マイクロRNA-634によるミトコンドリアを介したアポトーシス経路の活性化と化学療法の増強効果
-核酸抗がん薬候補となる
マイクロRNA-634を発見-
平成27年8月7日
東京医科歯科大学プレスリリース
詳細は、リンクを参照して下さい。
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【ポイント】
・機能性小分子RNA であるマイクロRNA
(microRNA; miR)は、標的遺伝子の
発現を抑制する機能を持ち、そして、
がん治療剤としての有用性が期待されて
います。
・miR-634 は、ミトコンドリア機能維持
および抗アポトーシスやオートファジー
といった細胞生存・治療抵抗性に寄与
する遺伝子群を同時に抑制すること
により、効率的にアポトーシスを
誘導することを見出しました。
・担癌モデルマウスへの miR-634 投与
から、シスプラチンによる抗腫瘍効果を
顕著に増強することが分かりました。
・これら発見は、核酸医薬としての
miR-634 の投与は、抗がん剤の治療効果
を最大限に引き出すための新たな
治療戦略となることが期待されます。
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東京医科歯科大学・難治疾患研究所
・分子細胞遺伝分野の井上純講師、
稲澤譲治教授らの研究グループは、
miR-634 の抗腫瘍効果の詳細な
分子メカニズムを解明し、がん治療剤
としての有用性を示すことに
成功しました。
この研究は、文部科学省科学研究費
補助金、文部科学省新学術領域研究
「システム的統合理解に基づくがんの
先端的診断、治療、予防法の開発」
および「がんシステムの新次元俯瞰と
攻略」、国立研究開発法人 日本医療研究
開発機構 「オーダーメイド医療の
実現プログラム」および「次世代がん
研究シーズ戦略的育成プログラム」の
支援のもと遂行され、その研究成果は、
7月27日に国際科学雑誌 Cancer Research
で Online 発表されました。
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マイクロRNAの有用性については、
いろいろな分野で研究成果が出ています。
これなどは、期待したい研究です。
2015年8月 6日
今回は、
>担癌モデルマウスへの miR-634 投与
>から、シスプラチンによる抗腫瘍効果を
>顕著に増強することが分かりました。
とのこと。
更なる研究に期待したい。
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