
概要
 
 国立研究開発法人 産業技術総合研究所
(以下「産総研」という)
バイオメディカル研究部門
バイオアナリティカル研究グループ
佐々木 章 研究員と、
国立大学法人 北海道大学先端生命科学
研究院 金城 政孝 教授ら、
国立研究開発法人 理化学研究所
生命システム研究センター
神 隆 チームリーダーは、
生きた細胞内に導入したDNAが分解される
機構をリアルタイムに可視化する技術を
開発し、DNAの分解活性が細胞の種類
によって異なっていることを
初めて見いだした。
 
 今回、1分子イメージング法に
数えられるラスター画像相互相関分光法
(ccRICS)の原理を利用し、多数の
タイムラプス顕微鏡画像を一括して解析し
動画とするプログラムを開発した。
 
 この技術によって、生きたままの
細胞の中で分解されるDNAを時空間的に
可視化することに成功し、
外来DNAに対する防御機構として働く、
DNAを分解する活性が細胞ごとに異なる
ことを解明した。
 
 細胞内のDNA分解機構の解明は、
遺伝子治療・核酸医薬の創薬設計に
論理的バックボーンを与え、
分子メカニズムに基づいた創薬を
加速させることが期待される。
 
 なお、本成果は、2015年9月24日に
Scientific Reports誌
(電子版、オープンアクセス)に
掲載された。
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 素晴らしい。
 
>今後応用に結びつけていくために、
>今回発見した分解メカニズムが
>どの分子によって担われるかを
>明らかにしていく予定である。
 
>そこで次世代シーケンサー技術等を
>組み合わせつつ研究を進める。
 
>将来的には、遺伝子治療・核酸医薬
>のみならず、DNA代謝と疾患の関係等
>幅広く本技術を展開することを目指す。
 
 今後の展開に期待したい。

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コンパクト超高磁場NMRの実現へ~レアアース系高温超伝導ワイヤを使用したNMR装置を開発~

平成28年1月8日
理化学研究所
ジャパンスーパーコンダクタテクノロジー
株式会社
物質・材料研究機構
日本電子株式会社
千葉大学
科学技術振興機構(JST)
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
 さらに進歩したようです。
 
>今回の成果は、
>1,200~1,300MHz級の
>超高磁場NMR開発へ向けた
>1つのブレークスルーであり、
>少数の鉄シートを用いた超精密磁場
>発生手法は、
>今後のコンパクト超高磁場NMR開発に
>不可欠な要素技術となるものです。
 
>現在の世界最高磁場である
>1,020MHz NMRは、
>低温超伝導ワイヤと
>ビスマス系高温超伝導ワイヤを
>組み合わせた磁石を用いており、
>コイルの重量だけで4トンになります。
 
>一方、今回開発したレアアース系
>高温超伝導コイルを中心にした磁石を
>用いれば、1,300MHz級の
>コイル重量は1~2トンに収まると
>試算されており、極めてコンパクトな
>超高磁場NMR装置が実現できます。
 
>これにより、主要な創薬ターゲット
>である膜タンパク質の理解が進み
>創薬に大きく貢献するとともに、
>二次電池の素材や量子ドットなどの
>先端材料開発の加速が期待できます。
 
 期待しましょう。
 
 でも、「極めてコンパクトな」
と言いながら、コイル重量が
「4トン → 1~2トンに収まる」
程度の大きさ。
 
 すごく大きいし、高価な装置。
 
 今後さらに研究を進めるためには、
ますます多額のお金が必要になる
と言うことですね。

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光を使って神経細胞の「痛み」感知を制御する手法を開発-新しい鎮痛療法の可能性-

2015/8/14 京都大学プレスリリース
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
すこし前の情報です。
 
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 村上達也 物質-細胞統合システム拠点
(iCeMS=アイセムス)特定拠点准教授
らの研究グループは、ナノメートルサイズ
の金粒子を使って、痛みを感知する
神経細胞を光で活性化する手法を開発する
ことに成功しました。
 
 この成果は、細胞機能を
リモートコントロールする新しい技術
としてだけでなく、神経痛・脳腫瘍などの
光治療法として期待されます。
 
 本研究成果は8月6日に
独オンライン科学誌
「Angewandte Chemie
(アンゲヴァンテ・ケミー)」で
公開されました。
 
 
-----
研究者からのコメント
 
 今回用いた金粒子は、小分子化合物に
比べて、局所投与部位に留まる性質が
あります。
 
 今後、この金粒子を疾患部位に局所投与
して近赤外光照射するという
新たな光治療法の開発などが期待されます。
---------------------------------------
 
 光で痛みを制御するというのは興味深い
ですね。
 
>TRPV1*1は 1997 年にカプサイシン
>(唐辛子の辛み成分)に応答して
>カルシウムイオンを流入させる
>イオンチャネルであることが認められ、
>熱(43℃以上)と酸(pH 5.2 以下)
>でも活性化されることが明らかに
>されました(図2)。
 
