細胞増殖因子を用いた効率的な心筋様細胞の直接作製法を開発-心臓再生研究を画期的に前進させることを期待-
2015/11/26 慶應義塾大学医学部
詳細は、リンクを参照して下さい。
---------------------------------------
慶應義塾大学医学部内科学教室(循環器)
の家田真樹専任講師、山川裕之共同研究員
らは、マウスの線維芽細胞に
心筋誘導遺伝子と細胞増殖因子を添加する
ことで、iPS細胞を経ずに効率的に
心筋様細胞を直接作製できることを、
世界で初めて発見しました。
これまでも、マウスおよび
ヒト線維芽細胞から心筋様細胞を
直接作製できることは報告されて
いましたが、作製効率が低く、
ウシ血清を用いることによる病原性の
リスクや、3つ以上の外来遺伝子の導入
が必要など、安全面に課題がありました。
本研究では3つの心筋誘導遺伝子を
導入したマウス線維芽細胞を、
線維芽細胞増殖因子であるFGF2とFGF10、
血管内皮細胞増殖因子であるVEGFを
添加した無血清の細胞培養液を用いて
心筋誘導することで、従来のウシ血清を
用いた方法と比べて約50倍の効率で
心筋様細胞を作成することが可能に
なりました。
またこの細胞増殖因子を用いることで、
心筋誘導に必要な外来遺伝子を2つに
減らすことに成功し、その分子メカニズム
も明らかにしました。
安全性が向上し、かつ高効率に心筋を
直接作製する技術を確立できたことで、
今後、心臓再生研究を画期的に
前進させることが期待されます。
本研究成果は、米国科学雑誌
「Stem Cell Reports」オンライン速報版
で、2015年11月25日(米国東部時間)に
公開されます。
プレスリリース全文は、以下を
ご覧ください。
---------------------------------------
プレスリリースを見ると、
>FGF2、FGF10、VEGF を用いることで
>Mef2c,Tbx5 の 2 遺伝子のみで
>心筋誘導可能
ということのようです。
良いですね。
>今後、心臓再生研究を画期的に
>前進させることが期待されます。
そうなって欲しいと思います。
ダイレクト・リプログラミングと言う
ようです。
他例のリンクを一つ紹介しておきます。
2013年10月14日 京都大学
検索してみるといろいろありますね。
私も投稿したはずですが、
見当たらないので京大の例を紹介
しておきます。
| 固定リンク
「遺伝子治療関連ニュース」カテゴリの記事
- レンチウイルスベクターの産生を飛躍的に増大させる方法を開発―遺伝子治療用ベクターへの応用に期待―(2019.03.04)
- あらゆる発達段階のマウス脳内で狙った細胞の正確なゲノム編集に成功~ヒトや動物の生理機能や病態解明に期待~(2017.10.24)
- iPS細胞 ストック事業 移植約30%で拒絶反応(2017.08.26)
- 遺伝子治療によるイヌのデュシェンヌ型筋ジストロフィーの軽減(2017.07.29)
- Wmの憂鬱、核酸医薬に未来を見た(2017.05.02)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント