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2015年9月17日 (木)

アルツハイマー病の組織病変をズームイン

015年9月15日
理化学研究所
革新的技術による脳機能ネットワークの
全容解明プロジェクト
日本医療研究開発機構
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 理化学研究所脳科学総合研究センター
細胞機能探索技術開発チームの
宮脇敦史チームリーダー、濱裕専門職
研究員、並木香奈研究員らの
共同研究グループ※は、生体組織を抗体や
色素で染色し微細構造を保ちながら
透明化する新しい技術を確立しました。
 
 この技術を使って、アルツハイマー病[1]
モデルマウスの加齢脳やアルツハイマー病
患者の死後脳におけるアミロイド斑[2]を、
異なる空間解像度で定量的に観察すること
が可能となりました。
 
 2011年、理研の細胞機能探索技術開発
チームは、生物サンプルを透明にする
尿素含有試薬ScaleA2を開発し、
サンプルを傷つけることなく表面から
数ミリの深部を高精細に観察できる技術
Scaleを開発しました注1)。
 
 しかしScaleA2は、処理時間が長く
組織が膨潤してしまうなどの問題点が
ありました。
 
 そこで、共同研究チームは、尿素と
ソルビトール[3]を主成分とする
透明化試薬ScaleSを開発し、より速く
透明化し、より本来の微細構造を保てる
ように改良しました。
 
 さらに、3次元組織を抗体や色素で
染色する技術「AbScale」、「ChemScale」
を開発し、ScaleSと併せることで、
アルツハイマー病モデルマウスの加齢脳や
アルツハイマー病患者の死後脳における
組織病変をさまざまな空間解像度で
定量的に観察することを可能にしました。
 
 その結果、アルツハイマー病の早期に
生じるアミロイド斑の炎症性の特徴を
明らかにしました。
 
 これらの知見は、アルツハイマー病
発症前の早期診断法の開発につながる
可能性があります。
 
 また今回開発した透明化技術によって、
多くの脳疾患の組織病変の詳細な解析が
可能になると期待できます。
 
 本研究成果は、文部科学省
『革新的技術による脳機能ネットワーク
の全容解明プロジェクト』
(平成27年度から日本医療研究開発機構へ
移管)の一環として行われ、国際科学雑誌
『Nature Neuroscience』への掲載に
先立ち、オンライン版(9月14日付け)に
掲載される予定です。
 
 2011年8月30日プレスリリース
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 素晴らしい。
 透明化の技術さらに進歩したようです。
 
>生体組織の透明化には様々な技術上の
>トレードオフが存在します。
>したがって、実験目的に応じて最良の
>手法を見つけ出すことが不可欠です。
>そのためには、他の透明化技術を同時に
>比較試行することが重要です。
>同じサンプルに複数の技術を試行する
>場合、ScaleSのようにサンプルに対する
>ダメージがきわめて少ない方法は非常に
>有効です。
 
>透明化による3次元的アプローチが
>台頭したからと言って、切片を用いる
>従来の2次元的アプローチが排除される
>わけではありません。
>2次元的アプローチと3次元的アプローチ、
>さらに光学顕微鏡観察と電子顕微鏡観察
>を組み合わせることによって、
>観察対象を自在にズームイン・アウト
>することが可能になります。
>神経回路の網羅的解析と個別研究とを
>柔軟に繋げることが出来るようになると
>期待されます。
 
 おおいに期待したい。

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