>TRPV1はその後、鎮痛、がん治療など
>さまざまな疾患の病原になることも
>報告されています。
 
>特に鎮痛作用は TRPV1 の
>阻害・持続的活性化の両方で得られる
>ことがわかっています。
>従って TRPV1 を 700-900 nmの光で
>活性化することは、
>これらの新しい光治療法になる
>可能性があります。
 なるほど。
 
詳細については下記リンクを
 

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2016年1月 8日 (金)

iPS細胞「夢の医療」の現実味 大量培養・保存…課題も

 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
 良い記事だと思います。
 熟読してください。
 
 いろいろ問題があるんです。
 知っておかないといけません。

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東大など、iPS細胞由来の抗原特異的若返りT細胞に関する基本特許が米国で成立

2016/01/04 release.nikkei
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
>本発明は、このように疲弊・老化した
>細胞傷害性T細胞を、iPS細胞の状態
>(T-iPS細胞と呼ぶ)に初期化し、
>そのT-iPS細胞から
>再び細胞傷害性T細胞に分化誘導させる
>ことにより、本来のT細胞が持つ
>抗原認識能力を保持したまま、
>増殖能力の回復した若返りT細胞を
>大量に得られる方法を提供するもの
>です。
 
>本発明は、科学的裏付けと効果に乏しい
>現在の免役細胞療法に代わり、
>iPS細胞の特性を活かして
>「抗原特異的なT細胞を若返らせて
>多量に再生する」という
>全く新しい免役細胞療法につながる
>ことが期待されます。
 
 大いに期待したいですね。

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iPS心筋シート移植へ=16年度に臨床申請 - 阪大

2016年1月6日 WALL STREET JOURNAL
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 人工多能性幹細胞(iPS細胞)を
使って重い心臓病を治す心筋シート移植の
実用化に向けて、大阪大の教授らが
2016年度中に、臨床研究を国に
申請することが分かった。
 
 研究ではiPS細胞を心筋細胞に
変化させてシート状にし、患者の心臓に
張り付けて安全性や有効性を確認する。
 
 早ければ17年度にも開始する。
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 良いですね。積極的に進めて欲しい。

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「リスクゼロは不可能」「再生医療は人間を幸せにするのか」第一人者・高橋政代氏の情熱と苦悩

2016.1.4 産経WEST
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 「リスクをゼロにすることを求める
声も多いが、臨床には必ずリスクがある。
 
 効果とリスクをきちんと評価する
という考え方が大切だ」。
 
 世界初となる人工多能性幹細胞
(iPS細胞)の臨床研究を手がけた
理化学研究所の
高橋政代プロジェクトリーダーが
昨年11月、大阪市内で講演した。
 
 「待っている患者さんのため、
iPS細胞による再生医療を少しでも早く
標準的な医療にしたい」としたうえで、
日本の医療を取り巻く現状に苦言を
呈した。
 
 iPS細胞の実用化で世界の先頭を
走ってきた第一人者が明かす情熱と
苦悩とは-。
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 良い記事だと思います。
 是非熟読して、どうするのが良いのか?
 各自考えて欲しい。
 
>最近思うのは、世の中には「変える人」
>と「変えない人」がいるということ。
 同感です。
 
>臨床応用まで「20年」
 あまりに長い。
 
>「変なことが多い」
 どうしてでしょうか?
 狭いセクショナリズム。
 同じ税金からでているはず。
 
 いろいろ問題があるようですが、
頑張ってください。
 
 諦めないこと、その一点です。
 そうしていけば必ず変わるはず。

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2016年1月 7日 (木)

AIM投与による急性腎不全治療につながる革新的成果

平成28年1月5日
東京大学
日本医療研究開発機構(AMED)
科学技術振興機構(JST)
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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ポイント
 
○血液中のタンパク質AIMがこれまで
 全く知られていなかった作用メカニズム
 により、急性腎不全を顕著に
 治癒せしめることを見出した。
 
○AIMは、急性腎不全時、マウスと
 ヒトで同じ動態を示すことを明らかに
 した。
 したがってAIMは、マウスのみならず
 ヒト患者においても急性腎不全の治癒に
 重要な役割を果たすと考えられる。
 
○本研究は、これまで確実な治療法の
 なかった急性腎不全に対する
 新規かつ効率的な治療法の開発に
 貢献することが期待される。
 
 
-----
 腎臓は血液中の老廃物をろ過し、
尿として排泄する重要な器官である。
 
 腎臓の機能が低下すると、血液中に
老廃物が溜まり、身体の色々な臓器の
働きに支障をきたす。
 
 出血による腎臓の虚血、細菌感染、
薬剤など色々な原因により腎臓が
障害され、急速に腎機能が低下する
状況を急性腎不全という。
 
 急性腎不全は自然に改善する場合も
あるが、致死率も高い。
 
 また、急性腎不全を発症した患者は
慢性化するリスクが著しく高まり、
慢性腎不全となり将来的に透析を
受けなくてはならなくなる場合も多い。
 
 これまで多くの研究がなされてきたが、
急性腎不全に対して確実な治療法の
確立は果たされていなかった。
 
 東京大学 大学院医学系研究科の
宮崎 徹 教授らの研究グループは、
自ら発見したタンパク質AIM注1)
(文献1-4)が、直接腎臓に働きかけ
急性腎不全を治癒させることを
明らかにした。
 
