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2015年8月18日 (火)

アルツハイマー病で起こる神経細胞死の新たなターゲット分子の発見 -神経細胞死の新たな分子メカニズム解明による革新的治療法の開発に期待-

-神経細胞死の新たな分子メカニズム解明
による革新的治療法の開発に期待-
2015年08月14日 京都大学 研究成果
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 星美奈子 医学研究科特定准教授
(兼先端医療振興財団客員上席研究員)
らの研究グループは、アルツハイマー病の
脳で起こる神経細胞死の新たな
ターゲット分子を発見しました。
 
 本研究成果は2015年7月27日の週に
米国科学アカデミー紀要「PNAS」の
電子版に掲載されました。
 
 
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研究者からのコメント
 
 今回、アルツハイマー病で起こる
神経細胞死が、私達自身も予想して
いなかった、全く新しいシナプス膜
タンパク質Na、K-ATPaseの異常によって
起こることを発見しました。
 
 見つけた当初は非常に驚きましたが、
詳細に解析していくうちに、今回見出した
分子メカニズム は、アルツハイマー病で
起きている現象を実に良く説明出来ること
がわかりました。
 
 実験技術としても、試験管から患者脳
まで多彩な技術を活用しており、
多くの共同研究者との連携により論文を
完成させています。
 
 今回、新しい神経細胞死の
分子メカニズムを見出しただけではなく、
これが新しい治療法に繋がることも示し、
実際に治療薬のシーズも見出しました。
 
 今後は、まだまだ実は謎の多いNa、
K-ATPase自身の研究を行いながら、
治療薬開発に繋がるような研究も
続けていきたいと思っています。
 
 
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概要
 
 認知症の約6割を占める
アルツハイマー病では、神経細胞の
シナプスにまず異常が起こり最終的には
神経細胞自体が失われることで脳の
高次機能が低下します。
 
 最近の仮説では、この神経細胞の
傷害は、アミロイドβ(Aβ)と呼ばれる
小さいタンパク質が、凝集し
「Aβオリゴマー」と呼ばれる集合体を
作ることで神経細胞に対する毒性を持つ
ためと考えられてきました。
 
 しかしながら、神経細胞死の原因となる
オリゴマーの実体と、その分子メカニズム
は殆ど解明されていませんでした。
 
 本研究グループは、これまでに、Aβが
約30個集まって直径10~15nmのサイズの
球状構造を取ることで強い神経毒性を
持つようになることを発見し、この新たな
球状構造体を「アミロスフェロイド
(amylospheroids、以下ASPDと略)」と
命名しました。
 
 さらに、ASPDを選択的に認識する抗体を
作製し、この抗体を用いることで、
アルツハイマー病患者脳内から ASPDを
単離する方法を確立していました。
 
 今回、神経細胞死におけるASPDの
ターゲットが、神経の生存と機能に
極めて重要な役割を果たしている
シナプスタンパク質「Na+、K+-ATPase
ポンプのα3サブユニット
(以下NAKα3)」であることを
初めて発見しました。
 
 加えて、ASPDに結合する4アミノ酸の
ペプチドを発見し、このASPD結合ペプチド
がASPD表面を覆い隠すことで、
ASPDとNAKα3との相互作用を阻止し
神経細胞死を抑制することが出来ることも
発見しました。
 
 ASPD結合ペプチドの分子サイズは
低分子化合物に匹敵するほど小さく、
アルツハイマー病で起こる神経細胞死に
対する新たな治療薬開発への道を拓き
ました(図)。
 
詳しい研究内容について
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>Aβが約30個集まって直径10~15nmの
>サイズの球状構造を取ることで
>強い神経毒性を持つようになることを
>発見し、この新たな球状構造体を
>「アミロスフェロイド
>(amylospheroids、以下ASPDと略)」
>と命名しました。
 
 新しい発見ですね。
 
>新しい神経細胞死の分子メカニズム
>を見出しただけではなく、
>これが新しい治療法に繋がることも
>示し、実際に治療薬のシーズも
>見出しました。
 
>今後は、まだまだ実は謎の多いNa、
>K-ATPase自身の研究を行いながら、
>治療薬開発に繋がるような研究も
>続けていきたいと思っています。
 
 アルツハイマー病治療の成果が思った
ように出ていないのは、まだこのような
未解明部分がある為なんでしょうね。
 
 今後に期待したいと思います

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