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2015年10月12日 (月)

脳内に新たな生理活性物質『トリサルファイド』を世界で初めて発見

2015年10月6日
国立精神・神経医療研究センター(NCNP)
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 国立精神・神経医療研究センター
神経研究所の神経薬理研究部長 木村英雄
らのグループは、明治薬科大学教授
小笠原裕樹、日本医科大学准教授
永原則之、ルイジアナ州立大学
ヘルスサイエンスセンター教授、
デイビッド=レーファーとの
共同研究により、脳内で
トリサルファイド(H2S3)が、
3-メルカプトピルビン酸イオウ転移酵素
(3MST)によって、3-メルカプトピルビン酸
(3MP)から生合成されることを
発見しました。
 
 このトリサルファイド(H2S3)は、
百薬の長として知られるニンニクの
有効抽出成分である
ジアリルトリサルファイド(DATS)や
ジメチルトリサルファイド(DMTS)と
同様のトリサルファイド類です。
 
 生理活性物質の硫化水素(H2S)からも
生成され、H2SよりS原子の数が多い
ポリサルファイド(H2Sn)が、
H2Sとは異なるメカニズムで、
神経伝達調節を行うことを発見し、
新規生理活性物質として2013年に
報告しています(*1)。
 
 その後、神経分化促進、抗高血圧、
抗酸化ストレス制御、がん抑制因子も
制御することが次々と報告されています。
 
 しかし、H2Sn中のS原子の数や、
生合成経路の有無、そしてその原料物質
あるいは基質は不明でした。
 
 今回、本研究グループは、S数が3の
トリサルファイド(H2S3)が主なH2Sn
であることを同定することに
成功しました。
 
 ポリサルファイド(H2Sn)は、痛みを
伝搬する神経活動に関与し、不安症状にも
影響すると言われています。
 
 また、抗高血圧作用はH2Sよりも強力で、
心臓や腎臓などの虚血再灌流障害に
対しては、H2Sと協力的に働きます。
 
 今回、H2Snの生合成経路が明らかに
なったことで、これを調節し、記憶、
痛み、血圧、癌などの関連疾患治療に
応用できる可能性が出てきました。
 
 この研究成果は日本時間2015年10月6日
午後6時(報道解禁日時:イギリス時間
10月6日午前10時)に、
Nature Publishing の英国オンライン
科学雑誌「Scientific Reports
(サイエンティフィック・リポーツ誌)」
に掲載されました。
www.nature.com/articles/srep14774
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 なかなか良さそうな成果ですね。
 
>本研究成果は抗不安薬や抗疼痛薬
>開発への進展が期待されます。
>神経分化の促進作用もあり、
>再生医療への応用も視野に入ります。
 
>そのほか、H2Snの効果として、
>抗酸化遺伝子群転写因子Nrf2の
>核内移行を促し、細胞の抗酸化ストレス
>作用を誘導することから、
>虚血性疾患における再還流時
>酸化ストレス軽減にも応用できます。
>また、癌抑制因子PTEN活性制御作用の
>癌治療に向けての研究にも期待が
>かかります。
 
>今回、H2S3合成酵素があきらかになった
>ことで、H2S3と3MSTを標的とした、
>降圧薬の開発にもつながります。
 等々
 
 いろいろ期待できそうです。

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