 急性腎不全が生じると、腎臓の中の
尿の通り道(尿細管という)に“ゴミ”
(細胞の死骸)が詰まり、そのことが
腎機能の低下を招く引き金となることが
知られている。
 
 AIMは通常血液中に存在するが、
腎臓の機能が低下すると尿中に移行し
ゴミに付着する。
 
 そして付着したAIMが目印となって、
周囲の細胞が一斉にゴミを掃除し、
迅速に詰まりが解消され、その結果、
腎機能は速やかに改善することが
明らかとなった。
 
 さらに本研究グループは、AIMを
持たないマウスが急性腎不全になると、
詰まったゴミは掃除されることなく、
腎臓の機能は著しく悪化し続け
多くが死んでしまい、またAIMを
正常に持っているマウスでも、
重症の急性腎不全を起こすと、
体内に持っているAIMの量では
十分にゴミが掃除されず、腎臓内の
詰まりが解消されないまま、
やはり多くが死んでしまうことを
明らかにした。
 
 そしていずれの場合でも、AIMを
静脈注射することで、尿細管の詰まりは
劇的に解消され、腎機能が速やかに
改善し致死率は著しく低下することを
見出した(注:致死率は60~100%
であったものが、AIM投与により
0%となった)。
 
 すなわち、血中のAIM量が不十分
である場合(もともと血中濃度が低い場合
や、重度の腎不全が生じた場合)には、
AIMを投与することで急性腎不全を
速やかに改善させ、慢性化する危険を
回避することが可能であると考えられる。
 
 腎機能低下時の血中AIMの尿中への
移行およびゴミへの付着は、
ヒト急性腎不全患者でも同様に
観察されるため、マウスだけでなく
ヒト急性腎不全患者においても、
AIMによる治療は有効であると
考えられる。
 
 本研究結果により、これまで確実な
治療法のなかった急性腎不全の治療が
AIMにより可能になると期待される。
 
 また、急性腎不全治癒後も、定期的に
AIMを投与し、腎臓のゴミを掃除する
ことにより、急性腎不全の再発や
慢性化のリスクを低下させる可能性が
高いと考えられる。
 
 また、AIMは本来人間の血液中に
存在しているので安全性の高い治療法
となることが期待される。
 
 本研究成果は、2016年1月4日
(米国東部時間)に
「Nature Medicine」
オンライン版で公開される。
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 素晴らしい。
 
>本研究グループは、血中タンパク質
>AIM(Apoptosis
> Inhibitor of
> Macrophage:CD5Lとも
>呼ばれる。文献1-4)が、
>AKIの治癒メカニズムに決定的な役割
>を果たしていること、それゆえ、
>AIMによってAKIを治療できる
>可能性があることを示した。
 
>さらにAIMは診断法への応用の
>可能性もある。
>AKIを発症したヒトおよびマウス
>において、腎機能の重症度と尿中の
>AIM量は相関していた。
>マウスでは、AKIの回復と共に、
>尿中のAIM量は減少した。
>したがって、尿中AIM値は、
>AKIの重症度と予後判定の
>新規マーカーとなり得ると考えられる。
>以上の研究成果から、AIMは
>AKIの診断と治療に対し、
>新しい大きな可能性を持つタンパク質
>であると期待される。
 
 大いに期待したい。
 急性腎不全患者の致死率の改善に
おおいに貢献できそうです。

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日本人家系において脊髄小脳変性症の原因遺伝子を同定~本疾患に対する新たな治療法や創薬へ期待~

平成28年1月5日 広島大学
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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本研究成果のポイント
 
●日本人家系において脊髄小脳変性症
(spinocerebellar degeneration; SCD)
(※1)の原因遺伝子として、
 CACNA1G遺伝子(※2)を同定しました。
 
●CACNA1G遺伝子変異を有する患者さん
 から得られた皮膚線維芽細胞を用いて
 iPS細胞を樹立し、小脳プルキンエ細胞
 への分化に世界で初めて成功しました。
 
●本疾患に対する新しいアプローチに
 基づく治療法や創薬に結びつくことが
 期待されます。
 
 
-----
概要
 
 広島大学原爆放射線医科学研究所
森野豊之准教授、松田由喜子研究員、
川上秀史教授らの研究グループは、
本学大学院医歯薬保健学研究院
橋本浩一教授、理化学研究所らとともに、
日本人家系において脊髄小脳変性症
(spinocerebellar degeneration; SCD)
の原因遺伝子を同定し、
カルシウムチャネルをエンコードする
CACNA1G遺伝子の変異により
常染色体優性遺伝(※3)性
脊髄小脳変性症が発症することを
突き止めました。
 
 また、CACNA1G遺伝子変異を有する
患者さんから得られた皮膚線維芽細胞を
用いてiPS細胞を樹立し、
小脳プルキンエ細胞への分化にも
世界で初めて成功しました。
 
