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2015年11月18日 (水)

光合成水分解反応初期に利用される水素イオン移動経路を解明~これまでの定説を覆す結果に~

2015/10/07 東京大学
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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発表のポイント:
 
◆ 高等植物や藻類で行われる光合成の
 水分解・酸素発生反応において、
 第1段階である水素イオン放出反応機構
 を解明しました。
 
◆ 光合成の水分解・酸素発生反応
 において、今までの提唱とは異なる
 部位から水素イオン放出が起こり
 やすいことを証明しました。
 
◆ 水分解反応機構が解明されること
 により、人工光合成による
 再生可能エネルギー創出への
 大きな寄与が期待されます。
 
 
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発表概要:
 
 光合成では、Photoystem II (PSII)
蛋白質(注 1)の中で、太陽エネルギーを
利用して水が酸素に分解されます。
 
 その際、歪んだ椅子の形をした
PSII の触媒部位 Mn4CaO5錯体
(図 1、注 2)において、副産物として
水素イオン(H+:プロトン)を放出する
水分解反応が4段階で起こり、
 
第 1 段階では 1 つの水素イオンが
放出されます(図 2)。
 
 水素イオンを放出するには、通り道
である水素イオン移動経路が必要です。
 
 しかしながらこれまで提唱されていた
第 1 段階反応での水素イオン
放出サイト(椅子の背もたれの根元部分
にある O5、図 1)と、水素イオン
移動経路との位置関係は、X線による
結晶構造解析の結果とは矛盾しており、
水分解反応のしくみは解明されて
いませんでした。
 
 東京大学先端科学技術研究センターの
石北央教授と斉藤圭亮講師らの
研究グループは、量子化学計算手法を
用いることで、第 1 段階では、錯体内の
O4(椅子の背もたれの先端;図 1)と
呼ばれる部位から水素イオンが放出され、
近くにある水素イオン移動経路を通過し、
蛋白質外に除去されることを明らかに
しました(図 3)。
 
 今後、第 2 段階以降の水分解反応の
機構解明が大きく加速し、人工光合成
(注 3)の開発や藻類を利用した
バイオエネルギーの生産性の向上にも
つながることが期待されます。
 
 本研究成果は国際科学誌
Nature Communications に
2015 年 10 月 7 日付オンライン版で
発表されます。
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>水分解と酸素の発生には反応式
>「2H2O (水) → O2 (酸素)
>+ 4H+ (水素イオン)
>+4e- (電子)」で表されるように、
>4 つの水素イオンと 4 つの電子を
>水から引き抜く必要があり、実際には
>4 段階の過程(Kok サイクル;注 4)
>を経て進みます(図 2)。
 
>水分解のしくみを理解するためには、
>この 4 段階の過程それぞれの反応を
>ひとつずつ明らかにすることが必要
>ですが、その第1段階ですら詳細が
>分かっていませんでした。
 
 光合成は植物がいとも簡単に行って
いる反応ですが、未だこんな状態
なんですね。
 
 今回は、その第1段階での水素イオン
放出反応機構を解明したとのことです。
 
 
>本研究成果により、水分解反応機構の
>第 1 段階に関して実験事実を矛盾なく
>理論で説明することがはじめて可能
>になりました。
 
>今後、第 2 段階以降の水分解反応の
>機構解明も大きく進展することが
>期待されます。
 
>水分解機構の解明は、人工光合成の
>開発や、藻類を利用した
>バイオエネルギーの生産の土台として、
>エネルギー問題の解決への糸口になる
>と期待されています。
 
 人口光合成の完全実現はまだまだ先の
ようですね。
 
 いつか必ず実現できると思います。
 期待しています。
 
 
 参考までにメーカーで取り組んでいる
例を以前投稿しました。
 
 紹介しておきます。
2013年12月 9日
 
 この反応は直接酸素を得るものでは
ありませんが、評価できます。

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