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2015年9月 5日 (土)

培養細胞での増殖能を大きく上昇させたインフルエンザウイルスの作出に成功

平成27年9月2日
東京大学 医科学研究所
日本医療研究開発機構(AMED)
科学技術振興機構(JST
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 東京大学 医科学研究所ウイルス
感染分野の河岡教授らは科学技術振興機構
(JST)の戦略的創造研究推進事業
及び日本医療研究開発機構(AMED)
(平成27年度以降)の革新的先端研究
開発支援事業などの支援を得て、培養細胞
で高い増殖能を有するウイルスの作出に
成功しました。
 
 培養細胞で高い増殖性を有するウイルス
を作出した初めての例です。
 
 河岡教授が既に発表している
リバースジェネティクスの手法(図2)を
用いて、インフルエンザウイルスの
2種類の主要な抗原タンパク質を
入れ換えるだけで、理論的にはどのような
型のウイルスでも同様の方法で
高増殖性ウイルスの作出が可能と
なります。
 
 現在の季節性インフルエンザワクチンは
受精卵(発育鶏卵)でウイルスを
増殖させて製造していましたが、
この製造過程で抗原変異が起こり
ワクチンの有効性が大きく低下することが
知られていました。
 
 培養細胞でウイルスを増殖すると
抗原変異が入る危険性が低減され、
より有効なワクチンを製造することが
可能になります。
 
 しかし、大きな問題点として培養細胞
ではウイルス増殖性が悪いという欠点が
ありました。
 
 その欠点を克服するウイルスを
作出したという成果が今回の発表と
なります。
 
 この成果により製造過程での抗原変異が
大きく軽減された高生産能の培養細胞での
ワクチン製造が期待できます。
 
 高病原性インフルエンザウイルス
によるパンデミック対策として、
国は迅速な製造が可能な培養細胞を用いて
製造するパンデミックワクチンの備蓄に
取り組んでいますが、その生産性の低さが
大きな問題となっていました。
 
 今回の成果はその問題をも克服できる
ものです。
 
 今回の成果は、従来の
季節性インフルエンザワクチンに比べ
高い有効性が期待でき、またパンデミック
発生時には迅速かつ十分な量の
ワクチン供給が期待できるものです。
 
 本研究は、東京大学、
米国ウィスコンシン大学と共同で
行ったものです。
 
 本研究成果は、2015年9月2日
(イギリス時間)、英国科学雑誌
「Nature
 Communications」の
オンライン速報版で公開されます。
 
 本成果は科学技術振興機構(JST)
戦略的創造研究推進事業、
日本医療研究開発機構(AMED)
(平成27年度以降)革新的先端研究開発
支援事業、文部科学省 感染症研究
国際ネットワーク推進プログラムなどの
一環として得られました。
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>培養細胞で高い増殖性を有する
>ウイルスを作出した初めての例です。
 だそうです。
 
 このことは、
>製造過程での抗原変異が大きく軽減
>された高生産能の培養細胞での
>ワクチン製造が期待できます。
 
 ということになるようです。
 
>従来の季節性インフルエンザワクチン
>に比べ高い有効性が期待でき、
>またパンデミック発生時には迅速かつ
>十分な量のワクチン供給が
>期待できるものです。
 とのこと。
 
 今後に期待しましょう。

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