 今回の結果は、本疾患に対する
新しいアプローチに基づく治療法や
創薬に結びつくことが期待されます。
 
 本研究成果は、平成27年12月29日
(英国時間)、英国国際学術誌
“Molecular Brain”(オンライン版)に
掲載されました。
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 難病情報センターによると、
>遺伝歴のない脊髄小脳変性症
>(多系統萎縮症とか
>オリーブ橋小脳萎縮症といわれます)
>が最も多く、約2/3をしめます。
 
>1/3は遺伝性の脊髄小脳変性症です。
 
>遺伝性の脊髄小脳変性症では、
>それぞれ遺伝子別に番号がついています。
>日本で多いのはSCA3、 6、 31型です。
 
 上記より、遺伝性の脊髄小脳変性症は
劣性遺伝性のものも含めて1/3で、且つ
31型まで分かっているので、殆どの
遺伝性の疾患の原因遺伝子は同定されて
いるものと単純に理解していたのですが、
 
>しかし、2,000人以上のSCD症例の
>遺伝学的検討[1]から、優性遺伝が
>推測される症例のうち約30%で
>原因遺伝子が不明で、依然として
>未解明な部分も多く、さらに詳細な
>病態の解明が求められています。
 
 と言っているところを見るとまだ不明な
疾患がおおいということのようです。
 
 今後の展開として、
>臨床的に小脳失調症を呈する原因
>として、イオンチャネルの異常が
>非常に重要であると考えられ、
>今回の発見により
>新しいアプローチに基づく治療法や
>創薬に結びつくことが期待されます。
 
 ということですので、期待しましょう。
 
 期待して待つ。
 これしか無いのが残念。
 
 私も、イオンチャネルの異常が絡んで
いる可能性はおおいにありそうな気が
しています。
 
 その意味で今回の研究は重要かも?

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2016年1月 5日 (火)

タンパク質の立体構造変化を迅速に解析する手法を開発 ~新規薬剤開発への展開へ期待~

2015/11/20 北海道大学プレスリリース
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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研究成果のポイント
 
・細菌の細胞壁合成に関わるタンパク質
  酵素である MurD(ムルディ)の
  立体構造をモニターし,その変化を
  詳細に観察することに成功した。
 
・MurD は抗菌薬の新たな作用点としても
  注目を集めている。
 
・本成果は,新規薬剤開発への展開も
  期待されている。
 
 
-----
研究成果の概要
 
 生体内で種々の重要な機能を果たす
タンパク質は柔軟にそのカタチ
(立体構造) を変えながら機能して
います。
 
 細菌の細胞壁合成に関わるタンパク質
酵素である MurD 注 1も大きく
その立体構造を変化させながら機能して
いることが知られていましたが,
その詳細は明らかになっていません
でした。
 
 私たちは核磁気共鳴法 (NMR 法)注 2
によって MurD の立体構造をモニターし,
低分子基質の結合や酵素反応の進行
に伴ってどのように MurD の立体構造が
変化しているのかを詳細に観察することに
成功しました。
 
 MurD は抗菌薬の新たな作用点としても
注目を集めていることから,
本研究で得られた成果は新規薬剤開発への
展開も期待されます。
 
 本研究は文部科学省 先端融合領域
イノベーション創出拠点形成プログラム
補助金により実施された研究です。
---------------------------------------
 
>生体内で種々の重要な機能を果たす
>タンパク質は柔軟にそのカタチ
> (立体構造) を変えながら機能して
>います。
 
 その意味で、タンパク質の立体構造変化
を迅速に解析する手法が開発されたことは
素晴らしいことだと思います。
 
>今後の薬剤探索におけるブレイクスルー
>となると期待されます。
 
 期待したい。

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固体高分子燃料電池の飛躍的な超高耐久性実現て-「不死身化」に向けて-

2015/11/24 九州大学プレスリリース
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
少し前の情報です。
 
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概 要
 
 九州大学カーボンニュートラル
・エネルギー国際研究所
(I2CNER)/工学研究院の中嶋直敏教授、
藤ヶ谷剛彦准教授、I2CNER の
Mohamed R. Berber 博士研究員らの
研究グループは、低温加湿下で発電する
固体高分子形と呼ばれる燃料電池(※1)
において、触媒となる材料と作製法を
工夫することで飛躍的に耐久性を
向上させることに成功しました。
 
 燃料電池はエネルギー効率が高いこと
から自動車や家庭用の発電機として
導入が進んでおり、燃料電池を含めた
用途開発との相乗効果で大幅な
コスト低減が期待されます。
 
 本研究成果は、2015年11月23日(月)
午前 10 時(英国時間)に英科学誌
Nature 姉妹誌のオンラインジャーナル
『Scientific Reports』で公開されました。
 
 
-----
内 容
 
 研究グループでは、独自の白金ナノ粒子
担持技術の利点を生かし、優れた伝導性や
耐久性を持ちつつも白金ナノ粒子の担持が
困難であったカーボンナノチューブ
(CNT)(※3)に、白金ナノ粒子を
均一粒径かつ高分散で担持することに
成功しています。
 
 本技術は、ポリベンズイミダゾールと
呼ばれる樹脂をナノ厚みで「のり」として
利用することが特長です(図 2)。
 
 加速度試験(※4)の結果、市販の触媒
を用いた場合(図 3、黒線)では起電力
(※5)が 5000 サイクル程度で半減する
のに対し、驚くべきことに、CNT を
担持体として用いた結果、
60 万サイクル後でもほとんど起電力の
減少が見られない(図 3、赤線)ことが
明らかとなりました。
 
 これまでにも、研究グループでは
CNT を用い、同様の手法で作製
した電極触媒を用いて、次世代発電条件と
期待される高温(120℃)無加湿条件下で、
市販の電極触媒よりも 100 倍以上の
耐久性を実現しています
(2013 年 4 月 30 日付けプレスリリース
「固体高分子形燃料電池の超高耐久化に
成功」参照)。
 
 その成果においては、水素イオンを
伝達する樹脂として、特殊な材料を
用いましたが、今回の研究成果に
おいては、商用化されている燃料電池
にも用いられているNafion と呼ばれる
樹脂を用いて、80℃加湿条件という
一般的な条件で実験を行っています。
 
 従って、今回の成果は、より現行材料に
近い成果と言えます。
 
 研究グループの電極作製手法は、
現行の材料系でも次世代系でも
優れた耐久性を引き出せる画期的な手法
と言えます。
---------------------------------------
 
>本研究成果による作製手法は、
>高耐久化だけでなく、低白金化にも
>有効であることがすでに示されている
>ために(2014年9 3日付け
>大幅な低コスト化が可能な技術です。
 
>また、高活性化にも貢献できる可能性
>が大きいことから、実用化に向けて
>セル規模を大きくして検証を進めて
>います。
 
>現時点においてCNTはカーボンブラック
>と比較し高価なため、更なるコスト削減
>が望まれています。
 
>現在、プラントレベルの製造が開始
>されており、燃料電池を含めた
>用途開発との相乗効果で大幅な
>コスト低減が見込めます。
 
>従って、本研究成果による電極触媒も
>低コスト化が十分に期待されます。
>今後、実用化に向けて有望な条件が
>整いつつとあるといえます。
 
 燃料電池には期待しています。
 今後の展開に期待しましょう。

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2016年1月 4日 (月)

座薬として投与可能な核酸医薬の開発―世界初の経口核酸医薬の実現にも光―

平成27年11月20日
国立大学法人 東京医科歯科大学
大阪大谷大学
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
少し前の報告になります。
 
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【ポイント】
 
・現在注射薬しか開発されていない
 核酸医薬について、座薬としての
 剤型開発とマウスでの有効性確認に
 成功しました。
 
・ビタミン E が食事から体内に
 取り込まれ、肝臓に輸送される時に
 用いられる生理的な経路を利用する
 ことで、効率が良く、効果的な
 デリバリー法を開発しました。
 
・臨床応用が可能になれば従来の注射薬と
 比べ患者さんの負担を大幅に軽減
 できます。
 
・この研究の成果は核酸医薬の内服薬の
 開発にも道を拓くものであり、
 今後より安全で簡便な投与を実現する
 核酸医薬品の医療応用が期待されます。
 
 
-----
 東京医科歯科大学大学院医歯学
総合研究科脳神経病態学分野の
横田隆徳教授、大阪大谷大学薬学部薬剤学
講座の村上正裕教授らの研究グループは、
世界初の核酸医薬の経口化を可能とする
新規送達技術の開発に成功しました。
 
 この研究は医薬基盤研究所や
厚生労働科学研究費補助金、
科学技術振興財団CRESTなどの支援
のもとでおこなわれたもので、
その研究成果の一部は、
国際科学誌 Scientific Reports
(サイエンティフィック・リポーツ)に、
2015 年 11 月 23 日午前 10 時
(英国時間)にオンライン版で
発表されます。
 
 
-----
【研究成果の概要】
 
 我々は過去に開発したビタミン E を
結合させた siRNA と、既に食品や薬品
として使用されている脂肪酸や界面活性剤
で作製した混合ミセルとを組み合わせる
ことで、独自に脂質ナノパーティクルを
形成させました(図1)。
 
 このナノパーティクルを、食後に
マウスの大腸に投与することで、
ビタミン E 結合 siRNA を肝臓に到達させ、
標的遺伝子の発現を抑制することに
成功しました(図2)。
 
 この方法は、食事中のビタミン E が
腸管で吸収されて肝臓にデリバリーされる
生理的な経路を利用した方法です。
 
 食事中のビタミンEは小腸で吸収され、
血液中のリポ蛋白の一種である
カイロミクロンに取り込まれて、リンパ管
を経由して肝臓に選択的にデリバリー
されます。
 
 我々は、ビタミン E 結合 siRNA を
ナノパーティクル化して大腸に投与する
ことで、大腸から吸収されたビタミン E
結合siRNAがリンパ管に移行し、
リンパ管内でカイロミクロンに導入
されることを確認しました(図3)。
 
 体内で作られるカイロミクロンを
ベクターとして利用することで、
より安全なデリバリー方法が確立
できました。
 
 この報告は、消化管への投与で siRNA
を生体内の標的とする臓器に選択的に
デリバリーさせることに成功し、
効果を確認した世界で初めての報告と
なります。
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 良さそうな方法ですね。
 
 今後の展開に大いに期待したい。

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染色体中での紫外線損傷DNAの認識機構を世界で初めて解明 皮膚がん発生のメカニズムの理解、治療法確立への重要な成果

Tue, 17 Nov 2015 早稲田大学
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 早稲田大学理工学術院 胡桃坂仁志教授、
越阪部晃永助教、明星大学理工学部
香川亘准教授、神戸大学バイオシグナル
研究センター 菅澤薫教授、
大阪大学基礎工学研究科 岩井成憲教授、
学習院大学理学部 花岡文雄教授、
フリードリッヒ・ミーシャ研究所
Nicolas Thomaグループリーダーらの
グループは、染色体において
紫外線によって損傷を受けたDNAの
認識機構を世界で初めて解明することに
成功しました。
 
 紫外線によって損傷を受けたゲノムDNA
(生物の設計図)は、今年のノーベル化学賞
で受賞対象となったヌクレオチド除去修復
と呼ばれる反応経路によって修復されます。
 
 今回の研究成果では、
「ヌクレオチド除去修復に重要な因子が
紫外線損傷によって形成された
ふらふらとした不安定なDNAを
染色体中から見つけ出す」メカニズムを
明らかにしました。
 
 この発見は、ヌクレオチド除去修復
関連遺伝子の変異が確認されている
色素性乾皮症患者の皮膚がん発生の
メカニズムの理解に重要な知見を与え、
これを対象とした治療法確立のための
基盤情報を提供する重要な成果です。
 
 今回の研究成果は「Scientific Reports」
(Nature Publishing Group)にて論文
「Structural basis of
 pyrimidine-pyrimidone (6-4)
 photoproduct recognition by UV-DDB
 in the nucleosome」として掲載されて
います。
---------------------------------------
 
>本研究の成果は、紫外線によって
>損傷を受けたDNAが、染色体中で
>どのように折りたたまれており、
>どのようにヌクレオチド
>除去修復タンパク質によって
>見つけられるのかを明らかにした
>ものです。
 
>そして、これらの成果は、
>色素性乾皮症患者における
>皮膚がん発生の仕組みを明らかにして、
>治療法確立のための基盤情報を
>提供するものと考えております。
 
 う~ん、良くわかりません。
 
 wikipediaへのリンクは、
ですが、
 
 何が今までわからなかったことなのか?
 何が今回新しくわかったことなのか?
 良くわかりません。
 
 もう少し理解しやすいトピックを書いて
もらいたいと思います。
 
>これらの成果は、色素性乾皮症患者
>における皮膚がん発生の仕組みを
>明らかにして、治療法確立のための
>基盤情報を提供するものと考えて
>おります。
 
 と言われてもピントこない。

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2016年1月 3日 (日)

細胞内タンパク質の動きを調べる新たな計測手法を開発~アルツハイマー病などの原因となる凝集性タンパク質形成の初期診断に期待~

2015年12月22日
国立研究開発法人情報通信研究機構
国立大学法人北海道大学
国立大学法人大阪大学
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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ポイント
 
・顕微鏡カメラとして超伝導単一光子
 検出器を利用することで
 分子の回転拡散運動の計測に成功
 
・細胞内あるいは溶液中のタンパク質の
 凝集状態が測定可能に
 
・アルツハイマー病などの原因となる
 凝集性タンパク質の初期診断に
 道を拓く
 
 
-----
 NICT、国立大学法人北海道大学、
国立大学法人大阪大学は、溶液中の
蛍光分子の回転拡散運動を計測する方法
の開発に成功しました。
 
 これは、独自開発した検出器
(超伝導ナノワイヤ単一光子: SSPD)を
蛍光相関分光顕微鏡(FCS)のカメラ
として使うことで、従来はノイズに隠れて
検出できなかった「回転拡散」成分を
検出することに成功したものです。
 
 従来法では、1台のカメラでは
タンパク質の回転拡散運動を計測すること
ができず、そのため、その形状を同定する
ことは困難でしたが、今回の開発で、
タンパク質分子の回転拡散が測れるように
なり、プリオン等の凝集性タンパク質が
凝集体を形成する初期段階、
すなわち、タンパク質が2量体や3量体に
なったことを、その形状から簡易に
同定することが可能となります。
 
 したがって、今回の開発は、
凝集性タンパク質が原因となる
アルツハイマー病やプリオン病などの
神経変性疾患の初期段階を超早期に
診断するのに極めて有効な手法となる
可能性があります。
 
 また、今回の成果により、これまで
主に通信分野で利用されてきた
SSPDカメラの医療分野への応用が
期待されます。
 
 本研究成果は、12月14日付けの
米国科学誌Optics Expressに掲載
されました。
 
 なお、本成果の一部は国立研究開発法人
科学技術振興機構(H25-26)及び
国立研究開発法人日本医療研究開発機構
(H27)の支援によるものです。
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>アルツハイマー病などの原因となる
>凝集性タンパク質の初期診断に道を拓く
 期待したい。
 
 有効な治療法がまだ無い現状では
初期診断に期待が集まります。
 
 今後の展開に期待したい。

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難病「封入体筋炎」とC型肝炎ウイルスの関連を証明~全国調査をもとに世界に先駆けて報告~

2015年12月24日
国立精神・神経医療研究センター (NCNP)
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 国立研究開発法人 国立精神・神経医療
研究センター(NCNP)神経研究所疾病研究
第一部の西野一三部長、漆葉章典研究員
らの研究グループは、厚生労働省指定難病
の一つである、封入体筋炎の発症に
C型肝炎ウイルス感染が関与することを
明らかにしました。
 
 封入体筋炎は主に50代以上の高齢者に
発症する筋疾患で、手指や下肢の筋力が
低下し、発症後平均7年で歩行不能
となります。
 
 原因は不明で、確立された治療法は
ありません。
 
 近年、本邦では封入体筋炎の患者数は
急増しており、病態解明、治療法開発が
急がれます。
 
 研究グループは、封入体筋炎の発症に
関わる因子を調べるために全国調査を行い、
封入体筋炎患者の28%に
C型肝炎ウイルス感染が伴うことを
発見しました。
 
 この感染率は他の筋疾患同齢患者や
同世代の一般人口より有意に高く、
C型肝炎ウイルスが発症に関与している
ことが強く示唆されました。
 
 C型肝炎ウイルスはいくつかの
自己免疫疾患の発症に関わることが
知られていますが、封入体筋炎には
そうしたC型肝炎ウイルス関連疾患と
共通する疾患メカニズムが存在すると
考えられます。
 
 この研究成果は、今後の病態解明に
大きく貢献するものと期待されます。
 
この研究内容は、日本時間2015年12月19日
午前6時に米国神経学アカデミー学会誌
Neurologyオンライン版に
掲載されました。
 
 またこの論文は同号のEditorialで
注目論文として取り上げられています。
---------------------------------------
 
>C型肝炎ウイルスは慢性肝炎や肝硬変、
>肝がんを起こす他に、肝臓以外の
>臓器・組織の自己免疫疾患の発症に
>関わることが知られています。
 嫌らしいウイルスですね。
 
>この研究成果は、封入体筋炎に
>そうしたC型肝炎ウイルス関連疾患と
>共通する発症メカニズムが存在すること
>を示唆しています。
>こうした新たな視点が、封入体筋炎の
>病態解明に大きく貢献するものと
>期待されます。
 
 病態解明 → 薬の開発
 に期待したい。

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113番元素の命名権獲得-元素周期表にアジア初、日本発の元素が加わる-

2015年12月31日
理化学研究所
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
---------------------------------------
 「元素周期表にアジア初、
日本発の名前を書き込む」という
日本の科学者の夢が、ついに叶う時が
きました。
 
 理化学研究所仁科加速器研究センターの
森田浩介グループディレクターを
中心とする研究グループ(森田グループ)
が発見した「113番元素」を、
国際機関が2015年12月30日
(日本時間31日早朝)、新元素であると
認定しました。
 
 これに伴い、森田グループには、
発見者として新元素の命名権が
与えられます。
 
 欧米以外の研究者・グループに
命名権が与えられるのは初めてです。
 
 新たに発見が報告された元素を
新元素と認めるかどうかの審議は、
国際純正・応用化学連合(IUPAC)と
国際純粋・応用物理学連合(IUPAP)が
推薦する委員で組織された合同作業部会
「JWP」が行います。
 
 森田グループは、2004年から
これまでに3度合成に成功した
「113番元素」を新発見の元素と
主張していました。
 
 一方、ロシアと米国の共同研究グループ
も別の手法によって113番元素を合成し、
発見を主張していました。
 
 JWPは双方の研究結果が認定基準を
満たしているかを審議し、森田グループが
113番元素の発見者であるとIUPACに
報告し、IUPACがそれを認めました。
 
 新元素名は、森田グループが提示する
候補をIUPAC/IUPAPが審査し、
妥当であると認めれば、約1年後に
発表されます。
 
 森田グループは、理研の重イオン加速器
施設「RIビームファクトリー(RIBF)」の
重イオン線形加速器を用いて、
亜鉛(Zn:原子番号30)のビームを
ビスマス(Bi:原子番号83)に照射し、
新元素の合成に挑戦してきました。
 
 2004年7月に初めて原子番号113の
元素の合成に成功、その後2005年4月、
さらに2012年8月と、3度合成に成功して
います。
 
 3度目の113番元素の同位体
「113、質量数278」の合成を確認した際
には、前の2度の合成とは異なる
新しい崩壊経路をたどっていました。
 
 それまでの2度は113番元素が、
連続4回のアルファ崩壊を起こし、
その後2つの原子核に分裂(自発核分裂)
しました。
 
 ところが、3度目の合成では、
さらに2回、合計6回の連続した
アルファ崩壊を確認しました。
 
 新元素の合成を証明するためには、
その元素が崩壊した後、既知の原子核に
到達することが重要です。
 
 森田グループは、6回のアルファ崩壊
によってボーリウム、ドブニウム、
ローレンシウム、メンデレビウムの
既知の原子核に到達していることを
観測しています。
 
 これらによって、新元素認定で
重要視される「既知の同位体への崩壊」が
疑う余地なく確認されました。
 
 
---------------------------------------
 
 素晴らしい。
 
>「元素周期表にアジア初、
>日本発の名前を書き込む」という
>日本の科学者の夢が、ついに叶う時が
>きました。
 
>欧米以外の研究者・グループに
>命名権が与えられるのは初めてです。
 
 おめでとうございます。

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2016年1月 2日 (土)

吉野家の「牛丼の具3カ月で健康リスクは増えない」は、科学ではない

2015年12月21日 foocom.net
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
ご参考。
 
 ごもっともだとは思います。
 
 メディアの報道の仕方も、吉野家の
プレスリリースも、仰る通りだと思う。
 
 でも、
 科学というのは素人には難しいですね。
 
 どこかの会社が何かの研究? をして、
そのプレスリリースを出したとして、
その内容が科学的に必要十分な内容
なのかどうか?
 
 素人には判断し難い。
 
 科学的な見方で解釈して教えてくれる人
がいなければ、
 何が十分で、不十分なのか?
 理解不能。
 
 学会で発表されている研究報告だって
不十分なものはあるはず。
 
 吉野家のプレスリリースは、
 です。 ご参考まで、

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2016年1月 1日 (金)

多様な臓器のがんで異常発現するRNA群を発見-がん診断の新たなバイオマーカー候補に-

2015年12月24日
理化学研究所
ハリー・パーキンス医療研究所
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 理化学研究所(理研)ライフサイエンス
技術基盤研究センター
ゲノム情報解析チームの
ピエロ・カルニンチ チームリーダー、
ボグミル・カチコフスキー国際特別研究員
と、オーストラリア・ハリー・パーキンス
医療研究所のアリスター・フォレスト教授
(理研客員主管研究員)らの国際共同研究
チームは、多様な臓器のがんで異常な発現
を示すRNAを多数発見しました。
 
 これらのRNA群は、がん診断の
新しいバイオマーカー[1]となる
可能性があります。
 
 がん細胞で発現が変化するRNAは、
がん診断のバイオマーカーや、抗がん剤の
標的分子の候補となる可能性があります。
 
 特に、高い治療効果が見込める
早期のがんや、治療後の再発などを
診断するためのバイオマーカーとしての
活用が期待されていますが、
実際に臨床応用されているものは
まだ少数しかありません。
 
 国際共同研究チームは、理研が主導する
「FANTOM5プロジェクト[2]」の
一環として、さまざまな臓器・組織の
がんに由来する225種の細胞株と、
それらに対応する339種の
正常細胞を対象に、がん細胞で発現が
変化するRNAの解析を行いました。
 
 RNAにはタンパク質を作る情報を持った
メッセンジャーRNA(mRNA)と、
タンパク質を作る情報を持たない
ノンコーディングRNA(ncRNA)[3]が
あります。
 
 解析の結果、多くのがん細胞株で
発現が上昇、もしくは低下する2,108種の
RNA群を発見しました。
 
 これらのRNAのうち、mRNAについて
米国主導のがんゲノム解析プロジェクト
「がんゲノムアトラス計画[4]」の
臨床検体解析データと照合したところ、
両者で共通して発現が上昇する76種の
RNA群と、発現が減少する52種のRNA群を
同定しました。
 
 さらに、ncRNAを詳細に解析したところ、
がん関連遺伝子近傍の
ロングノンコーディングRNA(lncRNA)[5]
や、特定のエンハンサー[6]の活性化を
示すエンハンサーRNA(eRNA)[6]、
反復配列[7]由来のRNAが多くのがん細胞で
発現が上昇しており、ncRNAとがん化との
関連を示唆する多くのデータを得ました。
 
 今回同定したmRNAやncRNAは、
多様な臓器のがんで汎用的に活用可能な
バイオマーカーとしての応用が
期待できます。
 
 また、これらのRNA群と発がんとの
関係を明らかにすることで、抗がん剤の
新たな標的となる可能性もあります。
 
 本研究は、米国の科学雑誌
『Cancer Research』に掲載されるのに
先立ち、オンライン版
(11月9日付け:日本時間11月10日)に
掲載されました。
---------------------------------------
 
>多様な臓器のがんで異常発現するRNA群
 良い発想だと思います。
 
>血液検査でがんを診断できる
>バイオマーカーは少なく、
>診断に十分に役立てられているとは
>いえないのが現状です。
 早期診断が出来ないのが現状と
いうことですね。
 
>がん細胞と正常細胞の網羅的な
>発現解析により、mRNAとともに
>多数のncRNAが、汎用的な
>がんバイオマーカーの候補として
>新たに浮かび上がりました。
 
>これらのタンパク質やRNAを検出する
>技術を開発できれば、さまざまな種類の
>がんに応用可能な診断法が実現するかも
>しれません。
 
>また、がん治療の新たな標的分子を
>探索する創薬への貢献も期待できます。
 
 大いに期待したい。
 上手く行くと良いですね。

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新年のご挨拶

 新年明けましておめでとうございます。
 今年も皆様にとって良い年でありますよう祈っています。
 今年もよろしくお願い致します。

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